テーマ:心理療法/精神療法(44)
カテゴリ:問題解決
前回の記事の最後に貼った、リンク先、よまれましたか?
読んでなくても全然いいのですが、 それは、こんなリンク先でした。 今から読みに行っても、全然いいですよ。(^^) ▼ブリーフ・セラピー(短期療法)は知る価値アリ!!(2006/6の日記) ブリーフセラピーを初めて知って感動したときに書いたものです。 この中でもふれられている、問題の外在化。 問題を、当事者から切り離す方法です。 今日は、これに関わる内容を 『心理療法の本質を語る』 から引用して、本質に迫りたいと思います! 『心理療法の本質を語る ミルトン・エリクソンにはなれないけれど』 (森俊夫ブリーフセラピー文庫1) (森俊夫・黒沢幸子、遠見書房、2015,2200円) ============================= 『心理療法の本質を語る』 2(p135~ ) ・問題を外在化して扱うということが鉄則だと私は考えています。 問題を絶対に内在化して扱ってはいけない。(p159) ・自我違和的な問題をちゃんと設定することです。 自分でも何とかしたい。自分でもこれは嫌なんだ。取り除きたい。 それって何なの? 自我違和的な問題をきちんと短い言葉で定義する。 ・一方的に勝手に決めるのではなくて、 クライエントさんが、 「そうそう、そいつ、そいつがいるんだ、 そいつが私のことを苦しめているんだ、 そうそう、それそれ」 とか言うような言葉が思わず出るまで、 ていねいにニックネームを決める。 (p179) ============================= 冒頭のリンク先での事例では、ニックネームは、「かゆみお化け」でした。 おお、そういえば、まさに僕も今「かゆみ」に悩まされています。 でも、僕の場合は、「かゆみお化け」だとしっくりこないかな。 そういう、違和感を無視して、「似たようなもんだ」と強引にある言葉にくくりつけるようなことをするな、と森先生は言っています。「ていねいに」ということ。本当に根気がいるし、いつになったらしっくりくる言葉にたどりつけるの、じれったくて、待ってられなくて、投げ出してしまいたくもなるんだけど、だけどやっぱり、しっくりくる言葉にたどりつくことこそが、スタートであり、ゴールであるわけで・・・。 例えば僕の場合だと、「かゆみ○○」より、「カイカイ○○」かなー、とか。 やっぱり本人が、真剣にその「かゆみ」などの問題に向き合って、「こいつは、つまり、何だ」ということを考えて追及していかないと、それは他人が代わりにやってあげられないし、他人は応援しかできないし、本人の「問題」は本人にしかわからないのです。 そして、前回書いた「未来を考えること」にしてもそうなんですけど、結局、「○○について考える」という主体が、本人にしっかりとあるということ。心理療法の本質としては、もう、そこの部分だけでしかないのかもしれません。 ============================= ・投げかければいいんですよ。 今晩どうなると思うか、そもそもどうなりたいか? ほっといたらどうなると思う? ちょっと抵抗すれば何か変わる? 抵抗の仕方に何がある?――等々、 なんでもいいから未来のことに関して何か投げかけてあげればいいんです。 考えて、答え出すのはクライエントさんなんだから、 こっちが答え出してあげるわけではないのね。 (p190より) ============================= 特に教師などの職業は、子どもに話しかける魔法の言葉みたいなものがあって、そういう言葉で子どもを動かす、みたいなことを思い描きがちな気がしますが・・・(^^;) 森先生は言っておられます。 「なんでもいいから」 未来に焦点を当てさせるときに話しかける言葉は、「なんでもいい」んです。びっくりです。 話しかける言葉よりもむしろ、かかわり方のスタンス。 そのスタンスとは、つまり、「答え出すのはクライエント」という、ただそれだけなんだと思います。 子どもの「問題」の場合、教師も親も、「答え出すのは子ども本人」と思っていないふしがあって・・・だからこそ、森先生の、この、引用の最後の赤字の言葉を、いつも胸にとめておくと、いいのかもしれないな、と思います。 「答え出すのはクライエントさんなんだから、 こっちが答え出してあげるわけではないのね。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年11月05日 20時59分12秒
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