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テーマ:木谷ポルソッタ通信より(130)
カテゴリ:木谷ポルソッタ倶楽部ほか
平成16年第529号 平成16年2月18日号発行
家族ふれあい新聞 木谷ほのぼの通信 【星野監督の涙】 大阪の屋台で知り合いのある新聞社の記者が秘話を披露してくれた。 それは、二年前、記者がタクシーに乗った時 そのタクシーの運転手から聞いた話である。 それはこんな話だった。 「お客さん、もしお耳障りでなかったら、私の話を聞いていただけませんか。」 運転手はこう言って、話し出した。 ■ 私は生まれた時からジャイアンツの洗礼を受けて育った者です。 両親も弟も親戚もみんな、野球はジャイアンツでした。 私の弟は名古屋で葬儀社の運転手をしておりまして、 ある日偶然、中日の星野監督の奥さんの葬儀の霊柩車の運転をさせて頂きました。 出棺の際、監督は大勢の弔問客に涙をこらえながら挨拶をしました。 「妻はナゴヤドームでお父さんの胴上げを見たいね。 それまで生きていたい、と言い続けていました」 いよいよ火葬場へ出発の段になって、星野さんは後続の運転手に何事か話し、 霊柩車には自分一人にしてくれと言って出発しました。 星野さんは弟に言いました。 「運転手さん、ナゴヤドームヘ行って下さい」 前例のないことに、弟は「ナゴヤドームですか?」と驚いて聞き返したそうです。 霊柩車はそぼ降る小雨の中、ドームを一周し、 雨よけのひさしのある所に止まりました。 監督が、突然、叫ぶかのように言いました。 「運転手さん、家内の棺を出したいので、手伝って下さい。 全部下ろさなくてもいいですから、下ろせる所まで下ろしたいのです」 弟は何事が起きるかと恐れながらも、それに従いました。 棺は頭の方を車にかけ、斜めに下ろされたそうです。 すると監督は小さく言いました。 「運転手さん、五分間だけ私をそっとさせて置いてください」 そして、監督は棺にすがりついて号泣しはじめたそうです。 「なぜ死んだんだ。ドームでパパの胴上げを見たいね、 それまで頑張ると約束したではないか。かあさん、なぜ死んだんだ!」 弟は感動に打ち震えながら、監督に負けないくらい泣いたとのことです。 「必ず優勝して見せる。かあさん、見守っててくれ」 監督はそう言って、火葬場へ向かったそうです。 弟はその年の暮れ、正月前に休暇で帰った際、 親戚が集まった席でこの出来事を涙ながらに語ってくれました。 弟はこの日のことは一生忘れないと言いましたが ジャイアンツファンの私たち家族だって星野ドラゴンズを決して忘れませんよ。 ■ この話を聞いた記者も、それを話す運転手さんも泣いたそうです。 「お客さん、この話は初めて人に話すことなんです。 誰かに伝えたいと、いつも思っていました。 今日、やっと弟の感動をお客さんに話すことが出来ました…」 「ブログに『家族新聞の中のポルソッタ』とかいうのありますよね、あれは何なんですか?」 第11回報徳記を読む会の懇親会でHさんから聞かれた。 「大分に木谷文弘さんという方がいてね、1月28日に亡くなられたというんだ。 昔、故郷の父母に1200号くらい家族新聞を送り続けていたんだけど、木谷さんから毎日のようにメールで送られてくる木谷ポルソッタ倶楽部の一部をね、家族新聞に載せて父母と一緒に楽しんだんだ。本当に亡くなった聞いたときには哀しくてね、観音霊場を少し歩いて巡って心を慰めたんだけれども、木谷さんのレクイエム(原義は「安息を」の意味で鎮魂曲〕ということで載せているんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年03月15日 23時23分44秒
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