テーマ:特別支援教育について(353)
カテゴリ:特別支援教育
通級(特別支援教室)の巡回指導について調べていたら、非常によくまとまったレポートを発見しました。
▼発達障害通級指導教室の巡回指導校における取組 -担当者の役割と円滑な教室運営- (秦野 真一、上越教育大学学校教育実践研究センター「教育実践研究」第31集(2021)211-216) 「巡回指導」というのは、担当教員が複数の学校を巡回する、という意味です。 対をなすのは「他校通級」という用語です。 「他校通級」というのは、指導を受ける子どもが、保護者の送迎のもと、他校まで行く、というもの。 「巡回指導」は、専門的な指導をする教師が自分の学校まで来てくれる、という、子どもや保護者にとってはかなりありがたい制度です。 僕はもっと広まっていってほしい、と思っています。 僕のいる兵庫県ではわりとポピュラーなのですが、全国的には、まだあまり実施されていない気がします。 ちなみに「特別支援教室」というのは、現状では東京都内だけでの名称です。 もともと全国的に「特別支援教室」を作ろう、という動きはあったのですが、 そのときは特別支援学級を置き換えるものとして構想されていました。 もう10年以上前でしょうか・・・。 今は通級の「他校通級」を置き換えて「巡回指導」を行うにあたり、 東京都は独自に「特別支援教室」という名称を使っています。 (東京での開始は、平成28年度。 同じようなことはそれまですでに他の都道府県でもやっていました。 教師巡回型の通級は全国的な取組です。) ▼東京都の「特別支援教室」に関する保護者向けリーフレット (平成27年5月、東京都教育委員会) なお、特別支援教育の専門誌におけるほんの数ページの寄稿でよければ、 ↓こんなのも、あります。 ▼雑誌「特別支援教育研究」 発売日・バックナンバー (東洋館出版) ↑上のバックナンバーのサイトは目次欄をスクロールしていかないと続きが見られないのですが、 「巡回」で検索をかけると、2020年12月号と2021年1月号で通級の巡回に関する記事が表示されますよ。 通級の巡回指導に関する情報はすごく少ないので、情報をまとめた本などの出版が待たれるところです。 僕の知る限り、まだ本としてまとまったものは出ていないと思います。 「通級指導」に関する本はいくつか知っていますが、巡回指導についてはふれられていなかったり、ふれられていてもすごく記述が少なかったりします。 僕が書くしかないか?(^^;) (関連する過去記事) ▼特別支援学級や通級に入るために、診断書は必要??? (2019/08/23の日記) ▼「通級で期待される効果」 ~通級指導教室のマンガ『みんなが輝くために』2 (2021/02/04の日記) ▼高校通級の最先端の取組を知る ~『特別支援教育研究』2021/2月号 (2021/02/23の日記) ▼コントロールが苦手な子の、リコーダーの指導 ~イメージを大切に~ (2021/06/03の日記) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月17日 20時13分36秒
コメント(0) | コメントを書く
[特別支援教育] カテゴリの最新記事
|
|