カテゴリ:生の欲望の発揮
仕事は何のためにするのか。
思いつくままにあげてみましょう。 1、誰かの役に立ちたい。 2、仕事を通して人に認められたい。 3、仕事を通して自分の価値を感じたい。 4、社会からダメな奴だと思われたくないから。 5、親の期待に応えたいから。 6、本当はやりたくないけど、生活の為。 7、趣味や日常を楽しむためのお金を手に入れる手段。 8、がむしゃらに仕事をしているときに、生きていると感じられるから。 9、社会人としてやらなければいけないと思っているから。 10、好きな仕事をしていると楽しいし、イキイキできるから。 11、必要とされるのがうれしいから。 (心がちょっぴり満ち足りる50のヒント 根本裕幸 原裕輝 スバル舎) 人それぞれ仕事に対する思いは違うものだと思う。 私の場合は6番目が主な理由だった。 大学を卒業し、いつまでも親の世話になることは出来ないので、仕方なく就職した。最初は仕事を覚えるのに無我夢中だった。そのときは何の問題もなかった。 仕事に慣れるとそのうち仕事に対する情熱はなくなった。 惰性で仕事をしていた。目的や目標が持てなかった。 しばらくして結婚し、子どもができた。 家族の生活を守るために、仕事をしているだけで、仕事は苦痛そのものだった。 月給鳥という鳥を演じていた。 仕事以外に、職場の人間関係の悪化が追い打ちをかけた。 部下の指導やマネージメントもうまくいかなかった。 それでも、事務改善のリーダーに抜擢されたときは、俄然やる気が出て仕事が楽しみに変わった。ところがいかんせん長続きしなかった。 本当はやりたくないが、生活の為というのは、最初のうちはそれでよかったと思う。ところがそれが退職まで40年も続くと、精神的にはつらいばかりである。 イヤイヤ仕方なしというのは就職した時は全く問題がない。 ところが仕事が慣れたにもかかわらず、イヤイヤ仕方なしというのは困ったものである。 森田理論ではどのように考えるのだろうか。 森田先生によると、自分の置かれた境遇によって決まってしまうことが多いという。好きだとか嫌いだとか言うのではなく、親の仕事に影響されて選択する。 あるいは先生や友達に勧められて、「それもいいか」と思ってその道に入る。 仕事は、だれでも最初は、疑心暗鬼、イヤイヤ仕方なしに取り組むことが多い。 それで構わないと思う。森田理論でも言っているが、イヤイヤ仕方なく取り組むことに意義がある。挑戦しなければ、注意や意識が自己内省化して、悶々と苦しむだけになる。 次に気分本位になってすぐに放り投げるのではなく、せめて1年から3年くらいはやってみる。これは森田理論学習も同様です。 しがみついて興味や関心、問題点や気づきが生まれてくれば申し分ない。 普通は仕事をしているうちに問題点や課題が見つかって、仕事にのめり込むようになる。 そんなものが見つからないというのは、仕事に真剣に取り組んでいないのかもしれない。 それでも、1年から3年くらい経って、どうもこの仕事は好きになれないという場合もある。やる気も出ない、目標も持てないというのはお先真っ暗になる。 自分に合っていないと思えば、そこではじめて転職を考えるのはどうだろうか。 次に森田では「ものそのものになりきる」ことをお勧めしています。 目の前の仕事に一心不乱に取り組むことです。 気が付いたら時間のことを忘れていた。 自分の悩みのことを一時棚上げにしていた。 注意や意識を外向きに持って行くことです。物事本位の生活態度の事です。 さらに大事なことはこの態度を継続維持していくことです。 仕事が好きになるかどうかは、ここらあたりにありそうです。 職業選択に、完全、完璧ということは考えられません。 ある程度のところで妥協して、その仕事と心中するつもりで付き合うことです。 山あり谷ありうまくいかないのが常です。 仕事を通じて大きな目標を設定できるようになれればしめたものです。 人生観を確立するという段階にまで高めることができれば本望です。 仕事に対する愛情や情熱が深まり、後から振り返ってみると、これが天職だったという状態になりたいものです。 人間に生まれてよかったというのはこんなときです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.03 10:08:42
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