そんな予感は自分だけしていたんですが、

（木曜だけど飲みに行く！）

　って誓ってました。まー、そんな気分を煽るようにイライラすることが多いです。

　み・ん・な・質・問・し・す・ぎ・！

　自分も抱えている仕事はたくさんあります。ただ口外してないだけ。てきぱきこなしても余裕がないのは明らかです。ひとつの質問に答え終わって、自分の仕事に取り掛かろうとすると、待ってました！とばかりに次に質問者です・・・。

　自分なりに考えてくれる人はまだいいです。ちょっと考えたふりをして、中身のない検討案。で、どうしましょう、の据え膳スタイルが一番気分悪いです。

　基本的に成立しない、または設計不具合の改修なのである意味気持ちよく成立しない問題ばかりです。匙を投げて据え膳食うって決めてるひとは楽ですけど、こちらはそうはいきません。必ず、要件も満足し、コスト、納期、使い勝手、製作性まで網羅した第２案を数分で決めないといけません。

　大体ベテランが考えて成立させたものは余裕のないギリギリ設計が多いです。そうそう、全てを満たす代替案なんてありません。ありませんがー、

　そういう汚物処理を自分が設計して、自分で尻拭いをしてきた若い頃から、他人の処理までさせられる今まで、常にアンサーし続けてきた灰色の頭脳は、何かしら答えを見つけます。

　でも、それがいいんじゃなくてー、

　それを、覚えて行ってほしいんです！ここんとこ、百面指しみたいな感じです。もー、ストレスマックスです！

　って、感じで今、何でもかんでも押し付けている新人君に、１５時くらいでしょうか、

「今日、飲みに行くか！」

　一瞬、躊躇した彼もこのところの忙殺ぶりに、辟易していたんでしょう、

「行きましょう！」

　っていう感じで結審しました。そこに、あとでいつも誘う後輩君にも、声賭けをしておきました。ですが、定時を過ぎても、１９時を過ぎても一向に席を立つ気配のない、自分と後輩君に、今日はない、と判断したのか、新人君が２０時過ぎに、

「お先に失礼します・・・。」

　なんてしらけたことを言い出すので、

「今から、行くんだってばー！」

　っていう感じで切り上げです。そのとき、もうひとりの忙殺後輩君にも声を掛けてみました。

「自分たち行くけど、来る？」

　納期に追われているのはよく知っています。特に今日が納期のはず。無理かも知れないとは思いましたが、機会があれば供養してあげたいひとりです。後輩君が聞いた話では、来たい、とのことでした。

「えぇ・・・、行きたいんですけど、これもあって・・・。どこで何時からですか？」

　大体の場所と時間を告げて、もし合流できたら、っていうことで退社しました。２０時過ぎに出て、それから合流、次の日仕事ってもの、楽じゃない、とは参加者全員の思いですけど、たまったストレスを吐き出すほうが先です。

　で、先遣隊は電車に乗っていつもの駅へ。急に飲みが決まった後輩君たちはコンビニで軍資金を調達です。街は木曜日なので、居酒屋をのぞくと結構席は埋まってますが、酔っ払いが歩き回っているような華金の雰囲気はないです。

　まずは軽くご飯、ということでいつもの手羽先屋さんをのぞいてみました。いつものバイトの子も多いです。やっぱり空いている感じです。

　２１時過ぎから、ビールで乾杯！です。

　ふぅ・・・、美味い・・・。７月からずーっと嫌なイベントにつき合わせてきた新人君をやっと供養できました。手羽先、美味い！ポテト美味い！ホッケ、美味い！酒が進みます。

　話す内容は、終わってる職場の雰囲気とか、ギリセ○ハラネタとかになっちゃいます。みんな鬱憤が貯まっているので、止まりません！

　一番放送禁止ネタを放流しているのは自分です・・・。平日、明日も出勤の身の上ではクイックに注文して腹に詰め込みます。大体２２時。もうひとりの後輩君からは連絡も入らず？そうは言っても終電が２３時３０とかの方面の後輩君達なので、もう１軒行くなら出る頃合です。

