|
カテゴリ:会社法
第2章 株式 1株式とは 株式というのは,学問的に言うと,細分化され,均一化した割合的単位の形をとる社員の地位を言います。 ここでいう「社員」とは「従業員」と言う意味ではなく,「出資者」と言う意味です。 会社法で「社員」と言えば出資者を言うので,従業員と混同しないで下さい。 つまり,大雑把にいうと,株式は出資の証ですね。 ただ,単に出資の証だったら,出資してくれた人一人一人に契約書を発行すると言うのでもかまわないように思えます。しかし,出資額は一人一人異なりますから,配当などの事務処理が大変ですし,譲渡も困難です。 そこで,「1株」と言う割合的単位をとることによって事務処理や譲渡を容易にします。「1株ごとに○円配当します」とすれば配当の処理は楽になりますし,出資の証をいきなり全部譲渡するのではなく,1株ごとに譲渡するならば買い手も見つかりやすいです。 さて,株式を発行すると,原則として資本金が増えます。 (資本金の額及び準備金の額) 第四百四十五条 株式会社の資本金の額は、この法律に別段の定めがある場合を除き、設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額とする。 2 前項の払込み又は給付に係る額の二分の一を超えない額は、資本金として計上しないことができる。 3 前項の規定により資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない。 (以下省略) 原則としては株式を発行すると,株主が払い込んでくれた額つまり株式の発行価格全額は資本金に加わります(445条1項)。しかし,445条2項をご覧いただければお分かりいただけるように,払込額の半分までは資本金に加えなくてもかまいません。聞いたところによると,445条2項のようにしている会社が多いらしいです。 以上が株式についてのお話です。 応援していただける方は、下記のバナーをクリックしてください。 ※私は、アフィリエイトの画像を参考に、店頭で中身をご確認の上、お買い上げいただくのがベストだと思います。あくまで皆様の便宜としてアフィリエイトリンクをご利用ください。 【参考本】 会社法マスター115講座 この本は、会社法で分かりにくい部分を適確に解説してくれる本です。また、会社法の条文を頭から読んでも分かりづらい分野(少数株主権や会社再編)を表にしてくれて分かりやすくまとめてくれています。 会社法の勉強がある程度進んだ方にオススメしたい本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年11月12日 12時08分47秒
[会社法] カテゴリの最新記事
|