カテゴリ:森田理論学習の進め方
昨日の続きです。
症状は減点主義でよいのですが、行動は減点主義ではまずいと思います。 行動は加点主義の方がうまくいきます。 神経症に陥るとどうしても症状のほうにエネルギーを使うようになります。 神経症に陥る前を仮に100%とすると、行動力は下手をすると0になっています。日常茶飯事はほとんど手付かずで家族に丸投げ状態になります。 仕事をしていてもどうしても効率が悪くなります。 普段はしないようなミスや失敗も増えてきます。 最悪の場合は仕事が手につかなくなります。 この状態を改善することが大切です。 0の状態を10%、20%、30%・・・というふうに行動力を回復させることが目標となります。 私は症状で苦しんでいたころ、集談会の先輩から実践課題を立てて実行するようにアドバイスされました。 本音はそんなことよりも、症状を緩和する方法を教えてもらいたかったのです。 薬物療法も受けていましたが、それと並行して、ダメもとでそのアドバイスに従うことにしました。 布団上げ、風呂の掃除、靴磨き、自動車の洗車などを実践課題として机の前に掲げて愚直に取り組みました。それを次の集談会までの課題として取り組みました。 集談会でその状況を発表すると高く評価してもらえました。 それを励みにして、さらに次の課題を付け加えて実践しました。 趣味への取り組み、その他の家事、家族関係の改善、発見会での世話活動、町内会の活動、職場でのあいさつの励行、仕事での改善などです。 この実践により、しだいに行動力が回復してきました。 そのうち生活の発見誌で「紙切れ法」という行動・実践の方法を見つけました。 気が付いたことをすぐに紙切れにメモして、後でそれを整理して、きめ細かい行動に結びつけていくというものでした。 以後は微調整を繰り返しながら、この方法を採用して今に至っています。 なお老婆心ながら実践・行動には注意してもらいたいことがあります。 それは症状を取ることを目的にした行動は症状が悪化してしまうということです。森田でいう実践・行動は、自分の日常生活に密着したものでないとまずいのです。 これは森田先生の入院療法をみればよく分かります。 必要な時に、必要に応じて、必要なだけの実践・行動を心掛けていきたいものです。 さて以上をまとめてみます。 症状に対しては減点主義で頭の中で症状を考える比率を少しずつ下げていく。 日常生活の方は加点主義で行動力を徐々に回復していく。 この2つをセットとして取り組んだことがよい結果をもたらしました。 よかったらご自分の体験で検証してみてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.05.03 06:20:06
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