アルゴリズムの時代（スポンタ通信 2.0）

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  Googleの本質は、Best5 by Quantityのリストを作ることでしかない。

  「Googleの次がは分からない…」という議論は、私が接したものばかりではなく、この世界中に溢れているだろう。だが、Googleの欠点は、多くの識者が指摘できるはず。ならば、Googleの時代も１０年を待たずに、終わりを遂げるというのが、私の考えである。☆グーグルのやっていることは、情報を量的に解析することでしかない。先のエントリーで指摘したように、量を求める時代が成熟すると、質を求める時代になる。質を求める時代になると、コミュニティーが細分化されていく。つまり、大衆の時代の次に、分衆の時代がやってくるということだ。コミュニティーが細分化されるということは、全体集合の中に、多数・無数の部分集合ができあがることになる。そういう部分集合たるコミュニティーのいくつかは、オープンであったり、そのいくつかはクローズドであったする。クローズドといっても、完全に外界と隔絶したコミュニティーではない。それは、MIXIとて、新会員が登録できること。引きこもりの青年が、社会と断絶しているといっても、両親を通じて社会とつながっていること。テレビゲームやご飯を食べることで社会とつながっていること。カルト集団のオウム真理教にしても、社会の加害者になることで社会とつながっていること…。などと等価だ。だが、そのような繋がりを実感できぬから、そのようなクローズドなコミュニティーを越えて、コミュニケーションの基点としての個を重要視する時代がくる。そのようにして訪れるのが、個の時代ともにいえる。☆個の時代などという乱暴な論理に騙されてはいけない。私は、自らの正義感に従って、横丁の雷オヤジを演じたことがあるが、地域社会から１年近く白眼視された…。ORZ私の痛恨事をひくまでもなく、個をとりまくコミュニティーというのは、存在しているし、それらとの対話を粘り強く行なわなければ、個は敗れ去るという運命にある。個の時代がやってきたといっても、それをとりまく小規模コミュニティー、中規模コミュニティー、大規模コミュニティーがなくなったわけではない。それが重要である。☆Googleの限界は、実はそこにある。Googleは、SNS的なものを捨象して、情報を扱っている。つまり、自他の境界領域が、個の肉体の内外という素朴な考えでいる。母親は、自分の境界領域の内側に自分のこどもをとらえているという分析はよく行なわれる。殺人事件などにしても、自己の境界領域が混乱して、他者を殺してしまう場合が少なくない。つまり、自分の内側と認識していた人間に、自分の思いとは別の行動をされ、裏切られたと感じ、衝動的に攻撃してしまうのだ。小規模コミュニティーの内側と外側では、ステークホルダーが異なるから、「正義」の意味も異なる。☆たとえば、メイカーという小規模コミュニティーを想定してみよう。商品の販売価格を高く設定することは、そのコミュニティーにとって正義・善(コミュニティー構成員の民意を反映した)である。だが、コミュニティーの外(消費者・現実・リアル)では、商品の販売価格が低いことが正義・善(コミュニティー構成員の民意を反映した)である。コミュニティーが成立することは、ある意味、外があることである。結果、コミュニティー内の正義が、消費者という外圧に耐え切れず、メイカーが設定する販売価格がある程度抑えられるのである。それでも尚、彼らは理想・正義を捨てきれないから、「メーカー希望価格」などといううめき声をあげるのである。☆Googleがかかえる最大の問題は、SEO(検索エンジン最適化)コンサル業者対策であることはいうまでもない。Googleは、情報の価値に即したランキングを提出しようと努力するが、SEOコンサル会社は、情報の価値を水増ししようとする。NHK特集のGoogleを扱った番組では、「影響力を行使できるのは、グーグルでBest5までにリストアップされる情報であり、Best10以上はネット上に存在しないに等しい」とまで断じていた。だが、Google make the Best 5 list only by Quantity. に過ぎぬのです。☆思えば、そのようなものとつき合わされているSEOコンサル業者も悲しい存在だ。つまり、SEOコンサル業者は、担当する企業が形成しているSNSの構成員なのである。ならば、そのコミュニティーの論理・正義で事を成すのは当然のことだ。問題は、そのような小規模コミュニティー、中規模コミュニティーを想定しないGoogleのシステムであって、それに誠実に対応する、SEOコンサル業者を責めるのは、実利的ではないと考える。☆Googleが作ったシステムによって、SEOコンサル業者は、いたちごっこ的な不毛な業務に巻き込まれてしまったのである。勿論、仕事があるから、利益もあがる。つまり、一切のコミュニティーを想定しないGoogleがSEOコンサル業という新しい職種をつくったともいえる。だが、それは、過渡的な状況で必要に迫られて成立しているものに過ぎない。☆いま、Googleで一番重要なのは、複数ワード検索だ。この世界こそ、明確なSNSを感じさせる世界である。たとえば、「アンネの日記」とググッてみる。関連（複数）検索の候補には、次のようにある。アンネの日記 感想文 アンネの日記 映画アンネの日記 ボールペンアンネの日記 偽造 アンネの日記 完全版アンネの日記 あらすじ アンネの日記 内容アンネの日記 嘘 ユダヤ問題に第三者である私は、「アンネの日記とは、居住民を放逐してイスラエルを建国したユダヤ人に対する世界中の批判を抑えるための、言論誘導のツール」だと思っている。オリジナルのドキュメントの存在は否定しないが、一切の加工・演出がなされなかったと考えるのは不自然だろう。そのような私は、「アンネの日記　ボールペン」　「アンネの日記　偽造」「アンネの日記　嘘」という情報に価値を見出すコミュニティーに属している。一方で、「アンネの日記　感想文」「アンネの日記　映画」「アンネの日記　完全版」「アンネの日記　あらすじ」という情報に価値を見出すコミュニティーもある。現時点では、後者の方が多数派であり、前者は少数派だろう。そして、単に少数派・多数派ということではなく、この二つのコミュニティーの言論は対立しており、一触触発の危険を孕んでいる。だから、Googleはその火種に油を注ぐことはしない。☆だが、そのようなことでは、有効な言論提出はできぬのである。新聞が、馬券における馬単の一点買いをして、土壺にはまっている。だが、ネット言論が同じ轍を踏む必要はない。ネット言論のインテグレーターは、堂々と、「複式の馬券で二点買い、三点買い」をすればいいのだ。☆つまり、「アンネの日記」というひとつの単語で行なわれるグーグル検索は、一点買いである。それは、正誤の勘案を逃れられない。※これは、Wikipediaも同じ通弊にある。一方、「アンネの日記　ボールペン」というのは、複式馬券である。私は競馬には詳しくないが、メタファーにした馬枠では、帽子やコスチュームが違うのだろうか…。検索の世界では、言論をよりフォーカスすることになるだろう。そして、「アンネの日記　ボールペン」コミュニティーと、「アンネの日記　あらすじ」コミュニティーがひとつの検索結果画面に登場する。それこそが、私がイメージする、インテグレートされた検索エンジンである。☆まとめよう。(なんかtxの日高レポート風…)Google検索の最大の瑕は、コミュニティーの想定しなかったこと。Googleの思想の最大の欠点は、世の中に複数の正義が存在することをイメージしていないこと。である。そして、何故そうなったのかといえば、Googleは、Best 5 by Quantity　メイカーに過ぎぬから…。調査対象を量的に勘案するだけならば、それはプロモーターたちの餌食になってしまう。それは、ジャーナリストに事実を指摘され、断末魔の叫びを上げるオリコンとイメージすればよい。では、今後の検索がどうなればいいのか。または、Googleの今後をどうすればいのか。それは、Googleは、Best 5 by Quarity(質)にup grade 昇華すべきである。ということになる。主観的なインテグレートを一点買いすれば、摩擦・衝突は起こる。だが、複数な対立するコミュニティー言論を並置すれば、摩擦・衝突は顕在化し、言論は時を経て、あるべき集束をするに違いないと考える。☆一点買いをするものは、負けるリスクが高い。そして、対話を拒むものは、真実性が疑わしい(アフリカの叡智：真実和解委員会)。ここまで論じてきた私は、もはや梅田望夫氏のことを語る気持ちにはならない…。

  2007年04月14日

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  Googleの時代の次に何がくるか…。：それは、インテグレーターの時代。

  「Googleの次に何がくるかはわかっていない」との話が出たので、脊髄反射的に、「Googleの次に何が来るかは、すでに分かっている」と偉そうに語ってしまった。なんとも、感情的な私であり、反省しきりである。遮られた方が気分を害されたことは間違いない。ORZそこで、反省を込めて論述する。☆「Googleの次にどんな時代が来るか」を考えるには、Googleの欠点を考察すればいい。Googleの欠点というか特徴は、リンクを量的に勘案することによって、サイトの重要度を評価することである。ここにこそ、Googleの特徴があり、欠点がある。☆【Reference：01】20世紀を代表する科学者・アインシュタインの理論の特殊相対性理論を理解する人は世界に５人しかいなかったといわれる。ならば、もし、Googleを使ってノーベル賞受賞者が決定されたなら、アインシュタインは受賞できなかったはず…。しかし、アインシュタインは、ノーベル賞を得た。その理由は、アインシュタインを評価した５人の科学者もまた、多くの評価を得ていたからだろう。つまり、評価システムのツリーができあがっていて、そのトップにアインシュタインが存在したということになる。そのツリーこそ、Googleの時代の次にやってくる、インテグレートの時代の要諦である。☆【Reference：02】トーマス・フリードマン著「フラット化する世界(下巻)」というベストセラーを読んでいたら、CEOとならぶ、企業の重役であるCIO(最高情報責任者)が、今の私は、最高インフォメーション責任者だが、今後には、最高インテグレート責任者になるだろうと語っていた。(p.21の記述)「InformationからIntegrationへと時代が動いていく」ことを、アメリカのビジネスマンは感じているのだろう。☆情報からインテグレートへの変化が当然の帰結であることの例があることを皆さんは勘づいているだろうか。それはゆうまでもなく、POSシステムだ。といえば、うなづいてくれる人も多いだろう。【Reference：03】一時期、大型店舗やチェーン店などで、POSシステムが導入された。これにより効率的な店舗運営が実現したという報道が大々的になされた。だが、そのような報道は現実を反映したものではなかった。POSを大々的に取り入れたダイエーなどは、「何でもあるが、欲しいものがない」などと揶揄されていたのを憶えている。売れる商品しか置かないことは、小売業側の都合であり、それが消費者のニーズに必ずしも直結しないのだ。【Reference：03A】たとえば、売れる売れないに関わらず、コンビニは祝儀袋・不祝儀袋を切らさない。薄利であり、数量も出ない商品、そんな店舗主の利益に直接的に影響しないばかりか、商品棚を占めることによって悪影響を及ぼしているかもしれぬ商品である。そんな商品であっても、そういう商品を切らさないことによって、消費者に対する信頼感・安心感を与えることができる。それが顧客重視の店舗経営を地域住民たちにアピールし、祝儀袋・不祝儀袋は、遠因として、安定した売上げに寄与しているのだ。*【Reference：04】現在のPOSシステムは、もうひとつ上のグレードにすすんでいる。デパートなどでは、少額商品で売上げに寄与しないとしても、そのような商品を購入する顧客は、別の売り場で高額商品を購入する傾向があるという顧客調査が出ている。このデータにしたがって、アメリカ製の高額・特殊な家庭電気製品の消耗品を扱っているとか、ソーダサイフォンのボンベを扱っているという。情報が量的な充実を持たぬならば、量的な解析にもっぱらになるのは仕方のないこと。しかし、量的な視点だけで情報を解析することには不備がある。情報の量的な質が達成できた時点で当然のように起こることは、多角的(恣意的・主観的)な視点から情報を分析・解析することなのである。Googleの時代の次にやってくるのは、インテグレートの時代である。【Reference：05】それは、「量の時代のあとに質の時代がくる」という必然である。「大衆の時代、分衆の時代、個の時代…」というトレンドの流れと同様である。【Reference：06】松本竜助氏の一周忌の追悼番組で、島田紳介氏は、若かった頃の自分達の漫才について論じていた。「10万円、5万円、3万円、運命の分かれ道…」のいとしこいし。「親亀の背中に小亀を載せて…」の獅子てんや瀬戸わんや。そんな、こどもからお年寄りまでのすべてに受ける漫才の時代があった。落語でいえば、「どうもすいません」の三平。「山のあなたの…」の歌奴。「うちの化けべそが…」の円鏡。そんな時代が続いていた…。だが、その時代はいつか終焉する。*その次にやってくるのは、分衆の時代である。自分達の漫才は、10代から20代。せいぜい35歳ぐらいまでの、男性をターゲットにしよう。そのためには、ヤンキーたちや、成功者として人生を歩んでいない人たちの劣等感を題材に漫才を組み立てよう。そのような大衆から分衆を想定したのが、当時、紳介氏がつくっていた「笑いの教科書」だろう。だが、それは教科書によって学ばれるものでしかなく、アプリオリ(生得的・生まれつき)なものではなかった。そういう根っこの弱さを感じていた紳介氏は、「でも、このやり方で続けられるのは、せいぜい10年だ」と、ブレークする前から、絶望していたという。そして、８年ほど経った頃、ダウンタウンの漫才を見て、舞台袖で紳介は滂沱の涙を流したという。竜助氏は、紳介氏の思いを知っていたから、解散に同意するとともに、記者会見で、紳介氏の気持ちを多弁した。世の中は、紳介が竜助を捨てた。と、批判するが、そうではない。壮大な漫才プロジェクトが終わったのである。それは、漫才が人生の生き様の一つではないとき、その賞味期間が限られるという至極まっとうな結論をしめしていた。演芸界において、つくりものが決定的な魅力を持たないのは、桂米丸や桂三枝やの新作落語が、当人が努力すればするほど、つまらなくなるという構造にまきこまれていることを想起すれば実感できるだろうか。古典落語においては、他者を演じることによって創作は肯定される。だが、日本文化の自然主義の系譜では、自分が主人公でありながら、虚構の世界を構築することは受け入れられない…。「行列のできる…」で、ネタを連発するキリコが批判にさらされるのは、そういうことだ。人生なる漫才とはアプリオリな才能による漫才である。その系譜には、オール阪神・巨人やB&Bの漫才がある。島田洋七氏のテクニカルなしゃべりも、その底に原体験としての「がばいばあちゃん」がいる。そういうものの生きは長く、時代を超えて、ロングセラーとして成立するのだ。一方の紳竜漫才は、10年を待たずに解散するしかなかったのだ。私はここに、大衆→分衆→個の変遷を見る…。そして、個を全面に押し出して活動する現在の島田紳介氏は、究極のロングライフ商品である。彼こそが、インテグレーターとしての個のあり方の可能性を明確にしめしている。叩かれよ。されば、開かれん。それがインテグレーターかもしれぬ。☆このトレンドの流れは、生産者に、大量生産という単純な作業という利益の上がりやすい生産体制を続けることを許さず、小ロット多品種生産という、やっかいで、売れない品種をつくるリスクのある生産体制を強いる。☆企業家たちは、できるだけマージンの高い時代が続くことを望んでいる。だから「Googleの後に何がくるか分からない」などと嘯くのだろう…。だが、誰もが、そのような必然を感じているから、インテグレートな情報商品をつくるための取り組みはすでになされているに違いない。社員たちに本業の他に新しい企画を練ることを強制するGoogleがそのような商品を発売する可能性はかなり高いのではないか。ならば、Googleがインテグレートシステムを構築することにより、Googleの時代は続くことになる。とはいえ、それは私の論理が挫折したことにはならぬ…。ま、そんな感じである。蛇足：言論者のリファレンスの選択は自由である。その選択は言論者の極めて恣意的なものだから、言論者が具体例を持ってこようとも、それが原因と結果の関係にあるとは限らない。だから、私の言論を、フジテレビのスーパー競馬に出演する、競馬評論家の伊崎脩五郎氏の競馬予想みたいな取るに足らぬもの。と、看破することもできる。だが、読者はご存知のように、「インテグレート」の馬券を買っている。そこが違いである。勿論、伊崎氏も馬券を買うことがあろうが、私のように、１年以上同じ馬券を買い続けるなどということはない…。

  2007年04月13日

• ブログをつづける意味。そして、価値。

  極東ブログさんは次のように、ブログ成功の秘訣を語る。・半年以上にわたって毎日更新する・蓄積したエントリー数が３００を越える・一日のＰＶが５００以上になるだが、私は反論する。これこそが、アルファ乞食のスタートじゃないかなぁ…。アルファ乞食とは、アクセス乞食と揶揄された、ガ島氏をイメージしての形容である。☆自分の話で傍ら痛いが、私の「幻想の市民参加型ジャーナリズム」というサイトは、半年以上更新をせず、エントリーは、100ちょっとだが、いまだに、時によっては一日のPVが100を越えるときがあり、最近総アクセス数が1万を越えた。そして、私の旧ブログも半年以上更新していないが、１日のアクセス数が100を越えている。アクセス解析をしているわけではないから、理由はよくわからないけど、数を追ってもしょうがないというのが、私の考え。差分のある個を提示できなければ意味はない。☆何のために楽天に書いているかといえば、楽天ならば、会社そのものも含めて解散になり、ログがなくなる可能性が低いのではないか。という判断。ドブログでかつて書いていたのも、NTTデータ通信ならば、ログがなくなることもないという判断。☆インターネットの特徴は、「永遠のベータ版」、「ログが残ること」。私にとって重要なのは、後者である。対話は、総合的な成されるものだから、ストレージの場所などどうでもいい。ただし、ログにとって、ストレージの場所は決定的な問題となる。そういう判断をしている。対話性が高い「はてな」に私が移行しないのは、そういう理由である。☆時代は、ストックではなく、フローと語る私。極めて矛盾している…。ORZ

