カテゴリ:酒
漢字学者阿辻哲次氏が毎週日曜日の日本経済新聞の文化欄に投稿された「遊遊漢字学」。私は毎週日曜の朝は新聞が配達されるのを待ちかねるようにして、玄関先で立ったまま最終面から読むのを常としていました。 今日取り上げるのは、「酒」弁護の成句の数々。 ・・・私も常々「酒」を弁護している者の一人です。(笑! もしかしたら、阿辻先生も奥様と日ごろこんなやりとりをなさっているのではないかと想像しています。 「古来より『酒は百薬の長』というではないか」 「あら、『過ぎたるは猶及ばざるがごとし』ともいいましてよ」 私は今「古来より」と言いましたが、これが一体いつから言われて来たのかというと、なんと古代中国前漢の歴史を記した「漢書(かんじょ)」に見えるのが最初だと、阿辻先生は教えてくれています。 「漢書」には、こう表されているのだそうです。 「それ塩は食肴(しょくこう)の将なり。酒は百薬の長にして、嘉(よ)き会の好(よしみ)なり。鉄は田農の本なり」 さすれば、以来2000年以上も前から、酒飲みはこの成句を珠玉のごとく大切に温め、飲酒の弁護に努めて来たということになりますね。 また漢書にはこの他にも、「酒は天の微禄(びろく)にして、帝王の天下を養うゆえん」とか、「百礼の会は酒あらざればおこなわれず」という文句もあるのだとか。 ・・・う~む、「酒は天の微禄(びろく)」とは、これまたいい響きではありませんか。(笑! 帝王が民草の為に政をおこない国を治める唯一の対価として、天が与えたわずかばかりの褒美が酒ということですから、早速妻に言って聞かせなければなりませんな。 「たとえ過ぎたると雖も、酒は天の微禄なれば、わが家を養うゆえんなり」と。 ・・・ダメか?(大爆笑! にほんブログ村 FC2ブログランキング 人気ブログランキング PINGOO!ノンジャンルカテゴリー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年01月25日 11時50分04秒
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