小山薫堂 『恋する日本語』
【送料無料】恋する日本語「あえか」「紐帯」「那由他」「玉響」…耳にしたことはあるけれど、意味がよくわからない日本語。たとえば、「赤心」とは「偽りのない心」のこと。「一曲」とは「ちょっとすねる」こと。言葉の意味をひもといてみると、そこには恋人たちの何気ない日常の瞬間が溢れている。日本語の美しい響きと甘く切ない恋心が堪能できる35のショートストーリー。【目次】あえか/涵養/紐帯/気宇/転た/相生/如意/赤心/浹洽/玉響/泥む/僥倖/偶さか/那由他/夕轟/終夜/一曲/時雨心地/恋水/焔/恋風/刹那/客愁/洒洒落落/忘れ種/滝枕/喃喃/心掟/番い/邂逅/阿伽陀/揺蕩/垂り雪/帰趨/遠近(「BOOK」データベースより)映画『おくりびと』の脚本家でもある、放送作家の小山薫堂による、小品集。タイトルを新聞広告で見て、ちょっとした言葉解説エッセイ集をイメージして買ったのですが、違いました。それは、幸せな予想はずれ。表紙は可愛らしいチェック柄になっていますが、各章の扉も同じ柄です。「八重山上布」の柄だそうです。美しい日本語にまつわる小さな小さな物語が、手織りの布に包まれたように収められています。扉があって、見開きの片側に、ちょっとオールドファッション調の線描のイラスト。お話は、たった1頁。詩歌のようにぽつぽつと、言葉少なに語られます。ほんの数行…なのに、その前に、あるいは後に、つながるストーリーが心のなかにふわぁりと広がるのです。恋にさよならをする話もあるし、ときめきに出会ったときのキラキラした気持ちの話もあります。どれも、ピアノの小さな曲を聞いているような気持ちになります。意味を知るため、というよりも、心地良さにひたりたくて開く本になりました。寝る前に、数ページ、読むのにぴったりです。この本を含め…今、いくつもの小説を同時に読んでしまっているのです…そういうの、良くない。というか、あまり好きじゃなかったのだけど。だいたい、連続ドラマを週に何本も追いかけるのだって苦手なのにぃ。メインで読んでいるのがこの本。 そして毎夕、新聞に連載している今野敏作品『ペトロ』。これは、碓氷弘一シリーズの新作になるそうです。そしてもうひとつ!私を悩ませているのが、NHK『探偵Xからの挑戦状』です。問題篇/解答編で構成されるミステリードラマなのですが、放送前の1週間、携帯電話で問題編の小説を読み進むことができるのです。先週は、貫井徳郎作品。およそのところまで推理することができたのですが、解答編は地震速報でオアズケになったままです。今週は、大好きな北村薫作品。ところが、全然わからない! 今日は、先日注文した東川篤哉『館島』が届きました。帯を読んだだけでも、東川作品のコクのある味がかなり想像できます。うっかり読み始めてしまいそうです。あといくつか、目玉と手と頭がほしいよお。ダメか。