  2007年03月29日

• 「ブログが終わった」という人たちの魂胆。

  「ブログじゃお金になんないから書かない」と去ったR30氏。ブログで一切の対話をしない、梅田望夫氏、歌田明弘氏…。トラックバックも認証制にする、ガ島氏。そして、極東ブログさんでも、「終わりの始まりである」と。すでに、湯川氏は商人ブロガーに堕ちてしまったし、弾氏は、月に15万円稼ぐためにブログを書いているという。☆だが待て、「ゴールドラッシュ」が終わったにすぎない。アメリカ西海岸は、西部開拓史時代が最大の繁栄期だったのか…。Dadge Cityに集まった49ersたちが、アメリカの西海岸の繁栄にどれほど寄与したのだろうか。Dadge Ctyに集まった49erたちは、東海岸の都会のスラムで一攫千金を目論んでいた人たちに過ぎぬ。そのような輩に、一攫千金の夢を提供していたのが、開拓史時代の西部だろう。その時代が終わりつつあるのが、2007年春かもしれぬ。だが、それをして、「ブログの終わりの始まり」などと嘯く者たちを、私は軽蔑する。☆では、私がブログで何をしたいかといえばこう。ローラ・インガルス・ワイルダーが原作の「大草原の小さな家」におけるお父さんの役割をしたい。無限の地平に礎を組み、家族の根城をこつこつとつくり続けていく。時に侵入者もあるし、摩擦も衝突もある。だからと言って、木戸を閉めるでなく、ネットの上で他者と接して行く。それがインターネットがこれからすすむべき時代である。Dadge Ctyの喧騒は終わり、大草原の小さな家の時代がはじまったのである。☆かの作品をメタファしただろう倉本聰の「北の国から」では、父親は、息子・娘を幸せにせず、自然の中に放り出したまま、エンディングを迎えるが、私はそのようなことを模索しない。ネットとリアルが混交した世界で、娘がやりがいや幸福を見つけられるような途を示して生きたい…。☆これは、単なる理想やメルヘンではない。我が娘は、この４月、中学１年生になる。そして、入学を前に、進研ゼミの中学講座に加入した。私はまだ仔細を知らないが、カミサンに聴くところによると、イーラーニングであるとともに、サイボウズのようなシステムらしい。明確な目的があって、資本力(教材費は１カ月に５千円以上)も投下される環境で、コミュニティーができる。その有効性は計り知れない。☆極東ブログさんは、次のようにブログ成功の条件をつづられる。・半年以上にわたって毎日更新する・蓄積したエントリー数が３００を越える・一日のＰＶが５００以上になるこれにつき、私は、「こんなものをめざしたら、アクセス乞食になるだけ」ネットにおいて、「差分のある個」を提出しなければ、意味はない。とコメントした。自分と似たり寄ったりの情報が毎日更新されても、他者にとって価値はないし、それに個別属性(ゴシップ)がないならば、本人にとっても果たして意味があるのかどうか疑わしい。☆さらにいえば、切実でない者に、ブログを書く必要はない。切実でない者がブログを書くから、元同僚の痴漢者を擁護したり、ボクシングの判定を擁護したり、天皇制を批判したり、ファンを見下すものがいて、炎上をするのだ。私は常に切実でありたいと思っている。だから、女流小説家とも摩擦になった。だが、切実であったから、それもよしと、今でも確信している。

  2007年03月28日

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  新聞人の皆様へ00：「参加型メディアの可能性」

  私は、この分野。つまり、市民参加型ジャーナリズムについて語れる、日本で唯一の論客であると自負しているが、第4回ICPFシンポジウム「参加型メディアの可能性」に呼ばれることもなかったので、参加しなかった。5000円払って観客の一人になることも可能だったが、シンポジウムをぶちこわしにすることも大人気ないと思っていた。東京財団の研究会のお披露目で、新聞人たちのシンポジウムにパネラーとして参加することが、ほぼ決定しているから、わざわざ発言権のないところで、5分ほどの弁舌をしたところで、私の言論の序論さえできぬ。池田信夫先生のブログには次のようにあった。きのうのシンポジウムの第2セッションでは、ブログと既存メディアの対立が話題になった。よくネット上の言論が「保守的」だとか「ネット右翼」が多いとかいうが、これは違うと思う。佐々木さんが私とまったく同じ意見だったが、これは左右対立ではなく、世代間対立なのだ。新聞人たちのシンポジウムには、佐々木氏も同席される予定である。彼らが何ゆえに和んでいるのか。私には理解できぬ。☆私に言わせれば、インターネットの普及により、ネット上の言論がリアルな世界のものに近づいていくならば、「いまの状態に近い形の言論(旧)」に近いのは当然のこと」である。そして、物を申すということが、基本的に主張していることを情報の受け手に感じさせるならば、それが「守る」(保守)という意志・言論を感じさせるのは当然である。かろうじてそこまでは、池田氏・佐々木氏との言論は共通していた。だが、そもそも、大衆というとらえどころのないものを、何らかの切り口ですくい取ることによって形容するに意味はあるのだろうか。☆あらためて言うまでもないが、ベルリンの壁崩壊以降、思想上の右左という視点は虚無化している。とはいえ、いまだに左右という視点が残滓のように残っているのは、右左という視点において集団の求心力を求めている企業・団体が残っているからである。あらためて言うまでもないが、それらは、左翼言論をいまだに扱うメディア人がトップに君臨するメディアのいくつかであったり、労働団体の影響力を捨象できないメディアであったりする。政治の世界で、左右という視点が残っているのは、もうひとつの事情がある。それは、左の劣勢があまりに明確なため、右の勢力が、その勢力を温存することによって、自らの優越性を温存したいと目論んでいるからである。右左と言っているうちは、自民党は連戦連勝が続く。だが、もし、新しい「年収500万円以下党」や、「消費者党」が誕生したらどうだろうか。無党派層とは、左右軸における価値観の不在しか意味しない。もし、世の中に、生産者党と消費者党の二大政党制が成立すれば、消費者党の圧勝になる。そして、年収1000万円以上党と年収500万円以下党の二大政党制が成立すれば、年収500万円以下党の圧勝になることは目に見えている。だが、現在のエスタブリッシュは、労働者も生産者であり、ほとんどの発言者は、年収1000万円以上だろう。だが、国民の大多数は、年収500万円以下であり、すべての商品において、消費者の数に比べて生産者の割合は、１パーセントに満たないだろう。だから、既存のエスタブリッシュは、そのようなものを国家の主軸として民主主義を成立させようなどとしない。投票などする前に結論は出ているのだから。☆大衆とはとらえどころのないものであり、多様なものである。だから、それを何かの言葉ですくい取ることとは、その多様なもの全体を形容するのではなく、ある一つの価値観でその全体を決めつけることであり、その価値観の矢面に立った者たちにスポットライトを当てることである。そして、スポットライトをあてる行為は、その者たちを賞賛するためのものでないことは改めて言うまでもない。言論というものは、ある意味、現実の多様性を排除して、単純化を目論むものである。それは、それで仕方の無いことだが、少しでも有用な言論を目指すというのが、誠実なる言論人の所作だと思っている。☆池田先生は続けて、世代論などという…。ダッコちゃんやフラフープの昔ではない。そのような大衆が一つの方向を向いていた時代は遥か昔に終わっている。彼らは、そのような時代を回想することによって、自分たちが失った土地の失地回復を願っているのだろうか。我が父はデモに参加し、共産党に投票する人だった。小学生の私は、デモへの参加は社会への参加であり、社会貢献のひとつだと信じていた。だが、同じ頃にデモに参加していたはずの、ローマ史を綴った塩野七生氏は、デモに参加したあと、家に帰ると父親に殴られたという。あの学生運動が吹き荒れた頃にしたって、果たして「世代」などというものが存在していたのか…。若者の世代のすべてが労働者階級のはずもなし…。世代というとこでひとくくりはずなどない。私には、とても疑わしい気分になっている。単にメディアを牛耳っていた人たちが、世代の旗頭として、彼らに焦点をあてたがったに過ぎない。☆時代についてもそうだ。バブルの全盛期。私は、下っ端スタッフでしかなかった。経営者やプロデューサーであれば、景気がよければ、それは収入に直結する。だが、下っ端スタッフの私には、バブルなどない。仕事には困らなかったが、ただただ忙しいだけの時期にすぎず、テレビのブラウン管を見つめながら、「バブル?」「…そうなんだ」などと感じていた。私にとってのバブルとは、深夜にタクシーをつかまえられない。それだけの思い出。☆そして、私が展開する結論は、いつも同じ。すべての原因は、ステークホルダーとなる。☆今を守ろうとする人が多いのは、今・現在の状態にステークホルダーを持つ人が多いということでしかない。いまにステークホルダーを持たぬ人とは、物を持っていない人。つまり、若者たちということになる。だから、物を持たぬ人というステークホルダーという意味で、若者たちと失業者・無産者は重なることができる。…それだけの話だ。☆ネット大衆を、右翼的であると論じることに意味・価値はない。否、「そのように論じる主体こそ、左よりである」ということしか、この分析に価値はない。２ちゃんねるを批判する人は、非ネット者である。匿名を批判する人は、エスタブリッシュメントである。そして、国民のマジョリティーを右翼的と見る人は、左翼的である。彼らは、ネット言論を右翼的であるということで、封じ込めようとしているにすぎない。☆ネット者たちの言論など、新バージョンを買うお金がないので、旧バージョンのソフトを使っている。そのようなレベルでしかない。マスコミ者や言論プロたちは、仕事のお金で新バージョンのソフトを買うことができる。だから、新しいバージョンの内容を誇示し、旧バージョンを使う人たちを罵る…。☆さぁ、ここまで書いてきて、ほとほと嫌になった。それは何かといえば、参加型メディアの可能性について語りたかったのに、「ネット右翼論」と「世代論」に終始してしまったからだ。そして、思う。こういう言論こそ、参加型メディアの影響を最小限にとどめようとする、既存のメディアたちに属する者たちの企みなのである。☆…よく出来ている。これこそ、言論の希釈作用なのだ。☆5月下旬に行なわれるシンポジウムとて、私にどの程度の発言が許されるのかは分からない。そのときに、向けて、これから私のジャーナリズムに関する言論をまとめておくことにしよう。☆当日の控え室で、私はきっと主宰者の皆さんに次のように聞くだろう。「今日は、どこまで突っ込んでいいんですか…?」…その答えによっては、私は佐々木氏の言説に頷きながらにこにこしているだけになる。それはそれでいいし、私は、それを屈辱などとは思わぬ。何故なら、私にはブログがあるし、私の言説に興味を持つ人はそれを読めばいいだけのことだからだ。書くべきことはすべて書いておき、あとは対話に任せればよい。そもそも、ベストセラー作家である佐々木氏の言論を聞きに集まった人たちの欲望を遮る権利など、無名の私にはないのだから、それは当然のことである。インターネットの本質は、永遠のベータ版であることと、ログが残ること。既存のメディア・エスタブリッシュメントのすべてが、多数のステークホルダーに阻まれて、それらに対応できない。それだけのことである。

  2007年03月25日

• 池田先生がウィキペディアのガバナンスを語っている。

  高名な池田氏が、無名な私の「インターネットガバナンス」に関する記事について、触発されたはずもないが、私がブログのエントリーをあげた翌日にガバナンスとの語をもってエントリーをあげるとは…。などと、無名な私は喜んでしまう。☆いくつかの経済の法則があり、経済用語があり、経済学徒でない私はそのほとんどを理解しないが、書かれていることが、私の言論とは反対ということだと理解できる。池田氏は次のように論をはじめる。ウィキペディアのルールによれば、問題の真偽を明らかにすることは目的ではなく、記述が最終的に「信頼できる情報源」にリンクできるかどうかが信頼性の定義なのだという。この信頼できる情報源は別途定義されていて、たとえばNYTやBBCは信頼できるが、ウィキペディアは信頼できない。私は、池田先生から、「君は、ポストモダン的な言論を操るね」と言われているので、次のように反駁したい。聖書は、「復讐するは我に在り」と個の復讐をみとめなかったし、親鸞は、「正邪を決めるのは人間に在らず」と説いた。親鸞は、他者を裁いている暇があったら、念仏でも唱えていればよいということだろうか。☆私の記憶には、北陸の念仏者だった祖母の唱える南無阿弥陀仏の音声が明確に残っている。だが、私は念仏者ではないので、時に応じて般若心教を唱える。そして、ものぐさの作法ではあるが、プライベートチャペル(仏壇)と接する。そもそも自分などという、空間と時間において有限な存在に、自分が存在しないところでおきた案件に関する真偽を断じる能力などないのである。☆もし、池田先生のような幻想を持つのだとしたら、その源泉はステークホルダーしかない。つまり、自らのステークホルダーに抗するものは悪であり、そうでないものは善であると。当該案件につき、韓国者と日本者が互いのステークホルダーを争い続けるならば、何も新しいものは生まれぬことは、容易に予想がつく。☆ウィキペディアの不幸はどのようにして起きているのか。それをガバナンスなどという概念において論じようとする池田先生は、古めかしいと、私は形容する。「NHKは、分かりやすい病に陥っている」と指弾していた先生が、ウィキペディアにおいて、正誤の明確な判断を下せと指摘する。先生は次のように文章を〆る…。知的財産権のように深刻な利害対立があると、そういうお気楽なルールは通用しないので、公権力の執行が必要になる。インターネットが「大人」になるには、世の中のいい面だけをみるのではなく、こうした面倒な問題を処理する権力の問題を考えることが避けられないだろう。ネットも理解し、ネットの理想も理解する池田氏の最終的な結論が、公権力の介入とは…。公権力が利害関係を持つ当事者から地続きであることを、かつてNHKの職員だった先生とでもあろう方が捨象して述べられる…。民主主義における公権力の存立基盤は、代議制である。だが、24時間365日会議が実現したインターネットにおいて、代議制の根拠は薄くなっている。私が提出した平成目安箱を、安倍晋三氏が無視したのも、代議員たちの暗澹たる不安あってのことだと確信している。追記：ウィキペディアは、永遠のベータ版である。ウィキペディアは、一切のオーソライズとは無縁である。ウィキペディアの不幸は、それらを理解しないコミュニティーに異分子が侵入し、荒らしていることである。ウィキペディアであるべきは、対立する言論の対照・評価。言論提出者のリアル属性・評価。第三者の評価の明示である。言論には、その内容とともに、重要度のタグがつけられぬばならぬと指摘している。だが、言論ディラーたちの思惑にも留意しなければならぬのだろう。アラシ案件は、重要度をリマークすることにより、無価値のタグをつける。それでいいし、それしかないのかもしれぬ。同様にリアルな場での慰安婦関連についても、重要度関連タグをつけるべきだと思う。

  2007年03月21日

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  梅田氏がアランに触れたと思ったら、今度は、池田先生がロベスピエールに言及する。

  梅田氏がフランスの哲学者アランを引合いにだし、今度は池田信夫氏が、フランス革命のロベスピエールを引用した。ま、いいんだけどさ。☆いまに必要なのは、アランの哲学であり、いまがリファレンスすべきなのは、フランス革命であることは、私が一年前に言っていたこと。050608060208060215ま、いいさ。わたしは一年早いってことが分かっただけでも、価値がある…。いいんだけど。さ。☆ま、こんなことを書いている私って、ちいせえなー。と、つくづく思う。笑ってください。ORZ

