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カテゴリ:司法試験
社会人の方は、法科大学院に進学すると決めてからは、法科大学院の費用を貯めようとされる方がほとんどだと思います。 そして、インターネットで拝見している限り、その貯金額は、未習者コースの方であれば、3年分の学費と生活費を目標にしている方がほとんどのようにお見受けします。(既習者コースであれば、2年分の学費と生活費となるでしょう) しかし、2年ないし3年分の学費と生活費では絶対に足りません。 まず、仮に新司法試験に1回で合格したとしても、司法修習生として給料が入ってくるのは、法科大学院を卒業した年の12月の終わりです。そして、法科大学院を卒業するのは普通3月ですから、4月~11月は無給なので、この8か月分の生活費も貯金しないと不安です。 さらに当然のことながら、新司法試験に失敗すれば、新司法試験を断念しない限り+1年分の生活費が必要となります。 次に、意外と大きいのが書籍費用です。 法律書は、他の学術書と比べてある程度市場が大きいせいか、1冊2000円前後で買えますが、近年は法改正が多いため、改訂も多く、同じ科目の本を買い換えることになることも多いです。 大雑把に言って、旧司法試験の勉強をしたことがあって法律の本をある程度揃えていても、半年ごとに2万円は出て行くと考えた方が良いですし、もし未習者で全く法律の本をお持ちでない場合には、初めの1年は書籍代で10万円弱かかると思っていた方がいいです。 さらにかかるのが予備校の費用です。 「法科大学院に入学した以上、予備校なんて邪道だ」と思われるかも知れませんが、短答式については予備校の答練や模擬試験を受ける方が多いのです。 これも意外と高く、一通り揃えると10万~20万円します。 また、新司法試験は4日間の長丁場の試験なので、場慣れすることも重要ですから、新司法試験と同じ試験時間の模擬試験を受ける方もそれなりに居て、これが6万円前後します。 そして、忘れてはならないのは受験費用です。 出願費用が28000円する上、自宅と受験会場が離れていたらホテルを取る必要があります。 「自宅は、今年の新司法試験会場に近かったから大丈夫」と思ってらっしゃる方も多いでしょうが、安心は出来ません。今後は受験者数が増えていく一方なので、思いも寄らぬところが試験会場になる可能性があります。 現に、今年の東京会場は昨年までの五反田・池袋に加えて、有明が入ってきました。今年の受験会場に有明が入ることを予想できた方は、そう多くは無いはずです。ですから、ホテル費用も考えないと怖いのです。 ということで、3年分(又は2年分)の学費に加えて、かかるお金は意外と多いのです。なので、「貯金して法科大学院に行こう」という方は、目標金額を計算しなおしてください。 もし、目標金額を見誤ると、時系列的に言って、受験費用にしわ寄せがきてしまいます。そうなると、ホテルや受験期間中の食事のグレードを落さざるを得なくなり、受験に差し支えてしまいます。 どうかご注意くださいませ。 応援していただける方は、下記のバナーをクリックしてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年09月15日 00時46分39秒
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