たまには本格派:正統派予想をしてみたい。
ウォッカと ディープスカイ、この二頭の一騎打ちと思われている今回の安田記念。しかし、この2頭の春の最大目標は安田記念ではなく、次走の宝塚記念であることは中長期的な視点と過去の分析力があれば明らか。だから安田記念が目一杯の仕上げではない。この2頭とダイワスカーレットが天皇賞で死闘を演じ、ジャパンカップでもこの2頭が優勝争いを演じたことから安田記念組との力差があるように思われているが、この2頭の昨年秋の最大目標はJCだったし、ダービーと同じ得意距離なのに、そこでポッと出のスクリーンヒーローなぞに敗れている結果から、そんなに神格化される馬達でもないだろう。
では安田記念を本気で目一杯に仕上げて獲りにきている馬は何だろう?
一頭はG1で2着3回、G2を4回も勝っているスーパーホーネットだ。昨年の毎日王冠はこの馬にとってもウォッカにとってもG1前のひと叩きだったが、そのゆるい状態でウォッカを差し切っている点も見逃せない。ウォッカは続く天皇賞G1で優勝したが、この馬がマイルCS(2着)に向かわず、天皇賞に出ていたらどうだっただろうか?ディープスカイ・ダイワSと共に4頭で死闘を演じていたのではないだろうか?。スーパーHが安田記念で目一杯に仕上げて出て来たら、ディープよりウォッカよりも前に来て驚けない。過去の安田記念で2度大敗しているので東京コースに良績がないと思われているが、良く見ると3勝している。
今回で5週連続府中競馬場でのG1シリーズが終了するが、5週の一番最初のG1=NHKマイルカップでジョーカプチーノに騎乗し初G1制覇したのが藤岡康太(弟)。重賞初勝利がG1初勝利という快挙だった。ちなみにこのレースの馬連は3=13だった。
スーパーホーネットの鞍上は藤岡佑介(兄)。G2までの重賞はかなり勝っているがG1は未勝利。実績の無い弟に先を越されてやや恥ずかしい思いをし、馬も騎手も燃えに燃えている。
もう一頭本気モードの馬がローレルゲレイロ。短距離のイメージがあるがマイルG1で2着2回とマイルも得意にしている。ただし、今回逃げ宣言しているコンゴウリキシオーとの兼ね合いが微妙で、2着までに来るかは疑問だ。
さて、ウォッカとディープスカイでどちらか上位かは、阪神コースで3着を外しておらず、今年の始動も阪神2000Mからとしたディープスカイに、より宝塚記念2200Mへの執着を感じるから、東京マイルが得意のウォッカを2着候補とするのが正統な予想だろう。3着は逃げ粘るローレルゲレイロか。ちなみにもしもスーパーホーネット=ウォッカで決まった場合には馬連3=13となり5週連続府中のG1の最初と最後が兄弟G1制覇となり馬連は同じ3=13。2着に来る相手は横山典弘と武豊(ウォッカ)のダービー1~2着コンビとなるはず。美しい締まり方だ。