  2007年03月09日

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  歌田明弘氏の２ちゃんねる批判の不備を指摘する。

  私は週刊アスキーが好きだ。週刊アスキーはネット者とリアル者をつなぐ架け橋だと思っている。だが、その人気コラム「仮想報道」において、あまりのネットへの不理解があるので、指摘せざるをえない。☆私の長年の読者の中には、彼のことを「私のことを名指しで無視した人」と私が彼を形容していることをご存知の方もいるかもしれない。あれは、M氏コトノハ関連のできごとだった…。歌田氏は、泉あい氏、R30氏、佐々木俊尚氏とともに、「日本人はみなオウムである」「オウムの教義は案外まとも」というオウム擁護論陣につらなった。さらにいえば、言論の自由をもとにM氏の言論を封鎖すべきではないと主張したダンコガイ氏も同列であり、彼と積極的に関わり、彼を一切批判しないはてな社長も同様だし、さらにいえば、それに連なる梅田氏も批判されるだろう。☆私は、日本というのは、「固有」の公序良俗を持ったコミュニティーであると考える。その日本的良心のもとに、我々日本国民は生活している。三島由紀夫は、それを「大儀」とし、それが失われていると嘆いて、自己犠牲の範を見せるために自決した。私は、それを日本的な良心とし、それがいまだに国民の多くの胸を貫いていると確信している。自殺志願者のために殉職された警官氏は、自己犠牲と警察官の大儀に殉じたのではない。日本人としての良心にしたがった行動が悲劇を生んだにすぎない。☆ならば、日本というコミュニティーの構成員を、合理的な理由と社会的な合意のないまま、３０数名を死に至らしめ、数百人をいまだに苦しめている集団に属する人たちは、コミュニティーの構成員ではない。私は彼らを日本というコミュニティーの構成員とは認めない。そして、認めないことで、自らを日本の構成員であると証明したい。☆コミュニティーの構成員であろうとなかろうと、地理的な日本に存在することはできる。そして、そのような異分子を「ムラ八分」にしない人たちを、日本のコミュニティーの構成員とは認めない。純粋コメント者トリル氏によれば、いまM氏は「ムラ２分」によって救済されるべき危機的状況にあるという。ムラ八分の掟によって、彼が救済されることを、私は必ずしも悪いことだとは思ってはいない。☆上記のような、さまざまなことが多くの人たちに理解できていないことを憂いている。☆話を戻そう。週刊アスキーの歌田氏のタイトルは、「２ちゃんねるを殺伐としたサイトにしたほんとの理由」とある。すでに当事者の西村博之氏からの反論が届けられているようだ。その反論を受けて歌田氏は言説しているようだが、私には、まったく言論の価値を感じない。まず、このタイトルである。「殺伐とした」と感じているのは、歌田氏の感性である。そのような感じ方をする人は、２ちゃんねるを閲覧すべきではないと、管理人・西村氏が２ちゃんねるの扉に注意書きをしているのをご存知ないのでしょうか。殺伐としているのは国語的な問題であって、逆に殺伐とした文言を「まったり」と愛でることを管理人は推奨している。それが２ちゃんねるの流儀であって、それができぬ人に２ちゃんねるを閲覧する資格はないのだし、閲覧する資格のないものに、それを批判する権利はない。歌田氏は、２ちゃんねるが西村氏のデザインによってなされているというが、そんなことはない。西村氏は２ちゃんねるの管理人ではあるが、彼は無名氏たちの言説からそれを悟ったのであり、無名氏たちの言論をインテグレートしたにすぎぬ。そして、そもそも文化というものが、一個人の管理や意図のもとで誕生・醸成されるものではないのだから、西村氏が２ちゃんねるをデザインしたなどと、西村氏を２ちゃんねるの独裁者・君臨者のように読み取ることは間違いである。そして、もし独裁者・君臨者だとしても、２ちゃんねらーたちの代わりに裁判を肩代わりしつづけることは、彼の実相が君臨や独裁ではないことが理解できるだろう。人の罪を自らのことと受け取る所作は救済者といっていいい。などといえば、私は２ちゃんねる信仰者に堕してしまうが、西村氏が本来２ちゃんねらーたちが引き受けるべき訴訟を引き受けている事実は変わることはない。☆明治大学の斉藤孝教授は、「日本語には意味の含有率が低い」と言っている。また、シンタクスとしても、結論が最後に来るという性質を持っている。したがって、一瞥性を要求されるネット掲示板は、歌田氏が批判する以下のようなコミュニケーションが成立する。パターン２Aさん：HDDの残り容量の調べ方を教えれBさん：dfこの表現を、歌田氏は殺伐という。私は、「教えろ」ではなく、「教えれ」という語尾にやさしさを感じる。これは若者たちが方言を使うのと同じ感情だ。彼がお望みの表現は、Aさん：はじめましてこんにちは、わたしは猫の写真を集めたサイトを社内で作ろうとしているのですが、サーバ内のHDDの残り容量が分からないので困っています。会社のサーバ管理者が不在でして、聞く相手もいなくて困っています。どうしたらよろしいでしょうか?」Bさん：dfというコマンドでディスク容量を調べることができます」歌田氏は、「第三者からみると上記のやりとりは意味がなくて無駄ということが確かにありうる」との但し書きをつけて反論を始める。だが、待て、それさえも意味がない。何故なら、匿名・固定属性を持たない・トレーサビリティーもない掲示板では、そもそもすべてが第三者として掲示板に参加しているのである。書くほうも、書かれるほうも、特定の当事者を想定していない。だから、文言に無礼を感じた人なら、回答を持っていても書かねばいい。逆に文末まで読み込むことができずに質問を理解されずに回答をされぬというリスクを背負い込むよりも、国語的に粗暴になるにしても、自分のニーズを明確に端的に表現することに何の非合理性もない。☆２ちゃんねるがオープンだから、誰も気がつかないのだが、２ちゃんねるはSNSなのです。登録制にはなっていないけれど、「まったりできぬものは去れ」というモラルによって成立しているのです。歌田氏は、「そもそも、ネット上のコミュニティーに集まる人々は、かならずしも効率的な情報蓄積や情報交換を望んでいるわけではないだろう」と言説する。勿論、それはそうだ。だが、効率的な情報蓄積や情報交換を求めない情報コミュニケーションに、どのような価値を求めるのだろうか。歌田氏は、若者たちが顔文字ばかりで内容のない携帯電話コミュニケーションをしていることを忌々しく思っていないのだろうか。トリガーであることはもちろん、トリビアでもない事柄をコミュニケーションしつづけることに、どんな意味があるのだろうか。☆中学受験(挫折を経験することのないまま、近所の公立に行くことになりました。)を終えた小学６年生の娘に、私は本格的にパソコン修行をさせようと思っている。その理由は、携帯電話では、文章コミュニケーションを磨くことができないからである。娘の友人は、娘にあてて次のようなメイルを送ってくる。彼女はCCの外し方がなかなか分からないようで、娘に毎回彼女からメイルが来ているよと知らせている。**だよ（○゜ε＾○）**には、友人の名前が入ってくるのだが、意味の含有率はほとんどゼロ。御互いの友人関係を繋ぐことしか意図していない文言である。私は、それはそれで仕方のないことだと思うけど、それに対価を支払うのは扶養者として嫌だ。と明言する。そのような情緒的なコミュニケーションは、コミュニケーションの二次因子であって、そのプライオリティーを第一に持ってくるようなことを歌田氏が提起するならば、私は断固として反論する。そして、そもそも、リアルなコミュニケーションとまったく同質なコミュニケーションしかネットが提出できないのだとしたら、あまりにも退廃的であると考える。☆たとえば、今回の私のエントリーである。歌田氏は、私の指摘の中の感情因子のみを受け取って、激怒するのだろうか。私は、それは言論人のやるべきことではないと考えている。そして、私を名指しで無視した氏のことだから、今回も何の反応もないだろう。最近では、有名諸氏にトラックバックもすることをやめた。その理由は、RSSリーダーで自分の名前をキーワードにしていると思うから。そして、もとより、このエントリーが歌田氏に向かって書いているかといえば、それは必ずしも正しくはなく、多くのネット者に共感して欲しいから書いているのだ。☆２ちゃんねるのまとめサイトである２NNやスレッドのテンプレイトだけ見ていれば、２ちゃんねるにアンダーグラウンド性は感じないはずだ。そして、２ちゃんねるの意味の含有率が高いことによって、多くの言論が集まり、さまざまな争点を社会に提供したことを評価しないとでも、歌田氏は言うのだろうか。OK Webは私も便利に使用しているが、そこでは、問題定義や議論をすること、議論を盛り上げることが禁じられていることを、歌田氏は知っているのだろうか。OK Webは個にとっては重要だが、社会にとっては意味をなさないし、そういう存在になることをOK Webは拒絶している。そのようなものを２ちゃんねるのリファレンスとして取り上げることがそもそも間違っている。☆私は明治大学の斉藤孝教授の「日本語は意味の含有率が低い」という問題を解消しなければ、ネット社会における日本人の優位性は次第に失われていくと感じている。そして、それは、文意が最後まで行かぬと分からぬというシンタクス。そして、文意を表現しないキャプションの横行についてカイゼンが必要であると断言する。このコラムでも、キャプションは、「２ちゃんねるを殺伐としたサイトにしたほんとの理由」となっている。だが、かなりの文字数を費やした本文のどこを見ても、「ほんとの理由」は見つかってこない。そして、ほんとうの理由とは、鳥越氏がかつて「２ちゃんねるはゴミタメ」と発言したように、「管理人が殺伐としたものを好むから殺伐としたものか生まれる」ということなのだろう。☆歌田氏は、斉藤孝教授のような憂慮を持っていないのだろうか。トラフィックの増大に比して、有価値情報の割合が低いことを嘆いていないのだろうか。情報伝達において、情報そのものよりも、感情情報に重きをおくことに価値を見出すことに自己批判はないのだろうか。☆どちらにしても、歌田氏と私の言論の乖離は深い。とスポンタ中村(左)と尊敬する２ちゃんねる西村氏(右)

  2007年03月07日

• 梅田望夫氏が、アランを語る…。スポンタ言論は、彼の深層心理に入り込むことができたのだろうか。

  梅田望夫氏は「ウェブ進化論」というベストセラー本を書いた人である。その人が、ブログにて、フランスの哲学者・アランを紹介している。彼は、何度か読んだことはあったが、忘れていたといいながら、アランの楽観主義に関する定義をひいている。梅田さんがオプティミズムを思想の根幹にすえるのはいいんだけど、それが、即、シリコンバレーが世界の中心であるというオプティミズムだと感じてしまうのは、私だけでしょうか。マイクロソフトの専横に対して、リナックスが生まれたように。ボーイングの寡占に対抗して、ヨーロッパがエアバス社をつくったように、グーグルやアマゾンに対抗する勢力が今後は台頭してくると思うし、そのことを捨象することがオプティミズムだとしたら、アランの言葉にあるオプティミズムとは別のものだと思えてならない。悲観主義は感情のものであり、楽観主義は意志のものである。(アラン）これは、いまから一年前。2006年2月15日の私のブログの記述である。私は、彼の何百万といる読者のうちの一人に過ぎない。いまだ、彼と一切の対話は成立していない。しかし、約一年経って、私がリファレンスしたアランに感動している梅田氏がいる。彼は、アランの言葉は、そのまま自分の著書に通じていると論じているが、一年前の私が読み取ったものは、正反対である。ま、彼がいまごろ感動していることに苦笑するしかないのだが、アランの愛読者同士ということで、彼と仲良くできるのではないか。と、そんなことを思っている。☆昨日、「新聞がなくなる日」の歌川氏と「ネットは新聞を殺すのか」の湯川氏という、新聞ターミネイターの両氏と会ってきた。「それから」という研究会であり、その他ジャーナリストの森健氏も参加している。いま出版について動いているのだが、その中に佐々木俊尚氏もいるという。私は警察に寄せられた投書で、「スポンタはオウムの平田、佐々木氏は高橋、泉氏は菊池」と書かれ、我が家にやってきた捜査官は、次は佐々木さんのところに行くといわれたことがある。その他、オーマイニュース日本版に関しても、私は佐々木さんを想定しながら、問題点を指摘したり、努力目標を提示した。市民参加型ジャーナリズムを論じるには、私のライブドアPJでの蹉跌を書いた「幻想の市民参加型ジャーナリズム」を読まねばならぬだろうし、この極めてニッチなサイトのアクセス総数がすでに一万件を越えていることは、市民参加型ジャーナリズム関係者たちが読んでくれていることは予想できる。ならば、私のことをまったく知らぬはずはないと思っている…。とはいえ、無名の私だから、一切の対話は成立していない。そして、その言論は、正反対…。私は、湯川氏・歌川氏にそのことを述べたのだが、湯川氏も歌川氏も、佐々木氏はナイスガイだから、すぐに友達になれるよ。…という。ま、そんなことかもしれぬ…。私は、ステークホルダーに準じる個を批判しない。差分のない個同士のコミュニケーションに価値はない。いまもって、佐々木氏には会っていないが、彼に限らず梅田氏においても、楽観視してもいいのかもしれぬ。今後の私の人生の課題は、意見を対立させる人たちといかに親睦を図っていくか。美味しいお酒を飲むかということなのだろう…。

  2007年03月02日

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  セカンドライフは、空間認識力の高い男性にとってはグッドだが、文章認識力の高い女性にとって、「?」である。

  湯川氏のブログに、ゲーム会社の幹部の方が登場していた。曰く、３次元が便利なのかどうかは分からない。ゲームでは、３次元になることによって、顧客層が狭まった。つまり、ハイパーリアルが実現するのならまだしも、中途半端な３次元では、３次元は情報を分かりにくくしているだけ。それは、いまもってテレビ電話が決定的に普及しないことにも現れているという。２次元から３次元の表現になったとたん、顧客層が狭まったのは、空間認識力に劣る女性層が３次元の表現を望まなかったからだ。ふむ…。空間認識力を持つ男性層が、所謂、洋ゲーファンに多いのはなっとくできる現象だ。人間は、リアルな世界を寸借して理解して、文章や図解にしているのであって、リアルなものを整理もせぬまま提示しても、混乱を与えるだけだということだ。セカンドライフとイーベイは同じ情報を提示することになるが、セカンドライフの方が使い勝手がよいとはどうしても思えぬ。…だそうだ。つーことは、MSビスタもダメ。つーことなんだろうな。☆湯川さんも、乙部さんも、はやくも日経新聞がとりあげるブームにびっくりしていたんだけど、これは、「乗り遅れるな」という危機感をあおるプロモーションなんだろうな。でも、私が使用する映像編集ができるパソコンのスペックでログインできないシステムが、プラットフォームになったシステムなど、ポータルになれるはずはない。ログインできたとしても、まともに動くはずなどない…。さらに、空間認識に劣る女性が、消費行動のキャスティングボードを握っていることを否定する人は少ないだろうから、セカンドライフが、冬の花火に終わることは、まず間違いない。/font>☆だが、待て。セカンドライフがダメならば、国産セカンドライフを作ればいいだけのことだ。何も、３次元だけが、仮想空間を成立させるものでもない。さんまと松岡修造のWiiのコマーシャルを見るまでもなく、日本におけるアバターは２次元表現である。ならば、国産セカンドライフも、２次元表現にすればいい。そこにこそ、日本のセカンドライフの素晴らしさがある。さぁ、誰でもいいから始めてくれ。やり方は簡単だ。国産セカンドライフには、日本の伝統的に空間認識方法である「大和絵」方式を採用するのだ。無限遠に向かう平行線を一点に集束させるのではなく、無限平行線を集束させないのだ。これにより、演算数も、格段に減るに違いないし、空間認識という障壁もかなり減るに違いない。

  2007年02月27日

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  自壊するメディアとしてのテレビジョン。…土井たか子氏、森進一氏

  狼と少年は、嘘ばかり言っている少年が、本当のことを信じてもらえなかった話である。テレビもそのようになっている。というか、義あるものは、テレビなどを見たくない。そういう感情に捉われてしまう。☆昨日のスーパーモーニングには、土井たか子氏がコメンテーターとして登場していた。彼女が、北朝鮮拉致家族問題で日本国民に対する背信行為した。有本恵子さんの両親から拉致情報を知るや、それを北朝鮮関係者に伝えることで、北朝鮮の有本さんの立場を危うくしたという。仄聞するに、小泉首相が北朝鮮にとんだ時、解放される一番手と黙されていたのは、有本恵子さんだった。だが、そうではなかったし、それに土井たか子氏が何らかの影響を果したことは妄想とばかりはいえぬだろう。そのような国民的関心事の解決の阻害要因となった人が、何故、過去の非を改めぬままに、テレビに出てコメントを寄せているのだろうか。土井氏は労働問題や教育問題についてコメントしに来たのかもしれぬが、もし、対話型コミュニケーションがテレビにおいて実現していたら、視聴者からの「有本恵子さん関連に関する質問」が多数寄せられることで、氏が、労働問題や教育問題について言及することなどできなかっただろう。夜の報道ステーションで古館氏が、拉致家族の悲惨さに心を寄せる発言をしても、朝の番組で、拉致協力者を登場させるテレビ局に、誰も思いを寄せることはできぬし、なんらの合理性も説得力もない。マクルーハンは、メディアはメッセージであると述べたが、矛盾したメッセージを吐き続けるテレビはすでに瓦解している。☆森進一が作詞者から、「お前にはもう歌を歌わせない」と宣言された事件を報道することも同様である。テレビでは、作曲者と歌手のディスコミュニケーションという視点で盛り明けているが、この問題の根本は、著作権に関わるものである。作詞者は、歌手に使用権を制限することができるのか。一切の加工を許さない作詞者は傲慢ではないのか。最近のバラエティー番組のBGMにおける既存曲の使い方は、目を覆うものがある。バレンタインディーだからといって、国生さゆりの「バレンタインデーキッス」を使うような明るい曲ならば許せだろう。だが、歌謡界史上名曲と呼ばれるものも、ずたずたにして使用される場合が少なくない。たとえば、酒場のコントの冒頭に、八代亜樹の「舟歌」が流れたりする。どうなんだろうか…。最近では、NHKの名番組だった「挑戦者たち」をもじった文脈の番組ではかならず、BGMとして「地上の星」が流れる。中島みゆき氏は、怒っていないのだろうか。しかし、その一方で、機械的なものを進行していくシーンでは、必ずといっていいほど、サンダーバードのテーマがBGMとして、流れている。それが禁じ手となってしまうのも、淋しい。☆私は、「ホワイトクリスマス」の作者アービング・バーリンが、真珠湾攻撃について恨みに思っていて、日本語訳をけっして許さなかったことを痛恨事と思っている。世界的なヒット作をつくっておきながら、日本語訳をつくってはならぬなどということは作家の良心としてしてはならぬ…。そして、作者や作品に尊敬の念があるならば、作品の引用は許されるべきものだと思っている。だから、森進一氏の場合も、師弟関係の問題であって、著作権の問題ではないと思っている。なぜなら、それが許されぬならば、コンサートで頻繁に行われるメドレーなどという加工は一切できぬことになるからだ。☆ならば、テレビでは、作詞家の発言について、一定の注釈つきで紹介すべきである。著作権について、乱用はなはだしいテレビが著作権について語ることはできぬのである。☆「メディアはメッセージである」と言ったのはマクルーハンだが、氏は、メディアはメッセージを持たねばならぬ。そういいたかったのかもしれない。☆さて、湯川鶴章氏は、YouTubeがNBCと数年間に渡り、訴訟を起こさない契約を結んだことに関連して、メディアがコンテンツプロバイダーに堕する危険性を孕んでいる。と述べている。この言葉は示唆的である。そもそも、メディア・プラットフォームとコンテンツ提供者との間に優劣はあるのか。私が予想するP2Pの時代とは、メディアorプラットフォームが多様化(マルチ化)することにより、拡散し、コンテンツ提供者の相対的な地位が向上する時代であると確信している。メディアの寡占状態が解けるのがこれから。そして、YouTubeとは、情報の図書館・ブックオフのようなものなんですよね。ならば、テレビのようなブランケット方式で切り抜けられる。そんな感じがしている。だが、それとて、奴隷貿易と一緒。アフリカ西海岸で行われた第三者による取引きは、新大陸での当事者を拘束する権利はどこにもない。単なる因習・共同幻想に過ぎないのです。

  2007年02月21日

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  セカンドライフの価値は、バンフォーレ甲府にイメージできる。

