町職員が1億5,000万円を横領
三重県南伊勢町の職員が、1億5,000万円を横領したことが発覚しました。このような事件が後を絶ちません。報道などによりますと、横領していたのは南伊勢町立南伊勢病院や、上下水道課で会計業務を担当していた男性職員です。2017年度から今年5月までの間、請求書などの改ざんを繰り返し、計約1億5,000万円を横領していました。この職員は、上下水道課の会計担当者だった2017~18年度、町発注の業務を請け負ったことがある民間業者からの請求書を偽造するなどして、現金を着服していました。その後、19年に病院事務局の会計担当に異動します。この病院では、病院利用者が支払った診療費や、管理を任されていた預金通帳から現金を繰り返し引き出すなどして、横領を繰り返していたということです。これらの手口で横領した金が、約1億5,000万円にものぼるようです。発覚したきっかけは、町が昨年度の病院の決算書を作成している過程だったようです。つじつまが合わない部分が複数見つかったため、本人に聞き取りを行ったところ、不正していたことを認めたということです。町ではこの職員を出勤停止処分とする一方、被害額の詳細を調査して、業務上横領容疑で告訴状を提出する予定ということです。容疑が固まると逮捕されると思います。このニュースを聞いて、色々と感じることがあります。経理の立場としては、複数の場所で長年にわたって横領出来る内部のチェック体制がどうなっていたのかが、まず気になります。一人の人に機能が集中していると、起こりがちです。過去よりこの手の事件での共通点です。また、前期の決算書の作成過程で発覚したということですが、月次決算はやっていなかったのでしょうか。不正があると、どこかでつじつまが合わなくなります。そして必ずそれを隠そうとして、新たな不正や改ざんをします。こうして、訳の分からない状況になっていきます。この職員は、横領した1億5,000万円を、アイドルグッズの購入や、インターネットゲームへの課金などに使った、としているようです。どれだけのグッズを買ったのでしょうか。