カテゴリ:森田理論の基本的な考え方
人生には、上り坂、下り坂、まさかの坂があるという。
ここでいう「まさかの坂」は、予期せぬ事態、想定外の出来事のことを指します。 頭の中で考えていたことと、実際に起きた事実にギャップがある。 長い人生の中で「まさかの坂」は、誰にも訪れます。 変化対応力の不足している人は右往左往するばかりでパニックになります。 逆に考えると、「まさかの坂」は嫌なものですが、「まさかの坂」を乗り越えることで、人は成長し、困難を乗り越える力を身に着けることができます。 「まさかの坂」を乗り切るために普段からどのように考えて対応していけばよいのでしょうか。 森田でいえば変化対応力を鍛えていくということになります。 その答えを樹木希林さんは次のように教えてくれています。 誰もが何が起こるか分からない日常を生きていて、何か起こったときに、今度はこう来たかと思って乗り越えていくしかない。 そのためには、普段から日常をしっかり生きることが大切です。 それを象徴する出来事がありました。 ある時急に、映画「海よりもまだ深く」で共演した俳優の橋爪功氏と雑誌の表紙写真を撮影することになりました。現場で編集者が希望したのは「春らしい服」でした。 樹木希林さんは橋爪氏のスタイリストが橋爪氏用に用意していた予備の洋服の中から選んで撮影に臨みました。 普通の人ならパニックになるところですが、普段からスタイリストなどをつけずに、すべてを自分でこなしていた樹木希林さんにとってはそれほど難しいものではありませんでした。 人生はまさかがつきものですが、そんな時に慌てないためにも「普段から日常をしっかり生きなければいけない」というのが樹木希林さんの考え方です。 (樹木希林80の言葉 桑原晃弥 星雲社) 日常生活に丁寧に取り組むことが、変化対応力を鍛えるというところが少し難しいところです。 これはアルプス登山に例えると分かりやすい。 登山に挑戦するためには、日々のトレーニング、高地順応、ルートの選定、天候の変化への対応、雪雪崩、岩の崩落対策、道に迷った時の対策、健康管理、情報の収集、資金の確保、物資の調達、サポーターの確保などが必要不可欠です。 一つでも手を抜くと登頂することは困難となります。 日々の細かな準備が不測の事態を乗り越える力になります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.09.20 06:20:10
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