  湯川さんのブログで、セカンドライフでビジネスを開始した人がコメントしている。セカンドライフビジネス参入支援ビジネスをやっているコメント者には、もはや、セカンドライフを批判できぬステークホルダーを持っていることは明らかである。とはいえ、MSのビスタが平面表現から立体表現になった2007年において、三次元空間のセカンドライフがポータルメディアならぬポータルアイランドとして発展していくという論理には合点がいく。いまのブラウザやポータルサイトを経由して所望のサイトへ行くのではなく、セカンドライフのポータルアイランドを介して、SNSやブログに行く。今後、さらにCPUの速度は上がるだろうし、ストレージの価格も安くなるだろうから、オープンソースとして展開していくセカンドライフの将来は明るいと思っている。ビジネス参入支援氏は、ECとして成立していくのは、来冬あたりではないか。と推測している。私も、そのような大まかなイメージを持っている。ビジネス支援ビジネス氏は、セカンドライフは匿名であり、２ちゃんねるを流行させた日本人には、似合っている空間だと指摘する。また、その一方で、その空間が、所謂、洋ゲー(アメリカ風テレビゲーム的デザイン)だとも…。☆ここまではいい話。だが待ってくれ。私たちはインターネットバーチャルショッピングモールの失敗を経験している。しかし、インターネット黎明期に登場した多くのバーチャルモールは、独自の決済システムを持たず各店舗毎に決済を行なう必要があったり、複数の店舗が出店しているメリットを活かせない「凡庸な商店の単なる寄せ集め」であったため、そのほとんどが失敗に終わっている。現在では、最新の技術やビジネスモデルを導入し、当時の欠点を克服した「楽天市場」などのバーチャルモールが活況を呈している。(IT用語辞典)セカンドライフが、バーチャルモールの欠点を補っているのだろうか。そして、「楽天市場」が三次元的空間的でないことを考えると、どうなるのか…。回線速度とCPUの能力があがって、サクサク動いたとしても、３次元のわずらわしさを我々は享受するのだろうか。一時期は、フラッシュムービーが企業のファーストページを飾ることが推奨された。だが、いまは、そんなものはskipされてしまう。フラッシュムービーに踊らされた時代は、３年となかったのではないか。では、セカンドライフはどうなのか。OSがアイランドという三次元表現になることに意味や価値はあるのか…。それが男であっても、女であっても、美人は三日で飽き、ブスは三日で慣れる。問題は実用性ではないのか…。私は、三次元デスクトップに魅力を感じないから、ビスタを購入していないのではない。アプリケーションとデバイスの支障ない動作に少しでも影響がでるなら、OSを変えないだけのことだ。そして、インターネット空間が二次元から三次元に変化することが、本質的な問題ではないととりあえず考える。きっと、セカンドライフが３次元ポータルとして成立するとしても、そこで重要な位置を占めるのは、たて看板が立ち並んだ、極めて２次元的なスペースなのかもしれぬ…。☆とはいえ、私はセカンドライフに参入しようと思っている。それは、リテラル(文章的)な文脈では、日本語という障壁があるが、ビジュアル(映像的)であれば、言語の障壁を越えることが比較的容易ではないかと考えるからである。つまり、日本だけのコミュニティーを考えれば、セカンドライフは意味を持たないが、ワールドワイドなリンケージを考えるならば、ポータルアイランドというのは、極めて効果的な役割を果すと期待しているのだ。追記：ということで、セカンドライフに登録をした。そしてログインしようとしたが、私のパソコンのスペック、つーか、グラフィックボードのスペックが要件を満たさぬらしい。かつては、パソコンで映像編集もしていたスペックでダメだということになる。だが、その不安定な動作を見ていると、私のローカルな問題だけでもないような気がする…。ま、そのようにしてユーザーたちは、マザーボードを入れ替えたり、グラフィックボードを差し替えることになるのだろう。とはいえ、このような重いシステムが普及していくためには、まだまだ時間がかかりそうな気がする。セカンドライフはネットゲームをする人たちには受け止められるだろう。だが、それがECにつながるような時代になるのが、次の冬だ、などということはありえない。☆では、セカンドライフに何の意義・意味があるのかといえば、ゲーム空間への広告参入に関して、マイナーな広告主も参加できるようにしたということである。バンフォーレ甲府では、ローカルな会社や商店たちが広告を出す。ストレッチャーにも、甲府の病院の名前が踊っている。まるで、町内の盆踊りの寄付金の貼り紙コーナーのようだ。ここにおいて、ビジネス参入支援ビジネス者の評価も上がるというもの。いままで、ゲームの中に広告を入れようとするならば、ゲームメイカーとのアライアンスが必要で、それは、ビッグネームにしか果せぬことだった。だが、セカンドライフは違う。いまはビッグネームの広告主が参加しているが、この先は、新たなる展開になるはず…。もちろん、ビジネス参入支援ビジネス者は、当面の戦略として、ビッグネームから攻めていくだろうが、そこが最終的な着地点ではない…。☆世の中のすべての人がゲーマーではない。ましてや、洋ゲーの人気は日本では低い。ブロック崩し、スペースインベーダー、ファミコン、スーファミ、プレステなどのメディアリリースと普及の歴史を考えるべきである。セカンドライフが、おたくやマニアの遊び道具であるうちは、ECなどが成立するはずもない。どう考えても、あと５年はかかる…。

  2007年02月20日

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  週刊アスキー評(セカンドライフと歌田氏コラム)

  やっぱり私は、週刊アスキーが好きだ。電車で歩き回る生活から、自宅兼作業場に引きこもる生活がもっぱらになってしまい、駅の売店で週刊アスキーを買う習慣がなくなりつつあったし、昨年の歌田氏のコラムに関する疑問もあって、へそを曲げていた部分もあった。だが、やっぱり、週刊アスキーが好きだ。今回の特集は、セカンドライフというバーチャルワールドである。私はかねてから、インターネットはソシアルトライアルの場であり、バーチャルな空間でさまざまな実験を行うことにより、リアルな場での変化(改革)を摩擦を少なくして実現するために活用できると確信している。その意味では、セカンドライフという仮想空間に興味を持っている。すでにアメリカでは企業たちが参加しているという。これは、約１０年前に盛り下がった、インターネットバーチャルショッピングモールの再現である。前回はインターネットの普及率と、回線速度、PCの処理速度の問題で挫折した。だが、今回はどうなのだろうか。すでに、山口先生は、セカンドライフ内で講演を行ったという。講演場所は、デジハリが所有するセカンドライフ上の島だという。セカンドライフという仮想空間においても、すでにSNSができあがっていることを嘆くとともに、デジハリがSNSをつくることで、自らのセカンドライフ上のエスタブリッシュメントを獲得しようとしていることは微笑ましい。…というか、セカンドライフというものが、技術的には確信的なのかもしれぬが、それを支えるユーザーの共同幻想がリアルなものから逃れられぬというのは、思わず笑ってしまう。ならば、私は辻説法に出てみるか…。と、考えている。私は、大音響のラジカセを抱えて、虹色のクルクルパーマで新宿の街を行く勇気はない。地下街にたたずんで、胸に「私の詩集を買ってください」などというプラカードを下げて立ち尽くす根性もない。だが、それがセカンドライフならできるのかもしれぬ。そんなことを考えている。とはいえ、そのためには、まず島でも買うか?３次元CGをつくるのは、お手の物だし、自分でビルをつくるぐらいはお茶の子さいさいだ…。…んな、こたぁない。まずは、真剣に勉強をしてみるつもりだ。近い将来、セカンドライフでお会いしましょう。つーか、この閉塞したブログスフィアを抜け出すために、セカンドライフというプラットフォームが有用なのかと考えているのです。☆さて、歌田氏のコラム評。歌田氏の主旨は、２１世紀のメディアの主役はテレビでありつづけるというもの…。２１世紀に、「メディアの時代は終わり、P2Pの時代がやってくる」と論じる私の言論との乖離は深い。氏は、巨大化したディスプレイが、圧倒的な優位性を誇り、テレビの優越性は安泰と語るが、私はまったく同意しない。かねて指摘しているように、所ジョージ氏は、「巨大画面って、観ろって強制されているようで嫌なんだよね」と言っている。私は、仕事場でテレビをつけているが、殆ど時計代わりであり、何か緊急情報がはいったときに対応するためのものでしかない。また、音声は仕事の思考の邪魔をするので、音を切っている場合も多い。とはいえ、最近では「なぞりテロップ」があるので、人物が何を言っているのかも分かる。私に限らず、テレビ東京と教育テレビしか見ないという人は珍しくないそうだが、その気持ちはよく分かる。見てくださいと過剰演出されるようなものは興を削がれるのである。予算があることは、広告代理店にとってハッピーであっても、視聴者をハッピーにさせるとは限らないのだ。氏は、リモコンディスプレイなどといっているが、要するに、テレビとシームレスでつながった携帯電話であり、パソコンのことである。それをして、大画面テレビがこれからも主役の座を持ち続けると論じているが、なんとも理解に苦しむ。☆新橋の駅頭で、力道山の街頭テレビを熱心に見詰めた時代は終わっているのである。渋谷の駅前には、いくつもの巨大ディスプレイが散見されるが、おのぼりさん以外、誰も見上げるものはいない。若者たちは、そんな巨大ディスプレイには眼もくれずに、手元の携帯電話のディスプレイに専心する…。そして、家庭にはいった巨大ディスプレイも、地上波テレビを見るために存在するとは思えない。巨大ディスプレイの機能を最大限にいかすのは、Wiiのようなゲームであり、映画である。バラエティーやニュースなど、所謂テレビ的なコンテンツが巨大ディスプレイでないと鑑賞できぬものではない。否、それだけではない。家族の共有空間にある巨大ディスプレイでの鑑賞は、家族内の他者の干渉にさらされる。だから、巨大ディスプレイで見ないで、自室で小さな画面で見ることも合理的な選択である。事実、我が小６の娘は、亀梨氏が出演するドラマを私と一緒にはけっして見ようとしない。そして、私も、冬ソナを携帯用のDVDプレイヤーで鑑賞した。47歳の男がチェジウの涙にもらい泣きをしているところを、誰にも見せたくはないのである。…(^^;)☆山本直純が、「大きいことはいいことだ」と気球に乗りながら歌ってから何年経っているのだろうか。その中は歌田氏の考えているように、そんな単純には動いていかぬのである。

  2007年02月16日

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  情報には必ず重要度のタグをつけなければならない。

  池田先生が、マル経者と思しき方の言論に対峙されており、丁寧な対応をされている。かたや、黒崎氏はあちこちで子供の理屈のような論が繰り広げられている。と、嘆かれている。☆「教えてgoo」には、困っているので、すぐに答えて欲しい。暇な時に答えてくれればいい。などというタグ情報をつけて質問者は発信するが、ブログのコメント欄にそのようなタグはない。だから、基盤の異なる言論や、土俵の異なる言論については対論などは不可能にも関わらず、いったんコメントされてしまうと、池田先生のような誠実なるブログ者は対応さぜるを得ない。たしかに、基盤の異なる言論や、土俵の異なる言論が、ブログ者を触発して、効果的な言論を生み出す可能性は否定できない。いわゆる水平思考というものだろう。とはいえ、その結果として、対照化さえされぬ、言論の乖離を露呈するならば、そういうコミュニケーションに意味はないのだと思えている。☆ここにブログの基本的な問題が見え隠れする。池田氏のように人気ブログは、すでにコミュニティーの態をなしているのだが、対話は管理人である池田氏とコメント者の１対１である。これでは円滑に議論はすすんでいかない。かつて、私は、湯川さんのブログで、コミュニティーを成立させようと苦心していた時期がある。私はトリル氏と対論をしながら、湯川さんの登場を待つ。まるで、ベケットの「ゴドーを待ちながら」のようだったっけ。情報の重要度の勘案は、発信者にも、そして、もうひとりの当事者である特定受信者にもなく、第３者であるブログ者にゆだねるべきである。それは、セルフブックマークがバイラルとして許されないことと同じだ。ここにおいて、私も気づくことができた。オーソライズとは、情報に「絶対的な重要度というタグ」をつけることである。それに比べれば、実名署名は、クレーム担当窓口を表示しているに過ぎぬ。価値のないことである。このことは、ブランド力のないネット上市民記者メディアが、いかに実名・署名記事を連発しても、いっさいのオーソライズを成立させていないことからも理解できるだろう。☆そして、池田先生や私は、けっして怯むことはないし、言論をやめることはないが、大概の場合は、けろやん氏のようにブログを閉じたり、湯川氏のようにまったく違う文脈でしか発信をしないようになる。勿論、守るべきものがある人はそれはそれで仕方のないことなのだろう。だが、結果として、対話が結果として言論封鎖につながっていくことならば、悲しいことである。

  2007年02月15日

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  インプレスR&Dの「ウェブ進化論」評に見る。

  マクルーハンは、メディアはメッセージであると言ったそうだが、まさにそうであると痛感している。つまり、メディアそのものがメッセージであるのだから、その文脈からはずれたものは、放逐される。☆「情報発信者が名乗りあって行う」、日本人の日本語におけるコミュニケーションというのが、すでにひとつのメディアになっている。マクルーハンの言に従うならば、メディアが成立することは、そのメッセージが明確に存在することであり、それはひとつの主観を持っていることになる。☆その一方で、「匿名な情報発信者が行う」、日本人の日本語におけるコミュニケーションというのが、もうひとつのメディアとして誕生した。その代表が２ちゃんねるである。マクルーハンの言に従うならば、メディアが成立することは、そのメッセージか明確に存在することであり、それはもうひとつの主観を持っていることになる。☆これが、２ちゃんねるを中心とする実名・匿名論争の根幹的な問題である。この二つの極とは別に、新聞社員など、組織の名をかりて、匿名で発信するものたちがいる。実名でありながらも、匿名者たちの意見を引用することで自己の主張をするものがいる。そのようなご都合主義的な成分は無視するとして、ここにひとつの例を挙げることにする。☆このエントリーを読まれている諸賢に、インプレスR&Dの「ウェブ進化論」評を読まれることをお勧めする。このサイトの編集者は、「ウェブ進化論で語られなかった大切なこと」とのタイトルを用意した。その文言は、「ウェブ進化論は、大切なことが語られていない」の反語であることは明らかだ。☆この特集の構成は秀逸である。不特定多数と特定少数というふたつのページを用意した。そして、ページ作成者のメッセージではなく、キーワードを用意した。つまり、自説を主張するのではなく、立論に留めた…。☆何故、インプレスがこのようなまどろっこしいやり方をしたのかといえば、インプレスが記名言論の世界(エスタブリッシュな既存の言論メディア)に属しているからである。だがら、先に述べたように、読者を語ることでしか、すでにエスタブリッシュになってしまっている「ウェブ進化論」を批判できないのだ。簡単にいえば、他人の営業妨害はできぬ。人のシノギに口出しをしてはならぬという職業人倫理が働いたのだ。一方の梅田氏はといえば、自らの言論の脆弱性を悟ってか、エスタブリッシュな仲間づくりに専心している…。☆だが、そのような職業人倫理で言論の世界・情報の世界がひきづられてしまっていいのだろうか。リアルなコミュニケーションでは、反論があっても、Yes, Butが求められる。実際のところ、私がリアルな世界で相手に反論する場合は、80％ぐらい相手を褒めておいて、残りの20％でようやく反論する。だが、それをインターネットでやってしまっては、訳がわからなくなる。私は、差分のない情報はスパムに過ぎぬ。と、すでに指摘している。また、差分のない個に存在価値はない。…とも。その類推からいえば、言論における擁護論および同意論のほとんどは、俳句の合評会でいえば、同巧多数の一言で片付けられてしまう。特定少数のページの意見にそれほどの価値がないことは、誰もが理解できる。それは、特定少数に登場した人たちの価値を蔑んでいるから言うのではない。もともと彼らには、職業人として、エスタブリッシュである梅田氏の批判評を書く自由などないのである。そのような場であるにもかかわらず、記名少数として参加するとともに、座をしらけさせるような反論をしなかった彼らには、それなりの評価を下してしかるべきだろう。☆インターネット上の言論が有効な議論を生むようにするには、まず、すべての参加者が、Yes.Butではなく、Butで始まる情報の口どけの悪さに耐えることから始めなければならない。そして、それを情報発信者に望めぬのならば、インテグレータが行えばいい。そのための練習課題として、２ちゃんねるの偽悪のダンディズムに慣れることが必要である。柳沢大臣の「健全」や、電通総研の「良貨」に反応した私であるが、すべての悪もしかるべく対応をしなければならないのだ。

  2007年02月14日

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  「健全」という言葉選びで、オヤジ狩りをされた柳沢大臣に思う。

  NHK出身の小宮山洋子議員が、言葉狩りをしたことに、民主党の情けなさを思う。曽野綾子氏は、産経新聞上で、「女性差別発言は謝罪してすませることはできぬ。大臣を辞任すべき」との言を受けて、「大臣をやめたからといって、すませることはできぬ」と感想を述べている。そして、日本財団の理事長在任中の柳沢大臣の印象にふれ、威張っている人と批評しながらも、それはそれで、人としては仕方ないこととの文章を綴っている。そして、自らの性別を硬直した論理でふりまわす同性に嫌悪感を隠さない。☆ま、それはそれでいいのかもしれぬが、私が指摘したいのは、「健全」という言葉の主観性に気づかない柳沢氏の短慮である。「健全」という言葉の恣意性・主観性に我々は気づかなければならない。☆たとえば、乙武氏は、「五体不満足」というヒット本を書いた。私は、娘が生まれようとするときに、五体満足を願ったのであるが、もし、五体不満足で生まれてきたとしても、新しい生命が誕生したことを喜ばないということではない。否、私の記憶には、手指欠損の知人を巡るエピソードがあり、五体満足を願うことに後ろめたさを感じていた…。「健やか」という言葉や、「全く」という言葉の排他性を思えば、柳沢氏が批判されても仕方のないこと。とはいえ、そういう重箱の隅をつつくことが、限りある国会のスケジュールの中で、重要度の勘案をせずに議論を提出することであり、極めて歪な所作だと思えてならない。☆さて、私のRSSリーダーには、ガ島氏のブログがあり、そこに「情報メディア白書2007」という電通総研のレポートに関するエントリーがあった。ガ島氏の引用をさらに引用する。現在でもメディアリテラシーが話題になったりするが、その意はコモディティ化した情報の渦中からいかに良貨を見極めるかということであり、団塊世代のメディアリテラシーは情報を享受すること自体が知的・経済的優位を持っていることを意味した。この文章を読んで、私が何をいいたいか理解する人は、私との付き合いが古い方だと思う。この文章の浅薄なところは、コモディティ化した情報の渦中からいかに良貨を見極めるかということ良貨などといっているが、良し悪しの判断の主観性を捨象して、電通の研究者は文章を綴っている。これはマーケッターとして致命的である。私たちの消費行動は、大衆から分衆へ。小ロット多量生産(高度経済成長期の大量消費の時代)から、多品種少量生産(多品種生産のビールに象徴される…)にシフトしたではないか。それが、情報においても起こっていることを、何故、電通社員という賢い人たちが指摘しないのだろうか。コモディティー化などということで、時代の気分をすくいとったつもりになってはならぬ。☆何度も指摘するようで恐縮だが、インターネットは、マスコミが、マス・ディストリビューションに過ぎなかったことを証明してくれた。そして、いま、IT革命によって、本当の意味でのマス・コミュニケーションが実現しようとしているが、それは、マスではあっても、情報の小ロット多量生産ではなく、多品種少量生産ということである。だから、「良貨」などという恣意的な言葉を乱暴に使うことは、浅薄である。良い悪いには基準が必要であり、その基準は主観性を免れない。とはいえ、その主観が汎用性を持つかどうかは定かではないので、基準を提示することなく、無責任な形容詞をつかっている…。小説家は、形容詞を使うことがタブーであるが、政治家も同じなのだ。☆私は、そこに電通社員のステークホルダーを見るが、それが彼らにとって将来のないステークホルダーではないと考えている。ま、シンクタンクの最大のステークホルダーは、直近のことしか言わぬこと。そういうことなんでしょうね。

  2007年02月13日

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  インターネットで先に起きると思っていたことが、既存メディアで起こり始めた。

