最下位による最下位からの戦い方
何をやってもうまくいかない、自分には才能がないんだと思ってしまう、自分より人がはるかにすぐれて見える…そんな人にはぜひ読んでもらいたい。この世でいちばん大事な「カネ」の話この本は、「よりみちパン!セ」という青少年向けに書かれたシリーズのひとつ。私的にはこの本のサイバラは白西原だ。この本の中で、西原は真っ正直に金のことを語っている。生まれる場所を人は選ぶことはできない。だとしたら、ねえどう思う?人って、生まれた環境を乗り越えることって、本当にできるんだろうか。西原の半生と金にまつわる話で構成されている。自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということだった。あ~、これは自分も実感。うちの父はすぐに「俺が食わしている」という人だったから、扶養家族の頃はこれを言われるとぐうの音も出なかった。自分で稼いだ金だから、その金で遊ぶのは楽しい。自由は孤独と引き換えに得るもの、自由は自分で稼いでこそ得られるものなんだ。そして、落ちこぼれだった美大時代、「最下位による最下位からの戦い方」西原は、こう言っている。最下位の人間に勝ち目なんてないって思う?そんなの最初から「負け組」だって。目先の順位に目がくらんで、戦う相手を間違えちゃいけない。たとえ最下位だろうと、どこがどう最下位なのか、自分のことをちゃんとよくわかれば、勝つ目は必ず見えてくる。自分の得意なものと、自分の限界点を知ること、「それならここで勝負だ」ってやりたいこと、やれることの着地点を探すこと。なんかちょっと今のレイソルの状態と照らし合わせちゃう。今の自分たちのできること、得意なことがわからず、できないことを無理にやってみて自信をなくしていってるような。そして、さらに、マイナスを味方につけなさい。今いるところがどうしても嫌だったら、絶対に抜け出すんだと心に決めよう。そして運良く抜け出せたら、あのつらい場所にだけは絶対に戻らないって、そう決めなさい。これって、危機感なんだろうな。危機感を感じてガチガチになるのは困るけど、2005年、2006年の環境に戻りたくないでしょ?ロッカー・ルームがコインロッカーだったり、シャワーが水だったり、そんな環境でやりたいの?嫌でしょう? ファンのため、お客さんのためなんてきれいごと言わなくていい。いろんな意味で厳しい環境でプレーしたくないでしょ?もっと上を目指したいでしょ?(決して馬鹿にしているわけではございません。 その環境でプレーされてる方々には敬意を表します。)そしてさらに、西原はかく語りき。自分の中の「ダメなところ」をそんなに恥じることはない。肝心なのは、駄目になったら、そこからどう切り返すかだ。うん、まったくそのとおり。さらにさらに、お給料が結構もらえる仕事はガマン料も含まれている。けど、自分が稼いだ「カネ」は誰かに喜んでもらえた報酬なんだ。そう実感することができたら、それはきっと一生の仕事にだって、できると思う。選手はやじられたり、実名で悪口や批判をされたり、気に食わない人とも喋ったり、写真を撮ったり、いろいろ我慢をしてると思う。けど、その分、そのプレー一つで多くの人を喜ばせる稀有な仕事。そして、日本で何人もの人が慣れる仕事ではない。お医者さんや弁護士よりも少ない、努力だけではなれない仕事。夢をかなえている分、見ている人にももっと夢を与えてほしい。リーグ戦再開までの期間で、もがいてあがいて立ち直って。どんなになってもレイソルってクラブが好きなんだよぉぉ。