こんぱすコーチの全方位日記

劇的な政権交代が行われた昨日の衆議院議員選挙。
ある程度予想されたとはいえ、ここまで政権与党が落ちぶれたとは、
よほど「国民の腹に据えかねた」ということでしょうか。

ただ、自民党が政権を奪回したことで、
結局は今後も代わり映えのしない政治が展開されることを
約束されたもの、と割り切らざるを得ませんが。

僕の場合、この際は政権がどこを担おうがどーでもよくて、
問題にしたいのは投票率です。
今回は前回の総選挙に比べて10ポイントも低下したんだそうです。
あれだけ全国的に晴れ渡り、
投票所への足が遠のく天気でもなかったのに、
投票率は伸び悩みました。

今回の選挙が、にわか政党が乱立し、
結局どこを応援して良いものやら混乱した向きもあるでしょうし、
それが投票所への足取りを重くしたことは否めません。

ただ、投票所への足取りを重くしたのは、
それだけではない、という仮説を僕は持っています。

それは、「投票所の混雑を嫌気して」投票へ行かない、
という層がそれなりにいるのではないか、ということです。

実際、昨日、買い物に行くために車を走らせていたら、
ふだんはスムーズに通過できるはずの道路が、
何やら渋滞していてなかなか進めない。
すると、投票所になっている学校の駐車場へ
右折で入ろうとしている車が繋がり、
それが渋滞を引き起こしているのが分かりました。
しかも校内の駐車場も投票に訪れたであろう人たちの車でビッシリ。

まぁ、歩いて来れば良いのですが、
「投票を済ませてからそのまま車に乗って所用をこなす」
という人が大半でしょうから、禁止するのもはばかられます。
「車での来場は禁止!!」てなことをすると、
なおさら「じゃ、投票に行ーかない」という層がいっぱい出現して、
余計に投票率が下がるからです。

百歩譲って、徒歩で投票所に行ったとしても、
今度は投票所の中が渋滞しています。
本人確認に始まって、今回は投票だけでも3種類ありましたから、
その都度、受付氏から用紙をもらって記入・投函しなければなりません。

意外と煩わしいのです。

なので僕とヨメさんは、今回は「期日前投票」を選び、
1週間前に既に投票を済ませていました。

ところが公職選挙法によれば、
期日前投票はすなわち不在者投票とほぼ同義であり、
「投票日に仕事や旅行等で不在であること」が条件となります。
ですので、1週間前に投票会場の市役所を訪れた際、
受付で「なぜ期日前投票をするのか？」という理由を書かされました
（いや、実際には理由の書かれた紙にマークしていったのですが）。
これが、煩わしさもさることながら、
「お前ら、期日前投票は条件が必要なんだぞ！
何も予定がないのに、やっちゃならないんだぞ！」
と言われているような気がして、何やら罪悪感すらしたのです。

みんながみんな、こんな思いになるわけではないでしょうが、
しかし「期日前投票」が“特別な対応”として位置づけられているのは
否めません。

今や多様性を受け入れなければならない時代です。
国民のほぼ全てが「日曜日は休んでいた」という昔とは違い、
今はメーカーや事務職でも「日曜日も稼働日」というケースが多いのが
当たり前になってきています。
海外へ頻繁に旅行するために、その都度、出国する人も少なくありません。
そんな状況下で、いつまでも何十年も前の選挙制度を温存していることが、
大きな矛盾なのではないでしょうか。

公示後、特定の日を投票日にするのではなく、
2～3週間という幅を持たせた『投票期間』にする。
そうすれば、いつでも自由に投票することができるし、
今の制度のように、ある日だけ投票所が大混雑することも
避けられるように思うのです。
たとえば「誕生日が偶数月の人・奇数月の人」とか、
「満○歳以上の人・未満の人」とかで、
投票日を偶数日・奇数日に分けても良いでしょう。

そういう「気持ちよく投票に来てもらえる」環境作りを
考えても良いのではないか、と思うのです。

やるとなると、今までの概念を根本的に変えないといけませんし、
他の法律との調整も大いに必要かもしれません。

しかしそれを怖れ、煩わしく思って何もしないうちは、
さらにどんどんと投票率は下がっていくと思うのです。

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