  1.　本間税調会長の不倫関連更迭騒動は、言論と言論主体の分離の必要性を促す事件だと思う。2.　関西テレビの「あるある大事典」の納豆ダイエット捏造騒動は、言論主体の権威が、情報の受け手に、情報の重要性・事実性を誤解を生じさせることを指摘した事件だと思う。3.　柳沢大臣の女性出産機械説騒動は、言論と国語力の分離を促す事件だと思う。4.　池田信夫先生は、NHKの地球温暖化関連の情報提示につき、偏向性を指摘している。先生は、NHKの悪性を指摘しているが、情報発信者は、なんらかのステークホルダー(利害関係)や主観性(思想的背景)とは無縁ではいられないので、情報発信者に起因するすべてのバイアスを言論から捨象することはできない。☆情報発信者のバイアスを捨象するには、３つのやり方がある。☆ひとつめは、情報発信者を匿名にすることである。これなら、どのような主体による主観があろうとも、受け手はフラットに情報を勘案することができる。情報には、情報の内容と情報の価値があるが、情報の内容そのもので、情報の価値判断が下されることになる。結果、情報の価値はソースに依存し、ソースが明確でないすべての言論は空虚化する。情報主体の権威による、情報価値の空虚な嵩上げの企みは成立しない。☆ふたつめは、情報発信者のステークホルダーを明確にすることである。問題は、読み手が、NHKの言論のもとになった資料に接することが難しいので、NHKという権威ある団体の言論を鵜呑みにする可能性が高いことである。NHKそれ自体が悪であると非難することはよくない。というか、意味がないと考えている。巷間では、大政翼賛会的・大本営発表的言論は、サイテー・最悪である。との論が一般的である。だが、それは浅薄な論理である。すでに述べていることだが、もし、政府が現状をありのままに述べることによって、現場の兵士の指揮が低下し、戦死者が増えるようなことになるなら、大本営のバイアスのかかった情報発表は必要である。勿論、大本営発表と別の次元で戦争を終結させるための言論活動は必要であるが、そのことと政府主導言論のすべてをひっくるめて否定することは現実的ではない。受け手は、情報のリソースに直接あたることはできぬのだから、情報主体のバイアスは捨象できぬ。ならば、情報主体の出自・性格・ステークホルダーを知ることによってのみ、リテラシーを獲得することができる。メディアたちが、自らのステークホルダーも明示せず、受け手にリテラシーを求めることは、卑怯者の所作であると確信する。テレビで、或る音楽家が語っていたのだが、レッスンに通っている先生に、「やめたい」と相談したことがあるという。すると、その先生は、「やめる」ことが君の決心ならば、それはそれでかまわないが、「やめる」までは全力を尽くしなさい。「やめる」ことを口実に、今をないがしろにすることは許されない。…と。けだし明言である。☆３つめのやり方は、受信者が、関連情報を概観できるようにすることだ。そもそも、弁証法は対話の中でなされるのではなく、受け手の頭脳の中でなされるべきである。すでに弁証法を終えた形で受け手に提出される情報は、よく言えば啓蒙。悪く言えば洗脳と一緒である。情報の真意、可否、重要性の有無を受け手から奪ってはならぬし、そのような自由で有効な情報判断が行えるような環境を、パブリックはつくらなければならないのである。☆柳沢大臣は、どうやら更迭されぬようである。ネット上の言論をいろいろ見ていると、自民党を攻撃するステークホルダー(民主党・社民党)な女性たち以外は、柳沢大臣の発言に、それほどの嫌悪感を感じていない。そういうものを感じることができるのが、ネットのよいところである。今回の柳沢大臣の更迭回避の裏には、自民党関係者たちがネット言論をリファレンスした結果ではないかと思っている。ネットが変わることを期待してブログを更新してきたが、時代はリアルなフェイズで変わりつつある。そんなことを思っています。

  2007年02月07日

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  なんだ、徳力さんもP2Pが気になってるんじゃない。

  haggypopさんのRSSリーダーから、徳力さんのブログにとんだ。「Federated Media Publishing に見る日米ブログの根本的な違い」なんてあるから読んでしまった。☆ほんで持って、思わず脊髄反射してしまって、次のようにコメントした。コメント>日本語ブログは日記的なブログ（およびスパムブログ？）が多いために…。私は、この現象を否定的にはとっておりません。日本のブロガーは自身を語るが、アメリカのブロガーは他者を語る。これにより見えてくることは、アメリカではネット上に発信者は存在しないが、日本ではネット上に発信者が存在するということです。ウェブ進化論を論じていた梅田さんが、ウェブ人間論を書いたのは、コミュニケーションの時代が終焉に近づいていることを察知してのことでしょう。P2Pの時代になることは、コミュニケーションの重要度が下がること。それは、それぞれの個の重要度が上がることになると思っております。自説開帳失礼いたしました。投稿者: スポンタ | 2007年02月02日 06:55 アルファブロガーに対して批判している私を、徳力さんが快く思っているはずはない。というか、そもそも私のネット知名度では、アウトオブ眼中だろう。(^^;)徳力さんは、昨年の春にTechnoratiが、日本語ブログのエントリー数が英語ブログより多い。というデータを発表していましたが。　日本語ブログは日記的なブログ（およびスパムブログ？）が多いために、エントリーの数としては多いのかもしれませんが、いわゆるヘッドなりマジックミドル的な部分のブログ層の厚さというのは日本と英語圏ではまったく比較にならない状態という印象です。と言明されていますが、そう悲観的になることもないでしょう。つーのが、私の考えっす。（＾o＾）でもって、マジックミドルとか。ま，まさにスポンタなんざ、その層にいる。だが、そいつを誇ってしまってはダメで、泡沫ブロガーというフラットな感覚が重要なんだと思う。☆でもって、さらにいえば、ロングテールというのは、飲み終わったジュースをストローで、ジュルジュル言わせながらすするようなもの。つまり、既存のマスディストリビューション的な拡散モデルからいえば、ビッグヘッド & ロングテールということになるが、星の王子様に出てくるボアコンストリクター(うわばみって奴)のようなモデルもありうる…。☆我が幻想の市民参加型ジャーナリズムは、更新を終了しても、毎日30件程度のアクセスがあり、多いときには、200件を越えるアクセスがある。そして、総アクセス数は、１万件を越えた。とはいえ、100ページで割れば、100人が読んでくれたことに過ぎないから、まだまだ、単なる蛇でしかない。否、サナダムシのような細い細い虫でしかない。だが、たとえそのようなおぼつかないものであっても、100人の人の心に寄生することができたのなら、こんなに嬉しいことはない。そんな私である。追記：うっかり書くのを忘れたが、徳力さんがP2Pビジネスの本を出版している。ここは楽天だからアマゾンのサイトをリンクできないけど、そういうこと。徳力さんのサイトからいけます。…なんだ、みんな次はP2Pの時代だって分かってるんじゃない。（＾o＾）わかってるんだったら、バイラルマーケッティングや、商人ブログなんて、とっとと終えて次に行きましょうよ。さぁ、みんなで、ドリフの碇矢さんのようにいいましょう。せーの。「だめだこりゃ、次、行ってみよう」チャンチャカチャンチャン、チャンチャンチャン…。…てか。ORZ

  2007年02月02日

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  「あるある大辞典」に思う。ステークホルダーから無縁な発信者はない。

  困った議論…。なんでこうも無益な議論が繰り返されるのか、私には分からない。池田信夫先生のブログの「テレビに期待してはいけない」とのエントリーである。何故、ことの本質がステークホルダーであると理解しようとしないのか、分からない。あの明晰な頭脳をして、読者が直接情報源に接することはできぬのだから、メディアリテラシーは実現しない。ことに気づいておられぬ。政治は基本的に密室の出来事である。だから、口倉をあわせれば、事実の隠蔽や情報操作は可能なのだ。コメント欄に、以下のようなものがあった。色々難しい意見・コメントが飛び交っていますが、単純にウソは良くないということですよね。結局のところ、このような純粋律に捉われているからダメなのだ。たとえば大本営発表を絶対悪とする考え方があるが、それは浅薄というものだ。戦況の真実なる報道があれば、現場の士気は低下し、戦死者は増える。戦死者を最小にするために情報操作がなされるならば、それを社会悪といえるのだろうか。まっさかさまに急降下する飛行機の中で、「この飛行機は墜落して、みんな死にますよ」と言うことに意味はあるのだろうか。たとえ数分後にそれが現実になって、その言葉が事実だったことが立証されたとしても、私は、このセリフをはいた人間をクズだと思う。ジャーナリストとは、そういう人間のクズのことを言うのだろうか。…その悪性は、ゴミタメを凌駕している。☆自らの主張を、自らのステークホルダーにおいて堂々と主張しない朝日新聞が、報道の自由や、ジャーナリスト宣言をしている浅薄さ・卑怯さに、世の中に気がついている。言論の自由は、サヨク言論を自由に論じるためにあるのだろう。基本的には、国会内の議員数に比例してマスコミで流通する言論の分量が決まるのだと思うが、いまの社民党の言論量は異様に高い。少数意見への配慮以上の対応をマスコミがしていると感じざるをえない。所謂ロス疑惑氏が、司法の世界で無実となったことが、事実としての無実を必ずしも保証しないと、日本中の人が感じていると思う。超越者でなければ、事実の確定はできぬ…。司法で判決がくだされ、被告に億近い賠償金が課せられようとも、被害者に賠償金が払われることはない。そもそも金が無いから犯罪に手を染めたのである。ここにおいて、どんな判決がなされようとも、死刑のような肉体的な量刑以外はほとんど無効化している。つまり、司法は、事件再発のための装置であって、裁くための装置ではない。☆あまりにも乖離が深く、池田先生のコメント欄に書き込む気力はない。あるあるの事件にしても、関係者のそれぞれが忠実にステークホルダーにしたがっただけだ。孫受けアジトのディレクターもステークホルダーに忠実だったし、日本テレワークもステークホルダーに忠実だったと思う。そして、関西テレビも…。そして、検証番組で、責任が孫受け会社に責任を押し付けられれば、それはまたそれでステークホルダーに忠実な出来事だし、トカゲの尻尾切りが行われれば、それもステークホルダーに忠実なできごと。トップが替わることで、会社や受注発注のシステムが温存されるならば、これまたステークホルダーに誠実なできごとである。彼らは悪くない。ただひとつ悪いやつらがいるとしたら、それは、そのようなシステムをつくった人たちである。まず、彼らは悪くないといってやらねば、過剰な防衛心が働いて、何も変わることはない。トヨタのカイゼンシステムを思えば、そんなことは誰にでもわかっているとこだ。ORZ関連エントリー「すべてのマスコミ者は、みずからのゲッペルス性を検証しつつ情報発信をすべきである。 」

  2007年01月31日

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  FPNアルファブロガー選出に思う：リスペクトされるべきブロガーとは。

  私にみたいなメタ議論者が、誰からも相手にされないのは仕方ないにしても、あるべきブロガーについて、ネット者は考えるべきだと思う。インターネットは、既存のメディアに対抗するメディアじゃないよ。インターネットは、四流のメディアじゃないよ。インターネットは、既存のメディアを補完するメディアじゃないよ。インターネットは、既存メディアの劣化コピイじゃないよ。リスペクトされるべきブロガーとは、エスタブリッシュ界を追われた人じゃないはず。リスペクトされるべきブロガーとは、商人ブロガーではないはず。リスペクトされるべきブロガーとは、対話を拒絶するブロガーではないはず。リスペクトされるべきブロガーとは自らが発信者であるはず。ならば、ネタ系などというブロガーは、木村剛氏と一緒じゃないか。論壇系ブロガーというが、論壇はあるのだろうか。議論がそこから起きたのだろうか。私は、シリコンバレーからの手紙のブロガー氏に何度も対話を試みたが、一度も対話が成立しなかった。ブログから何かが生まれたのだろうか。ブログから何も生まれなくていいのだろうか。ネットにおける言論の自由に関する根本的な構造を守るために、２ちゃんねる閉鎖騒動はあるんだよ。なのに、Winney訴訟における慶応大学の村井純先生のように、自らの失脚も省みずに擁護する人たちが誰もいない。そんなステークホルダーばかりのブログ空間でいいはずはないでしょう。☆「オーラの泉」に眞鍋嬢が出ているのを観た。彼女曰く、ブログをやることで、芸能界でやっていく覚悟ができた。と。…私にはおっぱいの他にも魅力がある。江原氏は言う。ブログの他にも、内観の場所を持ちなさい。と。だが、ブログはそうじゃないよ。内観(自分の心を振り返ること)したすべてのものをブログに出せないからダメなんだよ。ステークホルダーにまみれて、内観したものと違うものをブログに書いている。それが間違いなんだ。内観したものが、他者に触れて、それが劣情だと叩かれる。それもいい。ステークホルダーが邪魔するなら、匿名やHNでいいじゃないか。内観する自分さえ、お天道様は見ているんだ。内観してで出来た自分が、ろくでもないものだとしたら、他者から叩いてもらっていいし、そのような愚劣な自分から、他者が何かを気づいてくれれば、そんなうれしいことはない。☆藤田東吾氏がネット上で告発してから、アパグループのトップが懺悔するまでに、１年かかっているよね。もし、インターネットにインテグレート機構があれば、そんなことはなくなる。この一年間に大きな地震が起きなかったからいいけど、インターネットの言論空間がやらなければならないことはあるんだ。☆無国籍児がいるんだってね。明治時代の戸籍法がいまでも、使われているんだってね。私は滋賀県の高校生が戸籍がないからビザも取れず、海外への修学旅行にいけなかったニュースに接するまで、まったく知らなかったけど、関係者たちは組織をつくっているのだから、議会や役所をまわりながら、きっとネットも使っていたはずだよね。でも、ネットは彼らを助けることはできなかった。何故だと思う?いまのインターネットに、インテグレート機構がないからだよ。☆立法なんて、何のためにできあがったのか、イメージできるかなぁ…。法律をつくるときは、現状に問題があって、その再発を防ぐためにつくるんだよ。だから、裁くことは念頭にないんだ。たとえば、法律は、殺人が起きないように、殺人に関する法律をつくるけど、起きてしまった殺人にはあんまり興味を持っていないんだ。昔、尊属殺人に関する法律があったけど、それなんか典型だよね。社会のヒエラルキーを保つことが絶対善だったんだよ。よく分からない人には、もっと言おう。たとえば、ギャンブルは法律で禁止だよね。ギャンブルばっかりしてて、仕事をしないことは悪いことなんだ。でも、人間はギャンブルが好きな生き物だから、誰がなんと言ってもギャンブルをする。商品交換を通じて、パチンコ屋でギャンブルができる。実際に起きているギャンブルに法律はあんまり興味がない。たとえば、売春防止法がある。でも、ソープランドはあるよね。売春はしちゃいけないこと。ってことを法律は言いたいのであって、実際に起きている売春について、あんまり興味はないんだよね。法律がそんなものでしかないことを警察も分かっているから、パチンコ屋を摘発したり、ソープランドに踏み込んだりはしない。法律なんてそんなものさ。悪いことをすると罰せられますよ。と、社会が明示しているだけ。司法制度とは、秩序を維持するための便法なんだよ。尊重はすべきだけど、厳密に遵守したら生きていけない。昔、国鉄のストに遵法闘争ってのがあったよね…。☆今回の無戸籍児の場合だって、婚姻中の女性が、他者の子を妊娠することによって離婚を成立させることは悪いことである。ってことを示すために法律がつくられたんだよ。そんでもって、それを司法関係者も分かっているから、制度に問題があっても直さない。そういうことが100年以上つづけられてきたんだ。私だって、離婚したい女性たちが、他人の子を孕むことによって、離婚を成立させようと目論むなら、法律改正に反対だよ。でも、無国籍児の問題は別なんだ。それは、代理出産テレビタレントの場合と一緒…。☆でも、いまはネットがある。そして、もし、インターネットにインテグレート機構がそなわっていれば、滋賀県の高校生は修学旅行に行けたし、無戸籍児なんていう馬鹿なことも、すぐになくなるはずだよ。そんな矛盾はもっともっと世の中にはあるはずさ…。ことしのアルファブロガーはしかたないにしても、世の中を動かすようなブロガーを探そうよ。私が注目する第一番は、天漢日記さんかな…。これについては、もう少し語っていくよ。

