遅ればせながら「ゴジラ -1.0」 を見ました。
今さら感はありますが、やっと「ゴジラ -1.0」を見てきました。2023年11月3日の公開なので、もうすぐ3か月ですが、海外でも人気となり、アカデミーショーの視覚効果賞にノミネートされ話題にもなっていますね。1月12日からは、モノクロ版も上映されています。が、私が見たのは、オリジナルのカラー版です。私が内容について説明するまでもなく、おそらくいろんな方が、いろんな考察をされていると思いますので、そのあたりは割愛して、個人的な感想を書いておきます。戦後の、焼け野原となった日本に、突然ゴジラがやってくるという、踏んだり蹴ったりのストーリーです。絶対的ともいえるゴジラのパワーですが、それに立ち向かうのは、戦争の生き残りたちです。悲惨な戦争が終わって、なんとか生き残った戦士たちですが、彼らは助かった命と引き換えに、「日本を救えなかった、多くの人の命を犠牲にして生き残った」という罪悪感も持っていて、身内を戦争で亡くした人たちの目も、厳しいものでした。確かに、戦後、復員兵の人たちに対する目は、かなり厳しいものであったようです。焦土と化した日本が再び立ち上がろうとしているときに、ゴジラはやってきます。この映画は、そんな絶望的な状況の中で繰り広げられる人間ドラマでした。ウクライナにとって、ゴジラはロシアかもしれませんし、パレスチナの人にとっては、イスラエルがゴジラなのかもしれません。ゴジラは人類の核実験によって生まれた化け物というのが当初からの設定であるように、人類が自ら生み出してしまった怪物でもあります。絶望的な状況の中で、日本と、そしてそこに生きる家族を守ろうとする男たちの姿は、やっぱり泣けます。今さらながら、いい映画でした。