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テーマ:表現者、集まれ~(263)
カテゴリ:リミンブログの12の考察
滞在しているホテルの半径1キロ程度の円の中を、 ただ歩き回っていることが多い私たちだが、 つい足を止めてしまうのが古本屋さんだ。 特に何かの本を探している訳でもないが、 思いがけない本が、それも信じられないような安価だっ たりすると、つい荷物を増やしてしまうことになる。 と言っても、荷物を持つのは「うちの彼」なわけだから、 「買っていい?」と顔色を見ながら、店先でいかにその本が 私にとっては価値あるモノなのかを説明することになる。 何しろ本は重いから持ってもらうのも気が気じゃないのだ。 そもそも基本的に、私たちは選ぶ本が全く違うため、 お互い相手の買う本は論評しないことにしている。 が、共通項もあって、スペインや歴史モノはそこに入る。 相手のジャンルに関知しないというものの、 面白いモノは一緒に笑いたい、一緒に感心したい、 というのもまた人間心理というもので‥ 『ちょっと、ここだけでいいから読んでみて~、 ほんの数ページだからさー』 と、お互い無理やり読ませ合ったりする。 『今、手が離せないよー、あとで』 『じゃ、こっちで読むから耳だけ貸してよ』 と朗読することもあるが、この場合、 相手に漢字の読み間違いを指摘され(するのは大概、私だ) 口論に発展することもあり、こうなると一緒に笑うどころじゃない。 『いいんだよっ!漢字の読みなんて! そう読ませているだけなんだから、全体の流れを聞けよ!』 というのが彼の言い分だが、私は気になってしょうがない。 物事を大局的に見るのは男で、 女は瑣末に拘るという事だろうか。 古本屋さんも最近は様変わりしてしまい、 大型チェーン店に並んでいる夥しい本の洪水を見ると アニメなど新刊本も多く、本というより使い捨てのモノ、 大量消費の残骸に見えてしまうのが悲しい‥。 古い町に昔からある古本屋さんで、 何気なく手にした一冊をパラパラめくったりしていると、 たまに、本の余白に、かつての持ち主だった人の覚書や 感想らしきものが書き込んであったりする。 こういう発見は嬉しい。 「ふーむ、この人はどういう人かな~」 と、かつての持ち主に思いを巡らし、いつしか風貌、職業、 暮らしの佇まいまで見えてくる気がして、本の内容より、 むしろそっちの方に興味が湧いてしまう。 「うちの彼」にそう言ったら、 『それはマルギナリーと言うそうだ』と教えてくれた。 伝記作家や歴史家等の研究者は、対象者の所有する本を 丹念に調べ、余白に書き込まれた意見や感想を収集する。 事実を組み立て、史実にもとづき仮説を裏づけるそうだ。 新史実の発見もこういう中から見つけ出される。 そう考えると、余白の落書きといえども侮れない。 私も余白に書き込むときは気をつけようと思う。 もしかしたら私が亡き後、うちの料理本を見て、 いい加減な料理や、手抜きの食卓に思いを巡らし、 リミンは「実は悪妻だった」と結論付けられ、 夫に同情票が集まらないとも限らないではないか。 続いて「不思議な図書館」の話もと思っていたが、 長くなりそうなので、それは次回にでも。 ●速報【嬉しいお知らせ】 皆さま、なんとリミンは「日本エッセイスト・クラブ」の 会員になることが出来ました! 日本エッセイスト・クラブは、昭和26年に大宅壮一氏等 が中心となって創立した老舗中の老舗。 会員になるためには、理事会審査をパスしなければならず、 審査のハードルも高いので、実は内心ドキドキでした。 そして、昨日、 「理事会、全員一致で決定」の通知が、我が家に届きました! 「夢は必ず叶うもの!」本当でした。嬉しいです! 神サンと応援してくれる皆さんに感謝します。 リミンは本気で頑張ります。風に向かって走ります! 皆さま、これからも、どうぞ宜しくお願い致します☆ ※今日は、丁度いい古本屋さんの写真が無かったので、 昔ながらの「駄菓子屋さん」を再現したコーナー。 先日、出掛けた天龍村の資料館で撮った一枚です。 .................................................................................... ●ところで楽天ブックス倉庫の在庫が品薄状態! メーカー取り寄せしてますが、お買い求めはお早めに! この本は増刷しないで、新たに続編を書こうと思います♪ だからリミンの「幻の処女作」となる日も近いかも?! 【里山暮らし、ときどきスペイン】太陽出版 1,260円(税込) ・「お近くのセブン・イレブンでお受け取り♪ 送料無料&手数料無料はこちらです」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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