カテゴリ:診療
癌幹細胞
抗がん剤も効かないし、白血球からも障害されない癌の親玉の話 先日のテレビ番組サイエンスアイから とても興味深い話だったので、シェアします。 癌の周囲には抗がん剤や白血球の貪食でもなくならない癌幹細胞があります。 それにはマーカーがあり、例えば、胃癌には癌幹細胞のマーカーCD44がある。 癌幹細胞の膜にあるxCT蛋白 は、外からシスチンを取り込むポンプで、グルタチオンになり細胞内の活性酸素を除去する。そのため癌幹細胞は死なない。 CD44はそのポンプを安定化させる働きがある。 CD44は短いと転移はしにくいが、長いCD44があれば転移しやすい。 慶應義塾大学 先端医科学研究所の佐谷秀行教授の話では スルファサラジン という 細菌に効く、炎症を抑える働きで 潰瘍性大腸炎、関節リウマチに20年以上前から使われている薬がCD44癌幹細胞のポンプに効果あることを見つけた。 マウスの実験では 20週目までは変わらず、30週目では癌は改善した。転移も無くなった。 国立がん研究センターでは臨床試験がされているそうです。 また、東京大学 医科学研究所、藤堂具紀教授は、 遺伝子を少し変えたヘルペスウイルスを用いて癌幹細胞にだけ感染させて死滅させることに成功されています。 以上、テレビからでした。 癌を治す、癌を死滅させることばかりに目を向けがちですが、癌幹細胞まで退治しないと再発しやすいのだと、目からウロコでした。 こりゃ、癌の見方も変えないと、 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013年09月20日 14時31分26秒
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