  2007年01月26日

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  新聞者、ネット者たちの不毛なメタ議論

  毎日新聞は、元日の一面で、２ちゃんねるをテーマにしたというし、まいまいクラブというサイトをつくってネット対応をしたが、まさに炎上状態。ネットで対話が生まれていない。産経新聞も、３日の新聞の一面に、「取材読者参加、米紙の実験」という記事をあげた。BigBangさん周辺でも、ブロガーとジャーナリストについて喧しい。だが、私はライブドアPJ参加直後、ネットバッシングに遭遇して以来、２年以上考えてきた。そして、それがメタ議論であると批判されたこともあった。すでに結論は出ている。だから、いまさら議論に加わる気持ちにはなれない。そこで、私の論旨を要約しておく。☆善悪・正誤に捉われてはならぬ。・佐々木俊尚氏は、「絶対的正義」などというが、意味不明な言葉遣いがそんなものは成立しないことを示している。正義も善悪も、特定の価値観の上で成立するものである。・正誤も同じ。政治が基本的に密室で行われるものならば、当事者が口裏を合わせてしまえば、事実は検証できぬ。その現実を捨象して、事実の重要性を語ることは無意味である。たとえば、戦争では、将兵の士気が落ちれば、戦死者の数は増える。ならば、戦時下の政府による戦勝発表のほとんどが誇大であることは許される。ジャーナリズムとは民意の抽出機関である。・民主主義において、ジャーナリズムは、世論を抽出する機関である。選挙・国民投票が間欠的にしか実施できないならば、ジャーナリズムは、ソフトランディングしながら、社会を改革していくための重要なツールである。ジャーナリストは言論人ではない。・インターネットにより、民意に直接耳を傾けることが可能になった今、ジャーナリストが大衆をカタることで自説を主張することは許されない。ジャーナリストたちのブログが炎上しているのは、彼らの言論が対話さえ促さない質の低いものであることを実証している。負けを悟った炎上マスコミ者はコメント欄にけっして登場しない。結果、対話は実現しない。湯川鶴章氏は、「ジャーナリズムのこれからに必要なのは対話である」と言明しているが、対話をする勇気をもてる有効な言論を持つことが、その条件といえる。ジャーナリズムと報道を分離して考えよ。・報道は事実をつたえることである。世論を触発しない情報もニュースである。市民ジャーナリストなどという表現があるが、市民レポーターでしかない。ネットで自説を語る個は、言論人であって、ジャーナリストではない。☆どうやら、正月にネット関連記事をあげ、まいまいクラブのコマーシャルをテレビで流す毎日新聞は、ネットの活用を本気で考えているようだ。だが、そのために克服しなければならぬことがある。もし本気で成功したいのなら、私がかつてオーマイニュース日本版に提出した項目を満たさなければ、成立などするはずもない。参考資料：私のブログで指摘した、現行の市民参加型ジャーナリズムの問題。（06.08.20のスポンタ通信2.0）http://plaza.rakuten.co.jp/sponta/diary/200608250001/-----------------------------------------------------【市民参加型ジャーナリズムの必須条件】1.発信者の多様性の確保(実名・匿名・HNにしばられてはならない)2.編集部の透明性の確保3.編集過程の透明性の確保4.編集部員、市民記者相互の対話の活性化5.編集部、編集部員、市民記者、相互の対話の活性化6.編集部、編集部員、市民記者の思想的立場・発信動機の透明性の確保7.検証、訂正システムの構築・その過程の透明性の確保、それに関わる対話の活性化8.外部圧力に対抗するシステムの構築(論理・システム・法務)-----------------------------------------------------【市民参加型ジャーナリズムの努力事項】1.一覧性の向上2.総覧性の向上3.記事の品質の確保4.記事の多様性の確保(対照意見・参照意見・多様なリファレンス)----------------------------------------------------必須条件が満たされぬ限り、市民参加型ジャーナリズムはSNSのひとつでしかなく、市民記者登録者は増えぬ。努力事項のカイゼンの姿勢がなければ、登録した市民記者は記事を書くことに虚しさを感じ、記事を多作することはない。オーマイニュース日本版誕生時と同様、毎日新聞から協力依頼があれば、いつでも参画する用意がある。オーマイニュースではなかった、イザでは拒絶されたけど、今回はどうなのだろうか…。(^^;)私はステークホルダーを否定しない。もし、私が毎日新聞擁護論を展開するようになったら、私が毎日新聞をステークホルダーとするようになったと、喜んで欲しい。もちろん、ステークホルダーを明かすことが誠実だという論理は捨てるはずもないから、分かりやすい状況だとは思うのですが…。☆産経新聞の「取材読者参加、米紙の実験」も、同じ構造的欠陥を持っている。--------------------------------------------------------------取材編集の流れ(ガネット者の実験)：クラウドソーシング情報↓ウェブ上での情報提供の呼びかけ↓読者の反応(自由な投稿)↓情報の整理・追加取材↓紙面化--------------------------------------------------------クラウド・ソーシングと市民記者の発信を名称づけているが、情報発信者がクラウド(群集)のままいられるはずはない。また、最後に紙面化などと、リアルな世界に引き戻しているが、ネットで公開されながら情報を紡いでいるとき、最終的に紙面を賑わすことに価値があるとは思えぬ。私は、このシステムに、紙にたいする信仰と、読者蔑視を読み取る。紙面の最後には、次のコメントがある。コーティー記者は、「群集は知恵に満ち、多くの情報を持ってはいるが、真偽を判断し分かりやすく伝えるのは苦手。そこに、ジャーナリストの役目があると思う」と話している。群集などという言葉を使う蔑視感に当該記者は気づいていない。完全なる事実検証が不可能な現状において、真偽を判断することに価値を見出している愚かさ。戦争報道で政府から騙され続けてきたアメリカのジャーナリストの発言とは思えない。そもそも、真偽は判断(主観との対照)するものではなく、真偽は検証(事実との対照)するものだ。☆正月早々、彼らがメタ議論を何故したのか。このブログの読者である諸賢ならば、すでに理解しているだろう。自分たちがやっていることの危うさ・儚さに彼らは気がついているのだ。だが、彼らはステークホルダーにまみれているので、辛さを白状することもできぬし、過去の過ちを謝罪することもできぬ。自社の記事が原因で奈良県南部の地域医療が崩壊し、自社の記者が日本の根幹システムを穢す発言をする。そんな状況が起きているのに、一切の自己批判や謝罪が許されぬならば、そうした矛盾たる感情は暴発し、正月の一面トップをネット批判が飾ることも理解できる。毎日新聞は、非関連事項として私のコメントを採用しない。その所作は産経新聞のイザと同じだ。湯川鶴章氏は、朝日新聞のネット利用に関して、やめたほうがいいと苦言を呈していたが、それは朝日新聞だけではなく、毎日新聞、産経新聞にもいえることだと分かったのが2007年の正月である。それがめでたいことだというような不謹慎な気持ちは私にはないのだが…。

  2007年01月04日

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  投稿：毎日新聞・まいまいクラブ

  毎日新聞が２ちゃんねるの西村氏に正月インタビューをしているという。その主旨は、２ちゃんねる言論を批判することだろう。連載記事には、ご丁寧にも、募金夫婦の女児が日本を旅立つところの写真が掲載されている。女児の写真が、問題指摘エントリーを書いたスポンタの感情に突き刺さってくる。女児の宿業に涙するにしても、彼女の両親がつみあげた１億４千万円の大金によって、何人の手術待機児を抜かしていったのか。そのことに思いをいたさなければならぬだろう。募金夫婦に関連して２ちゃんねるに集まったのは確かに悪意かもしれない。たが、ネット上にはそれを上回る善意があったことを、当該夫婦は忘れてはならない。１億４千万円という善意に対して、集金装置であったホームページでいっさいの感謝を述べぬ夫婦の姿は異様である。抜け駆け…。メディアに連なる人が助けられ、メディアに取り上げられぬ人が見殺しにされるような日本であってはならぬ。☆毎日新聞は、ブログにてコメントを募っているようなので、コメントしておいた。掲載されるかどうかは分からないので、以下に採録しておく。正月早々、よりにもよって２ちゃんねるの西村氏をとりあげたことは、毎日新聞の「すぐそこにある危機」感がピークに達していることを象徴的に示しているといえます。☆２ちゃんねるの西村さんが言明しているように、歌舞伎町はあっていい。でも、住宅地と歓楽街が並存した町田駅周辺のような状況はヤバイ。学習塾に通うこどもたちが通る道に、外国人の客引きがいるというのは、是正されるべきだと思う…。☆毎日新聞がこのようなキャンペーンを引く理由はいくつかあると思います。あえて二つだけ取り上げるならば次。ひとつは、佐賀県庁において貴紙・在日記者の皇室に関する国民的感情を傷つける発言をした問題。もうひとつは、貴紙・奈良支局において、医療に関する報道がなされ、それが結果として、奈良県南部の産科医療を全滅させたこと。２ちゃんねるの作法でいえば「逝ってよろしい」「お前もな」であり、貴紙が社会に対して誠実でありたいのならば、自らを批判する場となった２ちゃんねるを攻撃するのではなく、まず自らの軌道修正につとめるべきです。☆これは私の世界観でしかありませんが、プラスが生まれるにはマイナスが必要となる。ならば、世の中に溢れる善の量と悪の量は等しいはず。たとえば、人間には喜怒哀楽がありますが、喜びと楽しみだけで人生を過ごしたいのは理想ですが、実際には無理なわけで、逆に、喜びと楽しみだけで暮らそうとする人は堕落した人生を歩んでいると批判されるのではないでしょうか。つまり、喜怒哀楽のすべてがあってこそ人生である。ならば、善は善をもって遇すべきだし、悪は悪をもって遇すべきです。☆私は２ちゃんねる言論は、悪意のダンディズムだと思っています。ですから、２ちゃんねるが悪意だと社会に認識されているうちは問題がない。問題はメジャー新聞たちのほうで、善だと思っていたものが実際は悪だったりする。そのほうが問題。募金夫婦の問題は仔細を述べぬにしても、１億４千万円のお金を集めておきながら、集金装置であるサイトで一切の感謝表明をしない当事者たちは異様である。ことの経緯はともかくも、日本中の善意に答えぬ当事者たちは悪に連なっている。佐賀の件も、税金の無駄使いを批判するふりをして自説を開陳する。それが、日本人の大多数の感覚と大きく異なっている。日本における文化的異分子なら、堂々と異分子として行動すべきであって、メディアの特権を利用して、日本社会を混乱に陥れるのは卑怯だと考える。☆募金夫婦も佐賀の在日記者も奈良の女性記者も対話ができぬ…。対話ができぬことは、自らの悪性を自らが認めていることだ。だから、当事者が対話を続けぬなら、彼らがバイラルマーケットをしていたことが証明される。ハーバーマス的な理想的なコミュニケーションとは、コミュニケーションに加わっている個の間で、すべての情報が共有され、その重要度が確認され、それぞれの個のステークホルダーが明示されるならば、コミュニケーションはゲームの理論によってすすめられていく。しかし現実は、自分の不利や負けを予想した個は、情報の共有を拒み、自らのステークホルダーを明示しない。募金夫婦は、「私たち夫婦は夫婦共に国営放送の職員で、年収が二千万円以上あり、募金のための初期投資として百万円近くを費やして募金をしています」とまず、自分たちの立場を明確にして、募金を募るべきだった。同様に、佐賀の在日記者も、「私は在日ですが、天皇の佐賀来訪に価値を感じませんが…」と切り出すべきだった。それでも、募金は成立するし、税金の無駄遣い批判は成立する。その場合、社会は情報の価値に従った正当な評価をするだろうから、批判は起こらない。問題は、奈良県の女性記者の事案である。被害者の感情をセンセーショナルにとりあげることで、医療を根絶やしにする。たとえ彼女が無作為にそれをしたとしても、それが現実となり、それを組織が擁護しつづけるなら、そのような個の発言権は取り上げるべきだし、地域住民の「最大人数の最大幸福」に寄与しない組織は、雪印同様、日本社会から消えるべきだ。☆今回の私のコメントにしても、毎日新聞は、「佐賀の在日記者の件、奈良の産科医療の件に言及するスポンタ」は、論のすり換えをしているとして、一切の対話をしないでしょう。しかし、２ちゃんねるの中にある悪性は、毎日新聞の中にある悪性と等価であり、悪として受け止められている２ちゃんねるの中の悪の悪性は自明であり罪は弱いが、善として受け止められている毎日新聞の中の悪性は卑怯である。さらにいえば、２ちゃんねるの悪性の中にある良き物は宝石の輝きを放っているが、毎日新聞の中にある良き物は予定調和の善としてしか読者の心を打たぬのである。☆無名の私の言説が一切の対話が生まないならば、「毎日新聞というメディアがバイラルマーケットのひとつ」であり、「それが社会の善意として受け止められているならば、２ちゃんねる以上に罪深い」という、私の言論が証明されることになるのでしょう。スポンタとググッていただければ、私の言説がどのような体系のもとに展開されているか感じることができるでしょう。また、現在コミュ論として、ネットで変わりつつあるコミュニティー・コミュニケーションを論じています。よろしければご高覧いただければ幸いです。http://plaza.rakuten.co.jp/sponta/対話の場は、私のブログのコメント欄でできます。もちろん、どこかで対話の場をもっていただければ、そこで対話することにしましょう。貴社OBの歌川令三氏との知遇もありますので、リアルな世界で対話をするのも意義深いことかもしれませんね。ありがとうこざいました。ということです。対話が成立するのは絶望的でも、対話を熱望しつづける。それがあるべき人生のすすめかただと信じています。

  2007年01月03日

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  前項つづき

  ７月 世界市民記者フォーラムの落選の感想。 ゲーム(議論)の規則 野党的ジャーナリズムから与党的ジャーナリズムへ。 市民参加を欲しない市民参加型ジャーナリズムとは何か? 発言者のリアル属性を明確にすることが市民参加型ジャーナリズムでの必須要件である。 インテグレートを望まない発信当事者 果たして、市民記者は成立するのか。(その１)...現場に近づけば、近づくほど、書けぬことが多くなる。 オーマイニュース日本版ブログ、炎上す。 果たして、市民記者は成立するのか。(その2)...書くことは、人を傷つけるかもしれぬ可能性に耐えることだ。 ２NNの素晴らしさ。 炎上に負けないで、頑張って。....この空虚な言葉たち。 それでも対話はあきらめてはならぬ。to　私　about オーマイニュース日本版 市民記者にとって、嘆くことは誠実なことだ。 市民記者の本質は「伝える」ことではない。 市民参加型ジャーナリズムではなく、インディーズ系ジャーナリズムというものに近い。市民は社会に属しているのだから、社会の悪事は自分たちの悪事である。 市民参加型ジャーナリズムはシステムではなく、文化である。 市民は伝えることは勿論、伝えられることを拒む。 インターネットで現れる言論の世界では、「わかりきったことは論じられなくなる」。いまはその過渡期だ。 スポンタはプロ市民ではありません。８月オルタナティブメディアをつくろうとしているのですか? コモン・ジャーナリズムをつくろう。 鳥越俊太郎さんとのメイル交換はじまる。 情報共有から感情共有の時代へ。 ２ちゃんねるはリゾームなのだが、 拝啓　安倍晋三様。　首相官邸のリファレンスとしての市民参加型ジャーナリズム。 拝啓、安倍晋三様。　平成目安箱をつくろう。(その１) 感性の時代(ユング)論理武装もまた武装のひとつである。 個を情報を発信に導くもの。 産経新聞が主宰するIzaに引っ越します。 060824佐々木俊尚氏vsオーマイニュース編集部 オーマイニュース日本版で起きていることの理由…。それは言いたい人のバイアスを取り除けないこと。 オーマイニュース日本版と田代砲。２ちゃんねらーたちの偽悪のダンディズム。イザのメイル誤配事故はラッキーな出来事だ。 060831９月オーマイニュース日本版が存在し、２ちゃんねるが消滅する日本でいいのか。 シンポジウム『ブロガー×オーマイニュース「市民メディアの可能性」』シンポジウム見れずの記。 060902 「バーカ！」「…。」の意味するもの。ブロガー気質も変化していくだろう。 スポンタは、オーマイニュース日本版鳥越編集長を擁護する。 「いま マスコミに問われているものーネット時代のジャーナリズムとは？ー」日本プレスセンター(その１) 060909オーマイニュース日本版批判・生木は燃えもせずに朽ちていく。 スポンタは、「自らコミュニケーションは閉じぬ」。だが、「判定役のいないディベートをしても意味がない。」と告白する。 真理谷円四郎の哲学を議論の場にいかせ。「ディベートをやめよ。議論は勝敗を競うべきではなく、有効な結論をめざすべきだ」。 産経新聞とイザの微妙な感じ。オーマイニュース日本版とどっちもどっち? 平成目安箱は、究極のウェブ2.0である。 すべての実名は固定ハンドルネームと考えるべきである。 誰でも自由にものが言える日本をめざして。(1/3) 060922ペ・ヨンジュン氏に語る。　悪い家族も家族である。コミュニケーションの阻害要因に留意すべし。 民主主義と乖離している日本のマスコミの現状。 純粋律と個の発信。すべてのプロパガンダが否定されるインターネットの世界。１０月 ウェブ1.5とは退行現象である。そして、インターネットの特長はボーダーレス(国境を越えること)ではなく、エグザイル(亡命)である。 【ネットで変わる、自説を主張する人がすべき手順】　　　向井亜紀氏、募金夫婦氏にコミュニケーションを拒否することは許されない。 クローズドの価値観による合理的帰結を部外者の論理で批判すべきではない。 いかなる煽動も拒絶する。それが２ちゃんねるであり、市民参加型ジャーナリズムの本質である。 061007渦中の栗を拾った人たちのその後。佐々木氏・歌田氏が抱きつづけるものは…。 いま、インターネットで起ころうとしていること。水野美紀さんのブログの場合。赤西仁くんの活動休止で、娘にメディアリテラシーを考えさせる。 赤西くんに関する言論に、若者たちのP2Pコミュニケーション・ツールの存在を感じる。 ジャーナリズムがアクティビズムにならねば、信頼は得られない。 訴訟社会の弊害：アクティブなジャーナリズムをめざすために。 マスコミ批判はすべきではない。マスコミの事情、都合を知るべきである。 すべてのマスコミ者は、みずからのゲッペルス性を検証しつつ情報発信をすべきである。 P2Pの時代の到来。街頭テレビに熱狂した昭和のサラリーマンと、巨大ディスプレイを見上げもせずに携帯を操る渋谷駅前の若者たち。 061023P2Pの時代。情報ディーラーが暗躍する時代は去り、ローデータが輝きはじめる。 P2P時代のコンテンツとは、伝言ゲームが可能なコンテンツだ。P2P型コミュニケーションとメディア型コミュニケーションが実現するスモールワールド。 自由な言論空間であるインターネットを守れ。最大の敵は、ネット者たちの感情である。 甲野善紀・身体操作術 思想家・甲野善紀のめざすもの。…人文主義の袋小路を抜けろ。 インターネット言論の成立によって批判にさらされるのは、権力の専横ではない。少数派の暗躍である。 １１月いまに捉われてはならぬ。by 甲野善紀 YouTubeで見るP2Pコミュニケーションの実際。（藤田東吾氏…）電凸(電話突撃)の実際。 (佐賀県庁・在日毎日新聞記者の皇室無配慮発言)アメリカ版「電車男」をYouTubeに見る。”Lonelygirl15”の場合。 松井秀喜氏のコメント。発言の影響力を持つ者は、熟慮のうえでの発言が求められる。 いじめられる個のやさしさにつけいる教育関係者たち。 それでもみんながネットを使いはじめている。…バイラルコミュニケーションというあだ花。 2006年に起きていることは何か。…真実を語りだした死に近き人たち。 (戦争体験者たち)「のだめカンタービレ」解題。…合目的ではなく合手段的ものは批判される。 口コミ・マーケッティング批判。 産経新聞「正論」のありか。ステークホルダーに正論を語ることはできるのか?　梅田望夫氏の言論の場合。 バイラルマーケッティングかどうかの尺度。…銚子電鉄の濡れ煎餅と団体職員募金夫婦の違い。 秋の珍事。…スポンタの整形手術疑惑。 広告…。コミュニケーションとトリビアと有価値情報。 佐々木さん関連拾遺。…パソコン通信がオウム真理教に荒さられた過去を忘れるな。 １２月「水の伝言」は真正ではない。…知性の乗り越えられぬものを感じて。 ハワード・ラインゴールド著「スマートモブス」(NTT出版)を読む。 ネットはNPOである。 ブログとは、問わず語りのメディアである。 日本のIT言論の欠点は、ステークホルダーの奴隷とアメリカの盲信である。 CMはハーメルンの笛吹きではない。 自律的な個がなければ、コミュニケーションは成立しない。 啓蒙と教育と洗脳の関係。 意図的な情報劣化の価値。…我が娘のプライベート写真を公開する。 そもそも、人材評価はマルチなはずだ…。 ウェブ2.0における対話とは、ケミストリー(アウフヘーベン)な対話である。 小学校教育にインターネットを利用する弊害 ブログスフィアはジャーナリズムな言論空間ではない。 タイム誌のPerson of the year「今年の人」ネットのあなた。…は、バイラルマーケットを捨象している。 2006年はターニングポイントであることにみんなが気づき始めた年である。 061222年またぎ企画：コミュ論01/11「スモールワールド・コミュニティー」 061223～そして、このサイトのソシアルブックマークはこうなっている。私のイザのサイトのソシアルブックマークはこう。スポンタ通信はこうなっている…。タイトルを抜き出してみて、この一年、私が何を一番気にしていたのかといえば、ふたつになる。・個が悪いのではない。ステークホルダーがそうさせているだけなのだ。・この世界にいるすべての個の思いを無駄にしてはいけない。今日は大晦日。クリスマスが愛の日だとすれば、第九が演奏される今日は、喜びの日(存在に感謝する日)である。そのような思いとともに、私は生きている…。

