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2007年01月09日
XML
テーマ:ニュース(100160)
カテゴリ:カテゴリ未分類


まずは、↓のニュースをご覧下さい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070108-00000412-yom-soci

このニュースでちょっと気になるのが、「少年だから逮捕されない」という趣旨の発言をしている点です。もし本当にこういう発言をしたのだとすると、この少年は少年法について何か大きな誤解をしているとしか思えません。
ということで、今日は少年法についてお話しましょう。

少年法というのは、大雑把に言うと少年が捕まった後の処遇について定めた法律です。
ちなみに、ここでいう「少年」とは、未成年者を指し、女性も含みますのでご注意ください。


少年法
(少年、成人、保護者)
第2条 
この法律で「少年」とは、20歳に満たない者をいい、「成人」とは、満20歳以上の者をいう。



では、捕まる前はどのような法律によるのでしょうか?
もちろん、普通の刑事訴訟法です。


少年法
(準拠法例)
第40条 少年の刑事事件については、この法律で定めるものの外、一般の例による。
(一般の例=刑事訴訟法など、引用者注)


そして、刑事訴訟法には「少年は逮捕できない」などと書いていませんから、少年であろうとなかろうと逮捕は出来るのです。

刑事訴訟法第二百十二条  
現に罪を行い、又は現に罪を行い終つた者を現行犯人とする。
○2  左の各号の一にあたる者が、罪を行い終つてから間がないと明らかに認められるときは、これを現行犯人とみなす。
一  犯人として追呼されているとき。
二  贓物又は明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき。
三  身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき。
四  誰何されて逃走しようとするとき。

第二百十三条  現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。


ですから、「少年なら逮捕されない」というのは大きな間違いです。

それと、少年だと罪が軽くなると考えている方も多いでしょうが、誤りです。
死刑・無期刑のみ軽くなります。
少年の場合、有期刑相当であれば最高でも10年となります(少年法52条)
なので、死刑・無期刑のみ軽くなると言うのは誤りでした。
申し訳ありません。
詳しくは、下の「名無し」さんのコメントをご覧下さい。
ご指摘くださった「名無し」さん、ありがとうございました。

少年法
(死刑と無期刑の緩和)
第51条 
罪を犯すとき18歳に満たない者に対しては、死刑をもつて処断すべきときは、無期刑を科する。
2 罪を犯すとき18歳に満たない者に対しては、無期刑をもつて処断すべきときであつても、有期の懲役又は禁錮を科することができる。この場合において、その刑は、10年以上15年以下において言い渡す。


よく読んで欲しいのですが、必ず軽くなるのは死刑の場合だけです。
無期刑の場合は「できる」となっており、必ず軽くなるわけではありません。
それと、軽くなるのは罪を犯したとき18歳未満の場合のみであって、少年であっても18歳以上20歳未満なら死刑もありえるということです。
つまり、少年法といえども一律に罪を軽くしてくれるわけでは有りません。
例えば、万引き(窃盗)や、このニュースのような条例違反などでは、少年法を理由に軽くなることは無いのです。

よろしいでしょうか?
まとめますと、少年法は、あくまで少年が捕まった後どう処遇するかを定めた法律に過ぎず、死刑を軽くする以外は成人と同じように捕まります。
くれぐれも勘違いしないようにしてください。



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最終更新日  2007年01月09日 22時23分12秒



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