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カテゴリ:光圀の勉強生活
![]() 徳川家康の本来の名字は松平だった。征夷大将軍になってから、家康は、将軍家と御三家の直系以外の親族が松平を使うことをした。だが、将軍の息子たちも徳川を使うことになっていたが、子たちの名字は状況によって変わるということだった。家康には11人の子がいたが、世継を秀忠にする前に、松平一族で家康しか「徳川」を使わなかった。しかも義直、頼宣、頼房が元服する前に、徳川を使うことができるのは家康と秀忠のみだった。頼房にも多くの子がいたが、徳川が使えるのは世継の光圀のみだった。だが、徳川と使えなくても、将軍の席に座ることができないとは限らない。六代家宣がなくなった時、のち七代となった家継がまだ子供だったから、新井白石、間部詮房はほかの世継を探していた。一人の有力者は家宣の弟であり、館林藩主の松平清武だった。だが、血縁からみればよいが、松平清武はすでに50代だし、子もいないということだから、同じように世継の問題によって政争が起こるかもしれない。だからかえって家継を将軍にするとか、尾張もしくは紀州を将軍に継がせるとかのほうがよいと言われて、松平清武は将軍になれなくなった。のち八代将軍の時も同じ理由によってなれなかった。もし松平清武が20代だったら、将軍になれるかもしれない。(家臣に育てられたのも理由だが、光圀にしろ、吉宗にしろ、最初から家臣に育てられたのにそれぞれ世継となった。吉宗さえ生母は百姓と言われたのに紀州大納言だけではなく、将軍となった。から、その理由は主な原因ではないと考えられる) そしてもう一つの例外の話は村上元三が書いた時代小説となった。もし、子なしの家綱、綱重、綱吉、さらに綱豊が全部なくなったら、御三家以外誰が将軍に継ぐ資格があるのか。つまり、忠長に子がいれば、御三家より将軍家の直系、つまり二代将軍秀忠にさらに近いから、御三家よりさらに将軍に継ぐ資格がある。その忠長の子を主役とする小説はのち時代劇とされた。それは里見浩太朗の十八番と言われる「長七郎江戸日記」だ。 父がなくなった頃、元々死ななければならない長七郎は母の織田家に引き取られた。そして紀州大納言頼宣に庇ってもらってから諸国漫遊した。島原の乱が起こった時、兄弟みたいな松平伊豆守信綱(長三郎)の軍に参加した。その時妊娠した女子を大阪の鷹司家に預けてもらった。その子は鷹司松平家の祖・松平信平と言われたが、誤伝だと証明された。実際に、長七郎という人物が存在していたかどうか確認できないそうだ。 とにかく、時代劇にしろ、テレビにしろ、長七郎はこの参軍によって、かつての生活ができなくなった。本来剣術を柳生宗冬から学んで、免許皆伝を得たが、この参軍で剣聖宮本武蔵と出会って、二刀流を覚えた(島原の乱は宮本武蔵の最後の合戦だったということだ)。その後松平長七郎(里見浩太朗)は家光の名取立ての話を断って、両国の読売やの居候として世に姿を隠した。だが、いつ豊臣、島原、忠長の残党に揚げられて反乱を起こすかわからないし、家綱三兄弟にとって将軍職を争うライバルに違いないと思われたので、長七郎は完全に姿を隠すことができなくなった。つまり、行き先は町奉行だけではなく、剣の師匠でもあり、いつ自分の命を狙うことになるかわからない敵でもある柳生宗冬(丹波哲郎)にも知らされなければならない。 人間関係で、常に三宅宅兵衛(下川辰平)、田村右平次(加藤淳平)2人の家来が付いていたが、最も親しいのは柳生から送り込んで、いつ自分の命を狙うかどうかわからない隠密の六さんごと沢木兵庫(三田明)だった。六さんという役が原作にはないということだ。また、田村右平次は第一シリーズの三分の一のところで殺された。六さんも第二シリーズの中盤で殺された。原作でおれん(野川由美子)という元女賊がいたが、テレビ第一、第二シリーズで読売や「夢楽堂」の女主人とされた。第三シリーズから降板された。長七郎、宅兵衛、辰三郎も口入れ屋「浪花屋」へ移った。結局、日テレの三シリーズの最後まで長七郎に付いたのは三宅宅兵衛と辰三郎のみだ。(もともと長七郎のテレビシリーズの最初の番組である「長七郎天下ご免!」はテレ朝によって放送されたが、里見浩太朗が日本テレビに移籍した事によって、1983年10月に新たに番組として「長七郎江戸日記」はスタートした。「長七郎天下ご免!」のストーリーと人物設定は原作とまったく違った。例えば、原作であまり出番が多くない松平伊豆守はレギュラーとなった。また原作ではない一心太助と大久保彦左衛門も出た) ふだん長七郎は速水長三郎を名乗った。二刀流ではなく、大般若長光という刀だけ使った。だが、六さん、辰五郎(火野正平)の調べによって悪事を明らかにすれば、葵の紋がついた着物を着て、悪人の屋敷に殴りこんだ。まるで水戸黄門のように身分を明かすが、印籠より威力がなさそうで、いつも暴れん坊将軍のような展開となった。この殺陣のみ二刀流を披露した。そして、きめゼリフは「俺の名前は引導代りだ!迷わず地獄へ落ちるがよい!!」とだった。(長七郎はただ葵の紋を使う権力のみ持つが、無官の人だから、悪人にとって、長七郎のことをかまわなくてもよい) もう1回里見様の長七郎を見たいが、里見様は「もう長七郎をやらない」と明言したそうだ。残念だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.02.13 11:13:51
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