ネットを巡っていて「液化水素運搬船、日本からオーストラリアに到着」というサイトに出会ったのです。
あのプーチン大統領が日本出資のLNG製造プラントを取り上げてしまったが・・・
日本にはエネルギー多様化策として液化水素輸入という手がありまんねん♪
ビジネス短信「液化水素運搬船、日本からオーストラリアに到着」より
すいそ ふろんてぃあ
オーストラリアの大手エネルギー会社AGLエナジーと、川崎重工業、電源開発、岩谷産業、丸紅、住友商事が参画する水素エネルギーサプライチェーン(HESC)プロジェクトは1月21日、液化水素運搬船が日本からオーストラリアに到着したと発表した。
HESCプロジェクトは、ビクトリア(VIC)州ラトロブバレーで産出される褐炭から水素を製造し、同州ヘイスティングス港で液化・積荷して、日本の神戸にある液化水素荷役実証ターミナルへ輸送する世界初の実証事業だ。日本政府だけでなく、連邦政府とVIC州政府も支援する同プロジェクトは、温室効果ガス排出削減や雇用創出に貢献するとして、大きな期待が寄せられている。2021年3月には、VIC州に建設した褐炭ガス化・水素精製設備と水素液化・積荷基地が運転を開始した(2021年3月15日記事参照)。
液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」は12月24日、神戸の荷役実証ターミナルを出港。約半月の航海を経てヘイスティングス港に到着した。同船は、液化水素の積荷作業や各種機器の点検を実施した後、オーストラリアを出港し、2月中下旬に日本へ帰港する予定だという。
HESCプロジェクトはまた、クリーン水素の製造を目指して、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)に取り組む。連邦政府とVIC州政府がバス海峡のギプスランド盆地で開発している「カーボンネット」プロジェクトと連携し、水素製造の際に発生するCO2を地中に貯留する計画だという。
モリソン首相は、「HESCプロジェクトは、両国にとって、またオーストラリアの水素産業にとって、重要な取り組みだ」と述べ、同プロジェクトの商用化の前段階を支援するため、さらに750万オーストラリア・ドル(約6億1,500万円、豪ドル、1豪ドル=約82円)を拠出する用意があるとした。なお、連邦政府は1月7日、水素サプライチェーンの構築に当たって、海外からの投資を呼び込む新たなイニシアチブ「オーストラリア・クリーン水素貿易プログラム(ACHTP)」を立ち上げ、1億5,000万豪ドルを拠出すると発表した。ACHTPの第1弾では、日本へのクリーン水素の輸出を支援するとしている。(住裕美)
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ついでに、水素スマートシティ神戸構想を見てみましょう。
水素スマートシティ神戸構想より
神戸市では、他都市に先駆けて、地球温暖化の切り札として期待されている水素に注目し、「水素スマートシティ神戸構想」を掲げ、民間企業が進める技術開発への支援や市民の皆さんの身近な分野での利活用拡大に向け、産学官の連携のもと、様々な取組みを推進しています。
<世界初の実証事業に挑戦しています>
神戸市では、水素を多くの人々に利用してもらうために、水素を「つくる」「運ぶ」「貯める」「使う」までのサプライチェーンの構築に向けた、次の2つの世界初の実証事業が行われ、世界中から注目されています。
①海外から液体にした水素を船で運ぶ実証
水素が身近なエネルギーとして利用されるためには、安価で安定した水素の流通が必要となります。
水素サプライチェーン構築実証事業は、オーストラリアで水素を製造し、神戸港まで海上輸送した後、水素を荷揚げ、貯蔵までに挑戦する世界初のプロジェクトです。
●水素をつくる
未利用エネルギーである褐炭(かったん=水分を多く含んだ石炭)から水素を製造します。
褐炭は輸送時に乾燥して自然発火するなど取り扱いが困難なことから、オーストラリアでも限定的に利用されている資源です。
この資源を活用し水素を製造することで、安価で安定した水素の供給が期待されています。
さらに、オーストラリア連邦政府とビクトリア州政府は、水素の製造時に排出される二酸化炭素を回収し、貯蔵する取り組み「Carbon Net Project(カーボン ネット プロジェクト)」を推進しています。
将来は、褐炭から水素を製造するプロジェクトとの連携を見据えていて、二酸化炭素を排出しない水素(CO2フリー水素)の供給への期待が高まっています。
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