「鮨、行きますか？」

「行きましょう！」

　腹４分目なので、まだ満ち足りないです。飲みバーより食いバーです。で、鮨バーに行くと大将は客引きにも出ていません。

（結構入ってるかも？）

　ドアを開けると、お客さんや女の子の笑い声。結構混んでるのかなー、と思うと、まあまあ適度に空いてます。３人で並んで座ります。

（今日はー、なじみの子は・・・、ひとり？）

　さて、みんなでお鮨を頼みます。ひとりはいつも欠品中のピザです。今日は・・・、

「あります！まだ出ていないので。」

　ここでビールが出てきて、もう一度乾杯！

　まだまだ美味い・・・。

　ここで仕事中の後輩君から連絡。

「まだ飲んでますか？お開きですか？」

　２２時１１分に連絡あり。これからクルマだけど合流してくれるようです。すっげータフです。ということはここに２セットはいないと彼に悪いです。

　今日は初めについてくれた子は初めての子。

　大学４年生で、就活も無事終わり、夏休みの今は部活に勤しんでいるらしいです。部活が、

「剣道！」

　で、３段？３段は続けていれば到達できるレベルらしいですが、女剣士なんですね。ポイント高し。

　ここで、今日の主役新人君も、剣道３段らしく、それで盛り上がってました。今日は、女の子のシフトが早いです。ここで見知った女の子がシフト。

「覚えてます？」

「覚えてるよ。」

　当初、よく来るといましたが、最近見ませんでした。

「最近見なかったんじゃない？」

「７月まであんまり入れなくて、また始まったけど、ほんと、もう辞めるんだ。」

　マジ？聞けば８月３０日がラスト。思い出してきた、思い出してきた。職場の嫌な係長にいじめられてたようなー。ＮＣ加工機のオペレーターです。

「夏に本職辞めて引っ越す、って言ってなかった？」

「もう引っ越して、ハローワーク通い始めた。」

　なーるほど。自分は、聞き漏らしましたが、え？引っ越した理由が、オトコ？それは当たり前なんで、いいんです。同棲ですって？すればー？

　ただ、その男性のフラグが・・・、いわゆるＤ○Ｎ？？恋すれば盲目？審美眼が正しいことをお祈りします。ハードル高いなぁ・・・。

　なんて言っていると、もうひとりの後輩君が到着。

「すっごいなー、こんな時間からご苦労！」

「あ、明日と月曜日、有休なんで。」

　なるほど、休みか！他のみんなは同じ方面なんで、タクシーゲットー！で喜んでました。これで彼らも終電は気にしなくてよくなりました。

　もう一度乾杯です。

　ここから、女の子が２人変わって、ひとりの子は、みたことあるようなないような・・・。

「私は兄さんのこと見たことありますよ。」

　あると思うけど、ここだった？姉妹店だったかー。いかにして辞めるか、の談義になり。当然宝くじに当ったら、っていう話になるんですけど、その女の子は、

「どんなに高額が当っても辞めませんねー。男の人はー、小金持つと、キャバ嬢に貢ぐんでしょ？」

　そりゃー偏見だろ！って・・・、あっちもプロなんで、財布の紐を緩めさせる技に長けてます。多分、否定できないんでしょうね！

　せっかく全員揃ったのに、そこからは１時間足らずで終了です。さすがに０時を回ると明日に障ります。

　たーだー、今日はタクシーあり！自分だけ逆方面ですが、送ってもらうことにしました。街は木曜日なので閑散としてます。車内では放送コードにひっかかるような話題ばかり。まー、みんなイライラが貯まってるんですね。

　そんなこんなで０時３０に到着です。正直ー、あと１軒のぞいてみたかったですけど、平日だし。ま、自ずと節度が出る平日飲みも悪くないです。平日、どこかで飲める時間、２０時過ぎに退社できるともう少し、人生楽しくなるんだけど・・・。なんて考えた平日飲み歩きでした。