「フィンランドのライフスタイル展」を見に行ったこと
現在、ひろしま美術館で開催中の「フィンランドのライフスタイル展」に行ってきました。人気の北欧のインテリアスタイルですが、「IKEA」をイメージされる方も多いでしょうね。私もその一人です。イメージとしては、シンプルで、カラフルで、機能的で、リーズナブルな感じ。まあ、その程度です。カラフルな丸椅子。シンプルでありつつ、スタイリッシュ。北欧の冬は寒く、長く、暗いので、自然と家の中にいる時間が長くなり、家での暮らしを快適にするために進化してきた、とのこと。余計な装飾はなく、使いやすく、しっくりとなじむ機能的なデザインが多いですね。家具も極めてシンプル。ナチュラルな木質感も北欧インテリアの特徴ですが、「無垢の木」を前面に出すよりも、積層した材料を曲げて椅子の足にしたり、アームにしたりしているものが多いですね。その方が、無垢のまま使うよりも、材積に対する強度がアップして、すっきりと見えます。北欧らしい椅子ですが、足部分やアーム部分、背もたれの部分には、曲がった方にはめて薄い板を張り合わせた積層材が使われています。無垢材で作れば「曲木」という手法になるのでしょうが、それを「積層材」にすることで、量産でき、コストダウンも可能になります。北欧のインテリアは、家具の工業化にも大きく寄与しているんでしょうね。だからこそ、「家具職人」以上に、デザイナーが大切になってくるようにも思います。虫の行列のようにも見えて、なんだかおもしろいです。極めてシンプルな陶器の食器。シンプルな中に、均整の取れたデザインを感じますね。「欅か!」と日本人なら思ってしまう木目。色合いのせいもありますが、これはまさしく「欅」柄。実はこれも薄い板を曲げて積層して、それをスライスして作り出した模様です。伝統的な木工技術だけでなく、こういった新しい技術を使ったデザインのアイディアが豊富なのも、北欧インテリアの特徴ですね。こちら、陶器で作られたオブジェ。花の少ない季節が長いからでしょうか。ビーズで作った鳥のオブジェ。実用性に富んだ北欧インテリアですが、よくわからないオブジェもありますね。カラフルなファブリックのデザイン。丸座にリノリウムを使用してます。東洋リノニュームのイメージが強く、クッションフロアのことかと思ったら、リノリウムは、19世紀にイギリスで生まれた、アマニ油、石灰などの天然素材から作られた、耐朽性の高い素材だとか。クッションフロアーなどは、リノリウムの代替品なんですね。カラフルなビン。キューブ型のガラスのオブジェ。北欧のデザインがお好きな方は、ぜひ!6月2日までの開催です。さて、「ひろしま美術館」ですが、常設でも、印象派の作品がたくさんあって、見ごたえあります。印象はが好きな方は必見ですね。ゴッホ。「ドービニーの庭」