テーマ:お勧めの本(7271)
カテゴリ:本
お奨めの一冊、「東京・江戸地名の由来を歩く」 (谷川 彰英著 KKベストセラーズ) 染み深い東京の地名についてその由来を教えてくれる。たとえば東京には「坂」のつく地名や「橋」や「水」に関係する地名が多いですね。江戸といわれた当時の歴史にまつわる地名の由来を知ることが出来て、歴史ファンには書かせぬ一冊といえます。
第2章 「東京の橋を訪ねて」より、旅の起点「日本橋」に興味を抱き実際に現代の日本橋を訪ねてみたという筆者。実はかって私も同様な思いから、東京へ所用で出かけた折に、日本橋を訪ねてみたことがあります。 田舎者の私のことです。地下鉄浅草線に日本橋という駅がありますから、そこで降り立って地上に出ればそこが日本橋だろうと思ったのでしたが・・・。 そこは高速道路の高架橋が幾重にも覆いかぶさるようにまたがっており、それが陽を遮って陰をつくり、ただただ薄暗く、絶え間なく走って行く車の騒音と振動が身を震わすばかり。ここがかっての江戸の中心地であったとは、とても思えないものでした。 本書によれば、江戸時代にはこの日本橋に江戸前の魚が集められ、魚河岸として栄えたとあります。 今の築地に魚市場が移ったのは昭和の初めのことで、関東大震災により東京が破壊された後のこというのも初めて知りました。 時代劇に登場するあの有名な一心太助も、この日本橋から魚を大久保彦左衛門の屋敷に運んだのでしょうか。 冷蔵庫もなければ、氷もない。当然のことながら運ぶ車もない。あるのは天秤棒と魚屋の心意気のみ。 「どいた、どいた~っ!もたもたすんじゃねぇ~やぃ!魚が腐っちまわ~ぃ!!」 ・・・・高速道路を行きかう車の騒音の合間に、確かに太助の声が聞こえたような気がしたのでした。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年02月13日 14時29分30秒
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