復興力
今日は、3月11日。4年前の今日、東日本大震災が発生しました。その際、何か、長く復興に協力できることをと思って始めたのが、足場板古材の端っこを販売して義援金にすること、でした。⇒足場板古材 木っ端あれから四年。今も継続しています。去年の12月までの集計で、711,239円。ご協力いただいたお客様に、深くお礼申し上げます。この写真は、我が家から会社への通勤路の様子。山を崩して、新しい道が出来つつあります。今日は3月11日。東日本大震災から4年。「まだ」という思いと、「もう」という思いが交錯しますね。昨年は広島でも大きな災害が発生しましたが、それさえすでになんとなく「昔」になりつつあります。直接的な被害にあわれた方、身近な人を亡くされた方にとっては忘れてしまいたい記憶かと思いますが、単純に風化させてしまってはいけません。犠牲になられた皆様の冥福をお祈りする、という段階から、それを教訓にして何をするかという段階に入ったことは間違いないでしょう。復興がなかなか進まない、という話をよく聞きます。その大きな原因は人手不足と重機不足だとか。バブルがはじけて、建設関係の需要は大きく縮小。さらに、国の財政危機で公共事業は縮小。とどめは、民主党の「コンクリートから人へ」という政策。バブルの崩壊が1993年ころですから、それ以降「建設業界」というのは将来性のない分野となり、さらに、たくさんいた職人さんも職を失う状況ですから、若い職人さんが増えるはずがありません。若い職人さんが増えない上に、残った職人さんも高齢化する。そこにもってきての東日本大震災。そして、東京オリンピック。今は建設技術も進んできて、昔ほど「人手」は必要なくなってきました。かつての日雇い労働的な仕事の多くは重機がしてくれます。必要なのは、重機を使う人、技術を持って現場で働く職人さんたち。もともとゼネコンの社員などは結構な高給取りが多いようですが、現場で働く人の待遇は決してよくありません。景気や国の政策に左右されやすい業種でもあり、末端へ行くほど不安定になります。末端の業者というのは、個人営業に毛が生えたようなところが多く、ボーナスもない。さらに、将来がどうなるのかも分からない・・・。これでは若い人は増えませんよね。近いうちに東海大地震がくるなんて予測もあり、もしそうなったら、復興にどれだけの時間がかかるのでしょう。日本のような災害の多い国にとっては、早期に災害から復興できるような力を、常に養っておく必要があります。短期的な話ではなくて、長い目でみて、国として「土木・建設」のための一定の力を確保していくことが安全保障でもあるでしょう。長い目で見て、安定した魅力のある業種だと思えばこそ、若い人材も入ってくるし、育ってもきます。それによって、日本の「復興力」というのはついていくのでしょう。もちろん、復興とは、物理的なものだけでできるものではありません。鉄道が開通しても、道路ができても、住むところが確保されても、「人」が動かなければはじまりませんね。震災後の日本人の規律ある行動というのが、世界的にも話題になりましたが、災害の多い日本には、「いざというときは力を合わせる」という潜在的な復興力があるようにも思います。景気の好不況にかかわらず、一定の「復興力」を国のかなに保っていくことは重要ですね。3月11日。まとまりませんが、そんなことを思いました。