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2013年07月19日
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テーマ:法律(493)
カテゴリ:裁判員裁判研修



今日は、1つめのC、つまり「C(commit=法廷証言は正しい)」についてお話しいたします。

どんな矛盾なのか、裁判官・裁判員の方に分かりやすく示すため、具体的に聞く必要があります。単に矛盾部分の確認をするだけでは、不十分であるということです。

たとえば、法廷では、「後ろを振り向いてずっと喧嘩の様子を見ていた」と証言し、前の調書では「たまには前を見ていた」と供述したとします。
この場合、「あなたは、『喧嘩をずっと見ていた』とおっしゃるんですね」と聞くだけでは不十分です。
さらに「ずっと見ていましたね」「目を離しませんでしたね」「前を見たなんてことはないですね」「本当は、前を見たのではないですか」などと、具体的に聞いて、法廷証言に肩入れさせる必要があります。
ただし、念押ししすぎると、意図を察知され言い訳を始めるので、限度はあります。

同じ理由で、反対尋問でも、ケースセオリーを考え、ケースセオリーから逆算し、質問を重ねていく必要があります。
やはり、単に矛盾部分の確認ではダメなんだそうです。
たとえば、証人が「娘の誕生日で早く帰りたかった」と証言した場合、「娘さん可愛いですよね」「早く娘さんに会いたいと思っていましたね」「奥さんにも早く帰るよう、頼まれていたのではないですか」というように、想像力を働かせて聞いて良いのです。

このとき、想像力を働かせる質問は、「主尋問の範囲」を超えて異議の対象になるのではないかという疑問が出てくるかも知れません。
しかし、「主尋問の範囲」は、「主尋問で出てきたこと」とは異なります。

仮に、「喧嘩を見ました」という証言のみにとどまり、「娘さんの誕生日で早く帰りたかった」という証言が出てこなかった場合でも、「何か早く帰りたい事情があったのではないですか」と聞いても構わないのです。
それは、「早く帰りたい事情」は、喧嘩の視認状況に関わるため、「主尋問の範囲」といえるからです。

また、反対尋問でも、裁判官・裁判員に分かりやすく示すため、舞台設定を示す必要があります。

ただし、気をつけなければならないのは、舞台設定を出そうとして、主尋問の繰り返しになってはいけないということです。
つまり、どこを弾劾したいのか、ケースセオリーを練り、ターゲットを絞って聞く必要があります。
私は、何度も、「主尋問の繰り返しである」と講師の先生に注意されました。

ところで、1つめのCで、ちゃんと「はい」と言わず、答えをはぐらかす証人に出会うこともあると思います。
「たまには前を向いていたこともあるのではないですか」という質問に対し、「喧嘩の様子はちゃんと見ていました」と微妙に回答をすり返す証人がいるかも知れません。
その場合は、同じ問いを繰り返すのが効果的とされます。

証人が答えをはぐらかすことが強調され、裁判官・裁判員に対し、不誠実な証人であることを印象づけることが出来ます。
また、弾劾したい部分が強調されるため、弾劾しやすくなります。

答えをはぐらかすこともなく、「はい」とも言わない場合、焦って「はい」を引き出すことに固執する必要はありません。
少なくとも「はい」と言わないということは、そもそも反対尋問不要となった可能性が高いからです。

そのためにも、開示された調書を見て、どこまで「はい」と言わせることが出来るか、吟味する必要があります。


なお、弾劾したい部分が複数にわたる場合、1回1回CCCを繰り返す必要があります。
一気に1つめのCをやるというのは、良くありません。
一気にやられてしまうと、どこを弾劾したいのか、裁判官・裁判員には伝わらなくなってしまうからです。





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最終更新日  2013年08月25日 10時40分59秒
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