これまで毎週1回だけ「口臭外来」を設けてきた歯科医師から、
この春から週2回に増やしたという連絡と、
そのちょっと意外な理由を聞きましたので、紹介します。
この歯科医師は、ただ歯の治療をしているだけでなく、
メンタル面からのアプローチも行っていることで著名な方で、
そのことで取材させていただいて以来のお付き合いです。
診療日を増やした理由は、
自分の口臭を気にして訪れる患者が急増しているためだそうです。
診察してみると、患者のほぼ6割は、
治療を必要とするほどの口臭を確認できない――。
残りの4割弱についても、大半は正しい歯磨きでクリアできる程度の口臭で、
歯周病やむし歯などの治療が必要と判断されるような口臭があるのは、
ほんの一握りの患者だと言うのです。
口臭でむしろ問題なのは、潔癖症といえるほど口臭を気にしすぎて、
そのことがストレスになっている、
いわゆる「歯科心身症」が疑われる人と、
その逆の、他人に不快感を与えている自分の口臭に、
まったく気づいていない人の存在なのだ、と言います。
歯科心身症については、こちらを。
⇒ 歯や口のこんな症状は「歯科心身症」の治療を
ある若い女性は、会社の直属の上司の、
思わず顔をそむけたくなるような口臭に日々悩まされているうちに、
自分にも口臭があるのではないか、
そのことで同僚たちに迷惑をかけているのではないかと気になりはじめ、
外来にやってきたのだそうです。
この女性には、診察して口臭がないことを伝えたうえで、
口臭は誰にも少なからずあることと、
簡易型の口臭測定器が市販されているから、
それを上手に活用してみてはどうかと提案したそうです。
彼女の上司の方の口臭については、
「部下から言うのは難しいから、
奥さんや家族の方に指摘してもらえると一番いいのですが…」
ちなみに歯科医師が彼女に勧めたのはこちら☟とのこと。
息を吹きかけると約5秒で、臭いの強さを判定し、
6段階の数値とイラストで結果を伝えてくれます。
人に会う前に気軽にチェックできますから、
口臭を気にすることなく人と対面することができます。
いずれにしても、
歯磨きをきちんとして口のなかをきれいにしていれば、
不快感を与えるほどの口臭が出る心配はまずないとのこと。
口内の乾燥やネバネバが気になるようなら、
こちらのタブレット☟を使えば、なお安心だそうです。