  2006年12月31日

• 大晦日・２００６年スポンタ総括。

  私が何のためにブログを書いているか、一年最後の日にあたらめて明らかにする。一言でいえば、「もの言う人たちのステークホルダーによって出来上がってしまった世の中」のバイアスを修正するためである。☆2000年。はじめて２ちゃんねるを知った。そのときのキーフレーズは、「逝ってよろしい」「お前もな」だった。匿名になることにより、ステークホルダーを越える。当事者であっても、ステークホルダーでない発言ができる。２ちゃんねるの西村氏が言明しているように、「２ちゃんねるは、卑怯だから匿名なのではない」。「発信者のアイデンティティーと、言論の中身を隔絶するために、匿名という手法を使っている」のである。そういうパラダイムシフト的なメタ議論をしなければ、本当の意味での２１世紀はやってこない…。☆では、ことしのブログな私を振り返ってみる。１月キーワード：アイランド現象、ホリエモン、アネハ、ブログはマスメディアの補完物湯川氏から寄稿依頼があり、「幻想の市民参加型ジャーナリズム」を書き上げる。湯川氏は、黒、ト、両氏に執筆依頼をしたようだが、どちらにも断られたようだ。純粋ネット者、純粋コメント者であろうとする両氏のスタンスを私は理解する。2月インターネットの特徴はログである。ステークホルダー、ロベスピエール、亡命ジャーナリズム、ウェブ進化論批判：ツールのコモディティー(日用品)化は、鑑賞者を表現者に変容させない。 傍感・ウェブ進化論：表現者と鑑賞者の数的乖離 ホリエモンメール問題 ３月ブログキャスターに記事を書きたい。 JANJAN市民交流会。その2：市民記者媒体とブログの相違の視点はStakeHolder。 JANJAN市民記者交流会であった泉さんは…。 ブログは、情報史におけるグーテンベルグの活版印刷発明以来の転回点である。国辱的ミスジャッジはステークホルダーの当然の行動である ものを言う権利と、ものを言う責任を混同してはいけない。 イチローのコメントは、すべて日本の野球少年たちに向けられている。 市民参加型ジャーナリズムには、萩本欽一タイプな編集者が必要だ。 爆笑問題の文部科学大臣賞は、もの言えぬ国、日本の象徴。 歌田氏フログへ遠征 ブログ考：ブロガーのための保険制度が必要だ。 傷ついたブログの設計精神。日本において、ブログのコメント欄は自由な言論の場ではない。 ４月マスコミュニケーション研究(2)：ブログ＆２ちゃんねるは、グーテンベルグ以来のレコンキスタである。 マスコミュニケーション研究(１)：ジャーナリズムは世論形成のためのツールである。 大学生のブログにて：Just referenceでは、世の中はいまは変わらない。 格闘家・須藤元気氏のホームページにコメントを書き込む。 「山の業、里の業」 自らを語らぬかつてのオウム者たちを、我々日本人は同胞として認めることはできぬ。 いま閉じられる日本の表現の場：市民と女性はそれだけでアイデンティティーとなるのか? アメリカは憧れの国なんだけど、多神教の日本とは違うんです。 民主党のかわいそうな立場：多神教国家と二大政党制は相容れない。 ベクトルのない情報とインテグレートを志向しない情報はノイズだ。 通信と放送の違いは、マーケットと無縁であるかはどうかだ。 ブログに欠ける言論の府としての要素：インテグレート&オーソライズ ☆言論の最小単位について考える。 21世紀の言論モデル・５つのフェイズ 湯川さんと会う。 ５月トゥルリラーと、トリルに応える私。 湯川氏はネットジャーナリストではない。 googleを論じるエバンジェリスト(業界擁護者)の見識。 メディアリテラシーとは、情報の受け手が記事の真偽を測ることではない。 「美味しん坊」と「市民ケーン」：日本とアメリカの新聞社の違い 純粋律と矛盾命題についての説明。 新聞はなくならない。…何故なら、言論の希釈システムは必要だから。 ウィキニュースに対する失望 「季節外れのオウム座談会」は、自由な言論の場としてのブログを幻滅させる。GripBlogについて、コメント・２ちゃんねるに書いたこと(採録) メタ議論 幻想の市民参加型ジャーナリズム。 プライオリティー 思考停止の日本を憂う戸塚校長。 ２ちゃんねる讃美 著作権は、個の表現の障害となってはならぬ。 反論ではなく、互いの意見をフォーカスさせることが重要である。 ジョン・ケージの意図したものは音楽室では再現できない。 言論の総体：言論の最小単位の説明 ソシアルトライアルとしてのM嬢オフ会より、スポンタが読み取ったもの。 藤田嗣治の展覧会に行く。 室井佑月オフ会を考える...その２ 新刊書「Love.Love.Love」の素晴らしさは、ハンドルネームから生まれた。 ６月☆☆☆市民参加型ジャーナリズムは、既存マスコミの延長線上にはない。 ☆☆☆市民参加型ジャーナリズムは、「誰もがものを言える時代」を目指す。 挨拶は脊髄反射であってはならぬ。 日本文化を西洋文化の手法で論じることは、日本人がやるべきことなのか。 ２ちゃんねるにしか、自由な言論の場はない。　by Sponta 拝啓、鳥越編集長様　書かざる市民記者からの連続書簡...01 ☆ごめん。ゴシップではなかった。GripBlogのオウム疑惑 対岸の火事ではない、ダ・ヴィンチコードの世界 スポンタの生涯とその思想　（1959～　） (以上、ドブログ)ノマド願望で引っ越しました。日本に市民参加型ジャーナリズムを成立させるための具体的行動 WEB2.0はバブルでしかない。 WEB3.0はインテグレートだっちゃ。...サマリー・マーケット＆プロフェット・スフィア プロフェットとは何か。 ネット上・シンポジウム「参加する側から見た市民参加型ジャーナリズム」 ネットシンポ03：言論の最小単位 ネットシンポ05：最小単位があれば成立するネットジャーナリズム ネットシンポ06：市民参加型ジャーナリズムの５つのフェイズ 慶賀：Ohmynews開店準備中Blogスタート ネットシンポ07：オープンに関するいくつかの雑談。 ネットシンポ08：トランスペアレンシーとダ・ヴィンチ・コード。 ネットシンポ09：インテグレートにまつわる雑談。...記号論。 ネットシンポ10：オーソライズに関する雑談。市民参加型ジャーナリズムは保険に近い。 ネットシンポ12：その他の関連事項(ステークホルダー、メディアリテラシー、個人情報エージェント)。 ネットシンポ13：ステークホルダー(利害関係)についての雑談。 ネットシンポ14：ステークホルダーたちの懇談を許すな。 ネットシンポ15：ステークホルダーであることを示さなければ公正・公平な言論の場は成立しない。 ネットシンポ16：市民記者も媒体も属性を明らかにすることが前提である。 　　　　　…後半へつづく。

  2006年12月31日

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  ブログ軍師に聞いてみた。

  トリルさんの興味に引きづられてやってみた。☆sponta：「『スポンタ』について書く」と、Myブログ軍師さんに聞いてみた。Myブログ軍師さん：諸葛亮曰く「『　スポンタ』についてですか･･･。ブログではなくmixi日記にしておいたほうが･･･」 スポンタ：そっかぁ。マイナーな話題だし、自己肯定感が強いと叩かれるからな…。sponta：では、スポンタ通信2.0は?Myブログ軍師さん：諸葛亮曰く「フフフフフ。『　スポンタ通信2.0』についてとはweb2.0並みですな」 スポンタ：そうだよな。スポンタ通信って、ウェブ2.0と一緒で浮ついた論理を展開しているかもしれないよな。sponta：「では、歌田さんについて書く」My ブログ軍師：finalvent曰く、『　歌田明弘』か。一句浮かんだよ。幾千年この土地に住む黄砂舞う　終風」 スポンタ：そうだよな。週刊アスキーの定番となりつつもか…。sponta：「じゃ、梅田望夫さんについて書く」My ブログ軍師：諸葛亮曰く「『　梅田望夫』だけはお止め下さい!アドセンス狩りに遭いますぞ！」 スポンタ：アフィエイトはやってないけど、アフィリエイト狙いの記述だと思われてもしかたないのかな…。sponta：「じゃ、佐々木俊尚さんについて書く」My ブログ軍師：otsune曰く、「それは違います。『　佐々木俊尚』と『メタ　佐々木俊尚』を混同してますね」 スポンタ：メタ議論は好きなほうなんだけど…。sponta：なんじゃ?！　だんだん訳が分からなくなってきた。でもって悪乗りして、湯川鶴章さんについて書く。My ブログ軍師：諸葛亮曰く、「ほほう。『湯川鶴章』についてですか･･･。dankogaiを意識しすぎでは？」 スポンタ：唐突に弾コガイ氏…sponta：では、R30さんだ。My ブログ軍師：諸葛亮曰く、「『R30』についてとは何ですか!『ネガティブなことは書かない』、ブログの基本ですぞ!！」 sponta：むむ…。私の心を見透かされている…。じゃ、最後の質問じゃ。P2Pについて書くっ。My ブログ軍師：諸葛亮曰く「他にすることはないのですか？P2P･･･P2Pとは･･･」 …お後がよろしいようで。ポコペン。ORZ

  2006年12月27日

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  ウェブ2.0における対話とは、ケミストリー(アウフヘーベン)な対話である。

  梅田・平野本に、Finalvent氏が書評をし、梅田氏がブログでコメントしている。かつて、私は、「ウェブ進化論」を読み、ウェブ2.0を提唱する梅田氏ならば、対話は否定しないだろうと、ブログにコメントを書き込んだことがあるが、著書の問題点を指摘する私とは、一切の対話は生まれなかった。だから、アルファブロガーの(リアル社会で接点のないという意味)Finalvent氏と梅田氏の間で対話が成立していることに奇妙な感じがした。ま、週刊アスキーの歌田氏から、名指しで無視され、BigBang氏との対話を見ていた私としては、毎度のこと…。☆私は、エバンジェリックな梅田氏の言説について誰一人として反論しない状況は日本のIT言論の浅薄さを表現していると感じている。最近でも、梅田氏に対する疑念はひろがっている。これからやってくるのは、梅田氏の言うITな未来ではない。「情報のデフレ」「情報のコモディティー化」「情報処理技術の向上により、受け手のリテラシーを求めるレベルが下がる時代」である。そして、その時代に求められる人間力とは、「受信スキルの充実ではなく、発信スキルの充実」である。そして、発信スキルの充実とは、いわゆる「創造力」ではなく、「自分の好みを発信できる能力」である。つまり、「レストランで料理が腐っているかどうかを見極める能力を客が求められる時代は終わり、自分が何を食べたいかはっきりと言う能力・度胸が求められる時代がやってくる」のである。☆とはいえ、「ウェブ人間論」というタイトルには驚かされた。コミュニケーションを語ってきた人が、人間について対談する。結局のところ、梅田さんはステークホルダーに縛られているだけで、考えていることは私と同じかもしれぬ…。コミュニケーションの時代は終わり、P2Pの時代が来る。P2Pの時代では、エッジ(リンケージ・コミュニケーション・関係性)よりも、バーテックス(個の座標の独自性・主体性)の重要度が高まる。同一位置にいる個同士は、キャラがかぶると無価値とみなされ、存在しないに等しい。池田先生は、この手の新書の内容のなさを指摘されている。曰く、バラエティー化する新書。ということだそうだが、それでは、バラエティーが可愛そうだ。バラエティーでは、毒キャラと薬キャラと緩衝キャラが巧妙に配置して番組が構成されている。そして、対論番組であれば、対立軸がはっきりしていたほうが番組は活況を呈する。だが、池田先生が指摘される新書群は、対立軸の両極に論陣をはるもの同士が対談をするのではない。活動するジャンルが異なるものが、同じ興味の対象を持つものについて語ることが殆どであり、その意見はかみ合わなかったり、フォーカスされぬことが殆どだ。それでは、ドラマチックな内容が出来上がることは期待できない。アニメでいえば、ジャイアンとノビタが戦ってこそ、ドラマが生まれるのであり、ジャイアンとスネオが戦っても、中途半端なドラマしか生まれないのだ。ブッシュとフセインが対談してこそビッグ対談であり、ブッシュと小泉が対談しても大した価値はない。☆編集者の意図は、読者を持っている著者がふたり集まれば、２倍売れる可能性がある。それだけのことだろう。私の読者がどれだけいるのは分からぬが「幻想の市民参加型ジャーナリズム」の昨日のアクセス数は、130件である。06.07.12に書き終え、更新をしていないブログに、このようなアクセスがあることは、ロングテールではあるが、出版を期待できるような数ではないのだろう。万単位の読者を持たぬ私に出版社からのオファーが来ないのは当然のことである。せめては、歌川氏の主宰する研究会で、予定調和でない座談をすることにしよう。参加者は、「新聞がなくなる日」の歌川令三氏。「ブログはジャーナリズムを変える」の湯川鶴章氏。そして、最近メンバーであることを知った森健氏。複数の対立軸を明確にしながら、フォーカスした座談をするべく準備をすすめることにする…。どちらかがどちらかを飲みつくすのではなく、お互いの違いを愛でる合える関係。そういうものを目指していきたい。そのために必要なことは、まず、それぞれのステークホルダーを明確にすることだと思っている。

  2006年12月14日

• ブログとは、問わず語りのメディアである。

  私は、gooRSSリーダーを使っている。そこには、スポンタというキーワードが設定されていて、誰かがスポンタという語句をブログに書くと、表示されるようになっている。昨日、「幻想の市民参加型ジャーナリズム」というサイトのアクセス数が、突然100を越え、何かが起きているのだろうな…。と、感じていたら、M氏のブログに私のことが載っていた。きっと、アクセス数激増も２ちゃんねるにURLが載ったのかもしれぬ…。☆さて、M氏に関して、私はあまり興味はない。否、興味がないのではなく、彼の体温を感じることが、泉氏、佐々木氏、歌田氏、R-30氏に連なってしまう危険性を孕んでいるから、意図的にさけているのかもしれぬ。事実、ひさしぶりに彼のブログを読んでみて、その文言に納得する自分がいる。そう、我が家にやってきたのは公安ではない。勿論、刑事警察と公安警察がノーリンクであるはずもないが…。氏は、オーマイニュースを批判する。同感である。私もオーマイニュースに拒絶されているが、それを根に持って言論をするようなタイプではない。そして、私よりも数段アクセス数が多い彼ならば、ネットジャーナリズムなんて価値はないから、書きたいことがあったら、自分のブログに書くよ。というのは、至極当然のことである。☆彼は、オーマイニュースでのインタビューが途中になってしまったので、自分が誤解されることを憂慮している。だが、私は、それはインターネット的ではない。2006年秋的ではないと考える。ブログも、インターネットも、聞かれたから答えるのではなく、基本的に「問わず語り」の文化である。そして、9.11以降、すべてのコミュニティー構成員が「問わず語り」的に、自らの潔白を証明しつづけなければ、コミュニティーの安逸も、言論の自由も成立しないと考えている。だから、私は警察の再訪も拒まない。歓迎である。☆私が、宗教やニューエイジ、スピリチュアリズムを語るとき、必ず、「葬式仏教の信徒であり、禅者でありたいと思っている」と明記するのは、同様の意味がある。それは、バイラル・マーケッターが、「クライアントから資金提供を受けています」と書くのと、同じこと。そして、犯罪集団・オウムがかつて、マハーポーシャを使って資金調達をしていたという過去があるならば、宗教関連事項だけでなく、IT関連事項に関する言論についても、自らの宗教的立場を明確にしなければならぬということも妥当であると考える。つまり、たとえ合法な利益活動であっても、その利益が暴力団(反社会的組織)に流れるならば、その活動を支援することは準反社会的行動と判断できる。事実、我が家にやってきた刑事氏も、私が特別指名手配者であるかどうかよりも、私が被疑者の秘匿に関わっていていないかどうかについて、関心があったようである。ま、私がシークレットブーツを履いたとしても、平田被疑者の身長にはならぬのだから、当然のことだが…。☆同様な論理でいえば、産経新聞の正論で語った梅田望夫氏は、自らがIT業界のステークホルダーであることを明示しなければ言論すべきではなかった。彼はそのスペースで、ITの重要さを述べているが、素直に現実を見つめれば、今は情報インフレの時代であり、次にやってくるのは、情報のコモディティー(日用品)化の時代であり、情報デフレの時代である。いまは必要性が重要な情報リテラシーにしても、システムやアプリケーションか充実していけば、不要になる。つまり、情報リテラシーという受信力よりも、情報発信力が重要になってくる時代が到来する。たとえて言えば、これからやってくるのは、レストランにおいて、「食べ物が腐っているか判断できることが重要な時代ではなく、自分が何を食べたいか表現することが重要になる時代」。である。いつまでも腐った情報が放置されるほど、人間の叡智は甘くない。もし、腐った情報が放置されているとするならば、それを愛好する人たちがいるからだ。インフォマニア・ネクロフィリア教師の問題も、サイトを綴った彼だけの問題ではない…。☆インターネットは無限の地平なのだから、ブログとは「問わず語り」の世界である。つまり、問われることによって、発言権が得られるような、法廷ではない。私はフォークロアに対抗しようとは思わないし、フォークロアの一員であれば、それは光栄なことだろう。ユングの心理学とはそういうものだし、そのようにあつかわれた自分を反省するのみだ。私もM氏もきっと十代のある日、月刊「ムー」を手に取ったのだろう。だが、私は映像業界にはいってしまったから、キャンパスライフで宗教団体に勧誘される暇はなかった。そして、隣人をはじめとするスピリチュアルな世界を体現する多くの非・宗教人と関わってきた。私とM氏との乖離は遥かなようである。

