正真正銘のノリノリ状態…
『HATSUNE MIKU EXPO 2014』ニューヨーク公演の録画映像を観た。昨年10月にニューヨークで初めて人気ボーカロイド『初音ミク』の単独スペシャルライブ公演が開催された、そのフル映像です。 ご存じない方もいらっしゃっるかと思いますので、ちょっと説明を…。まず『ボーカロイド(VOCALOID)』とは何ぞや? ということですが、これはヤマハ(YAMAHA)が開発した音声合成技術及びその応用製品の総称だということです。メロディーと歌詞を入力することで、サンプリングされた人の声を元にした歌声を合成することができるのです。略称として “ボカロ” という呼び方も用いられるという。そして『初音ミク』というのはこうです、 <<クリプトン・フューチャー・メディアというところから発売されている音声合成・デスクトップミュージック(DTM)用のボーカル音源、およびそのキャラクターのこと。ボーカロイドに対応したボーカル音源で、その声に身体(ヴィジュアル)を与えることによって、より声にリアリティを増すという観点から女性のバーチャルアイドルのキャラクターとして『初音ミク』が設定された>> との説明がありました。つまり架空のヴァーチャル映像とバックグループの生演奏とで、リアル感抜群のステージになっている。映像を観ると、開場前の会場周辺は少しでもステージの近くで初音ミクを見ようと並ぶ人の列が取り囲んでいました。そして暗くなった会場内の1階アリーナ席は超満員で、パフォーマンスが始まる前から全員スタンディング状態だったのにはちょっと驚いた。言ってみればこの主人公キャラクターはアニメーションということになるのかもしれませんが、それに観客があれだけのノリノリ状態になれるのは何故なんだろうか? 人が創った “物” に、“人” という対象としての感情移入ができるものなのか? 熱狂できるものなのか? 一瞬考えてしまった。因みにニューヨーク・タイムズ紙が報道するには、<<新しいスタイルの音楽として、初音ミクはその代表として挙げないわけにはいかない。機械で作られた音楽ではあるが、彼女は人の心を掴んでいる>>また同紙は、ボーカロイド初音ミク自身のヒット曲『pachaged』の歌詞を引用して記事を締めくくっている。 “It’s reaching you, right? It’s echoing, isn’t it?” 「届いているかな? 響いているかな?」と。 日本はこんなものまで創ってしまえるのですね。