  2006年12月06日

• ネットはNPOである。

  かつて、伊藤穣一氏は、ネットで儲けようとするのは間違いで、ネットで無私の貢献をしていると、ある日突然ご褒美をもらえる。と、語っていた。最近の２ちゃんねるの西村氏も、「Web2.0はカネにならない」と指摘している。SNSがCGMであるにしても、ウェブ2.0的であるとは私は思っていないことはあえて言わないにしても、ネットが言論の場であるならば、そこが商売の場でないのは当然である。…ことは、広告モデルが妥当かどうかではない。☆イメージサンプルをあげる。出版事業は営利事業だが、論壇は非営利である。営利業者である出版社が、芥川賞に関与し過ぎると、賞の信頼性は失われ、業界全体は低迷する。ネットにも、同じような構造がある。広告だけの雑誌があるが、それが雑誌の王道ではない。最近では、無料の雑誌もあるが、それが雑誌の王道でもない。☆日本人は、非営利事業というとNPO法人を思い浮かべる。だが、ピーター・ドラッガーの指摘によれば、アメリカ人が定義するNPO法人はもう少し広い。それは、教会、学校、病院など…。つまり、正統な人件費を集めることは利益ではない。利益とは拡大再生産をするための資金を集めるものを言う。その定義でいえば、公共性が高く、薄利で運営されているものは、すべてNPOであるといえるのかもしれない。たとえば、鉄道事業は、自社利益を貪るような電車賃を取ることは許されないから、非営利事業である。一方、鉄道会社の不動産部門や商業部門は営利事業だろう。問題は、薄利で運営することを課されている事業と、結果として薄利で運営されている事業を明確に分類できないこと。そして、人件費について適正な対価が、主観的にしか判断できぬこと。(労働者はともかく、管理職・経営者の明確な給与基準をつくることは難しい)空の旅は、長い距離を移動しなければならない人たちにとってぜいたく品ではない。だから、ある意味、非営利事業的な側面を持っている。その一方で、パイロットの人件費が高いという批判を受ける。だが、パイロットが原子力発電所の従業員の３倍の放射線を受ける職務であるとともに、資格試験、肉体的試験など、さまざまなストレスを伴う職業だとすれば、それを他の職業と同列に扱うことはできぬ。結果、航空事業は営利事業とみなされる。だが、営利事業といっても公共性は高いので、運賃の値上げには政府の承認が必要である。非採算路線だからといって、事業者の都合だけで廃止することはできない。そこで、航空会社は、ジレンマを解消するために非航空部門をつくり、利益を求める体質を自らにつくろうとする…。☆Googleは思っているような利益を上げていないという分析がある。これは当然のことだ。Googleの経営者たちは暴利を貪ることを目的に会社を運営しているのではない。彼らは、「もし世界がひとつの国だった場合に、当然あってしかるべき情報インフラを構築する」という目標を設定している。Googleの利益はビジネスサイズが巨大だから、巨利を上げているように見えるだけであって、その利益構造を分析すれば、適切な人件費と事業拡張のための資金を集めているに過ぎない。ライブドアの宮内氏のように、愛人をつくり、フェラーリに乗るために事業を拡張しているのではない。もちろん、Googleが世界企業にのっとった利益をあげ、その当然の報酬で経営者が愛人をつくり、フェラーリに乗るならば、批判するに値しない。

  2006年12月05日

• 口コミ・マーケッティング批判。

  ガ島さんのブログにコメントもトラックバックもできない。また、湯川さんのブログは表だから、表立って書くと、彼も嫌がるだろうから、あえて書かない。ライブドアPJは記事如何に関わらず、私の記事を掲載しないし、オーマイニュースも、袋小路のような「ニュースのたね」というところに、ノーリンク、ノーコメント、ノートラックバックで収められるだけ。それでは、市民参加型ジャーナリズムではない。イザにしても、ブロガーがプロの新聞記者とリンクをしていこうとしても、広告主や新聞社の方針と対立する言論の保持者であれば、はじき出される。それが言論の自由に反する態度だと指摘しても、全社の暗黙の了解の中で攻撃される。結局のところ、オープン・フラット・マジョリティーを条件にしたウェブ２.０は、まったく機能していない。その理由はみっつ。1.　個は知識と経験というインプットによるゲーム理論の結論に従って行動しているのに、エスタブリッシュは、インプットが追加・修正されても、そのエスタブリッシュの源泉によって言論・行動を修正することができない。2.　エスタブリッシュがそのようなステークホルダーに縛られているならば、そのエスタブリッシュの無価値化を正しく評価してあげればよいのだが、そのような評価機関(インテグレーター)がない。3.　エスタブリッシュが自らのステークホルダーを明かせば、それなりのポジションをキープできるのに、多くのものは怖がってそれができない。第三項につき、期待できるのは、池田信夫先生と古森義久氏だ。☆とはいえ、Alexのようなアクセス数を公開するサイトも出ている。だから、注意深いロム者は評価サイトをリファレンスすることで、個・メディア・サイト・ブログの価値の程度を勘案することができる。☆これが将来、楽天のオークション出品者たちの信用度のパラメーターのように、随時参照できるようになる日は近いのではないか。私は、グーグルツールバーでPageRankを使っており、その目盛りでコメントに書き込もうかどうかを判断している。その理由は、ある程度の読者を想定してブログを綴っているブロガーとそうでない場合と、コメントが有効な対話に発展する可能性に相関関係があると思うからだ。楽天は、さらに個人認証システムについて、制度を整えつつあるという。そのような仕組みも、個人情報のワンステップ状況が変えられていく突破口になるかもしれない。☆本題に戻そう。口コミ・マーケッティング批判。メディアとは、管理型情報配信であり、口コミとは、非管理型情報配信である。非管理型情報配信では、コンテンツの拡散が「神の見えざる手」に従わなければ、非管理型情報配信世界そのものの混乱をまねく。バイラル・マーケッティングが批判されるのは、そのコンテンツの品質とは関係なく、コンテンツの価値以外のものを使って、配信の自己増殖システムをコントロールしようという企みが悪なのである。いまの日本のネット者に、グーグルの村八分を批判する人たちがどれほどいるのだろうか。過度のSEO対策が、ネット者が無価値情報にたどり着く可能性を高めるのならば、そのようなことを企むものは、排除されて当然である。マーケットとマーケッティングはまったく反対の概念である。マーケットとは市場を眺めることであり、マーケッティングは市場を動かすことである。だが、マーケットは、商品の価値により価格や流通が決するのであって、マーケットそのものに画策することは禁忌要件である。口コミ・マーケッティングの主張者たちは、「正直に情報を流そう」ということで自らを正当化しているらしい。だが、そのことでバイラル(伝染)マーケッティングの謗りを免れるものではない。☆Mixi上で、募金夫婦のチェーンメイルが発生した。私は、彼らのたくらみが誠実であるとは思っていないが、仮に彼らが誠実だとしても、Mixiは彼らのメイルがSNS内の秩序を乱すと禁止した。Mixiに改めて指摘されるまでもなく、ブラックメイルであろうと、ホワイト(?)メイルであろうと、チェーンになる構造を持っているメイルは、ウイルスなのである。☆私は今47歳である。私が小学生の頃、タッパウェアのホームパーティーが開かれていた。いまでは百円ショップに行けば買える商品だが、当時は密閉できるプラスチックケースは珍しかった。その販売方法が、地域コミュニティーにバイラルに侵入してきたアメリカのセールス手法…。当初は、地域コミュニティーとセールスプロモーションのホームパーティーは重なっていたと思う。だが、地域の住民が実は、マージンをとっていたプロモーターだったことが分かると、そのプロモーターだった地域住民は、地域社会から排除される。いわば村八分である。結果、そのようなプロモーターは居住地域から、より広域な場を求めることになり、駅前ビルの空きスペースなどで、デモを行うようになる。バイラルな手法を思えば、門口で知床旅情を歌って珍味を売るオウム真理教の手法は誠実であると感じてしまう…。☆商品がいいから、是ということはこの手の商売をする人たちの言い草である。だが、ほんとうのところどうなのだろうか。商品の良さは価格との対比によってなされるものであって、絶対的な尺度などない。ならば、彼らが提示する「正直」だから許される。という理屈も、商売をする人たちの言い訳でしかない。☆私が提案したいのは、まず、バイラルマーケッティングを見抜くインテグレータをネット上に存在されることであり、それをさらにインテグレートし、オーソライズすることにより、有効なリファレンスとして成立させることである。これなどは、GoogleがPageRankのほかに、Commercial Levelというのを一つつけてしまえば簡単に成立する。バイラルマーケッティングがすすんでいけば、そのようなものが登場する日は近いだろう。追記：私はコマーシャルはなくならないと思っている。私の頭の中のリパブリック讃歌は、ヨドバシカメラの歌であり、モーツアルトのきらきら星は、「お砂糖はカップ印」である。私はそのようなものを低く見ないし、そういう広告を愛しいと思っている。「役者魂」に出演する藤田まこと氏が突然、「俺がこんなにすごいシェイクスピア役者なのは、当たり前田のクラッカー」と、商品片手にミエをきる姿を見たいものだ。☆ということで、図説を提示しておく。バイラルマーケッティングを指弾するリゾームなインテグレータを内包するインターネットのネットワークである。

  2006年11月21日

• アメリカ版「電車男」をYouTubeに見る。”Lonelygirl15”の場合。

  YouTubeにロンリーガール15という女性(BREE)がいる。彼女は、すでに50ものビデオクリップをYouTubeにアップロードしている。すでに彼女のWIKIや、まとめサイトもできている。私がこのサイトに興味を持ったのは、Most viewedというトップページにランクされたからである。その動画は、彼女を非難するものだった。☆私は外国人の友人にメイルを打つときに、必ず最後に、”Please forgive my hopeless English."とつけている。だから、私の英語力はお察しいただけると思う。その英語力によって察するに、彼女は、騙していると批判されている。彼女がカメラに向かって話していることはネタであり、彼女には「有名になること」という別の理由があって動画をアップしているのではないか、と。だが、私には、彼女の退屈な日常を少しでもおもしろくしているぐらいの演出しか感じないのだが、どうなのだろうか。英語力のある人に意見を聞きたいものだ。☆…なんて思っていたら、サイトを見つけた。そのタイトルには、「ブリーというのは引きこもりの友達のいない女性なのか。それとも、女優になりたいジェシカ・ローズという女の子なのか?」とある。彼女と友人たちが一緒に映っている写真は、引きこもりの友達のいない女の子には思えない。そして、彼女の友人と思われる若い女性のインタビューの動画があった。そんでもって、極めつけはNBCのニュースだっ。大笑い。演技っつーのはすんごいなぁ…。あ、ハハハ。なんでも、ビバリーヒルズのシナリオライターがお金を出して、精神科医を巻き込んで、”lonelygirl15”というドラマを作っていたらしい。それが、NBCのニュースショーで紹介されている。なぁんだ。すっかり私は騙されてしまった…。…てか。(^^;)☆ネタという意味で糾弾されたことで知られるのは、電車男やはーちゅうがある。私はネタバラシをして、札束の浴槽につかったはーちゅうは、悪趣味だ。とはいえ、彼女の就職活動であり、物販目的だったことが分かってしまうと、そのように俗物である彼女を微笑ましくも思う。だから、電車男がネタであろうと、そうでなかろうと、糾弾することにあまり価値を感じない。なにしろ、何が起きて、何がおきなかったのかなど、検証は不可能なのだ。ならば、電車男が出版物を生み、映画をヒットさせ、ドラマ化され、経済活動に一役買ったならば、それでいいじゃないか。というのが、私の意見だ。信じていたものが裏切られる。それは、ドラマの常道だ。よくできたシナリオということ。とはいえ、後味が爽快かといえばそうではないが…。(^^;)☆Breeのドラマはネタばらしをされてしまったのだが、それが良いことなのか、悪いことなのか。それは必ずしも分からない。オーソン・ウェルズは「火星人襲来」のラジオ放送をして世の中を混乱に陥れた。そのような弊害が今回のLonelygirl15のBreeにあるのだろうか。あのYouTubeの動画は、嘘だとも、真実だとも語っていない。だからだましてはいない。そもそも、私は、彼女が演者と編集者の最初多重人格ではないかと疑っていた。渥美清氏を寅さんだと思っている人も世の中にはいる。時代劇で悪役をやっている俳優が、スーパーマーケットで家族と買い物をしていたら、見知らぬ人から、「あんな人にもこどもがいるのね」と、はき捨てられるように言われたという。寺山修司の演劇実験室・天井桟敷が行っていた市街劇と同じことかもしれぬ。☆だが、同じ思考方法で、募金夫婦のことを考察してみる。あのホームページやイベント、テレビ出演のつくりが、募金活動というドキュメンタリーではなく、プロモーションとして行われていた。それもすべてがプロの仕業によってである。私の生理は、そういう演出作法がどうしても許せなかった。エンタテイメントなら、ネタ(嘘)でもいい。だが、ドキュメンタリズムを語りながら嘘をつくならば、それは許されない。エンタテイメントの中にはエンタテイメントなりの真実があるし、ドキュメンタリーの中にも嘘と誇張が含まれる。嘘はオリジナルと参照しなければ検証できぬ。だが、誇張(過度の演出)は、オリジナルに参照せずともできる。そして今、目標金額を得ても尚、一切の感謝の言葉を表明しない夫婦の行為は社会悪であると、あらためて思う…。☆ネタであろうとなかろうと、価値が毀損されぬもの。それがネット時代、P2Pの時代に求められるコンテンツだと思う。ロンリーガール15がテレビシリーズ化されるとともに、ジェシカ・ローズ嬢が女優への階段を登っていくことを楽しみにしている。

  2006年11月03日

• 電凸(電話突撃)の実際。

  佐賀県の話である。私は日本人である。極右評論というブログで毎日新聞の電話担当者の話を聞き、目頭が熱くなった。大企業というコミュニティーの中で妙なものが暗躍しているのだが、それを美しき日本人の心が拒絶することができぬ。長期的にみれば、愛の力はすべてに勝るが、短期的には、憎悪や怨念に押し流されてしまう。毎日新聞というコミュニティーに起きていることは、日本社会全体に起きているのと殆ど同じこと。…それが現実である。その他の電凸報告。皇国史観研究会よーめんのブログMURMURブルログ☆ところで、メディア者(朝日新聞関連出身者)が立ち上げたニュースサイト・J-Castでも、関連記事がエントリーされた。だが、そこには、当該毎日新聞記者が、在日３世であること。昭和天皇記念館に反対する活動をしたり、部落解放同盟の同和問題講演会の講師であることを捨象して記事を書かれている。そのようなバイアスがJ-Castニュースというメディアの利便性のなさを象徴的に現している。ビジネスの世界ではワンストップサービスが求められている。ニュースサイトがワンストップサービスを目指さなければ、ヒット商品になることはない。勿論、そのようなお行儀のよさは、バナー広告の出稿企業たちの支持を得ることは予想できるが、長期的に見ればアクセス数の低さによって広告主から見放されることは間違いない。私はブログ・イザと産経新聞の水曜日・イザが、ブログの明るい部分だけ報道し、暗い部分に一切言及しないことは、インターネットの精神にもとると指摘してきた。そういうプロモーションは、不用意な理解のままのブロガーを増やすことになり、結果、炎上させて傷つく個を多発させるに違いない。ならば、イザそのものがインターネットの中の退行現象である…。Googleニュースは記事を対照表示される機能を盛り込む方向になると、時事通信社の湯川氏は伝えている。メディアが急速にP2Pの波に呑み込まれていくならば、そのような一覧性の低い情報は素通りされていくに違いない。ネット上で重用されるのは、オリジナルか、サマリーか、インデックス。それにつきるだろう。ネット者が歯抜け、虫食ったインデックスに価値を求めることはない。いまは、バナー広告社のための歯抜け虫食いコンテンツが散見するが、それは長期的に見ればアクセス数に影響を及ぼし、それは、広告スポンサーにもその現実に従うときが来る。それが、私のゲーム理論の結論のひとつでもある。☆ことの問題は、当該記者は、会社をカタルことでパブリックな場で入場し、県民をカタルことで天皇制批判を肯定化した。そこにこそ問題がある。これは、メディアとメディア者が陥りやすい構造欠陥である。もっとも、毎日新聞もそれを分かっていて、当該記者の発言を記事として採用しなかった。そして、言論の自由は認められるが、それは、無礼・非礼の自由を許すことではない。だから、自説が天皇制批判であっても、日本国家が天皇制を是認することによって成り立っているのならば、日本の公序良俗にしたがって天皇には敬語を使わなければならない。日本社会は公序良俗に反する個の存在を完璧に否定するものではないが、少なくとも公の場所は公序良俗に従わる者を排除してしかるべきだろう。加えていえば、敬語を使うことは尊敬を意味すると当該記者の生理が訴えるならば、天皇にのみ許された動詞を使えばいい。「天皇皇后両陛下、佐賀行幸に関して…」とすればいい。今回の件も、鎖国時代の踏み絵よろしく、天皇に敬語もしくは皇室用語を使うかどうかで、記者の将来を鑑別すべきではないかと思う。言論の自由と無礼を混同するものを許してはならぬ。それは、私がかねて指摘している「平等」と「分相応」をはきちがえていることにより発生する現象だ。そのうえ、当該記者は日本国民という「平等」な立場を拒否しているのだから、何をかいわんやである。追記：誤解を受けぬように、白状するが、私は、つかこうへい氏を尊敬する。岩城晃一氏をかっこいいと思い、前田日明をすばらしいと思う。そして、秋山成勲氏の勝利に同じ柔道者として感激する。妻はペ・ヨンジュン氏のファンである。

  2006年11月03日

• 自由な言論空間であるインターネットを守れ。最大の敵は、ネット者たちの感情である。

  P2Pを論じているが、気になる論調があったので指摘する。☆ブログにおけるコメント活動をしている。産経新聞ワシントン支社の古森氏のブログに私は次のようにコメントしている。反論の矛先が、古森氏ではないことをまず断っておく。古森様たびたびの言及ありがとうございました。お互いの考えは極めて近いのだと思います。アクティビズムについてひとつの例を以下に…。昨日のTBSのNEWS23では、「自殺」「幼児ポルノ」「援助交際」関連のインターネットを排除することを声高に論じていました。その番組をみていたら、誰もが納得するでしょう。しかし、ネットから排除された劣情たちはどこにいくのでしょうか。自殺や少年愛は人間の性向のひとつとして紛れもない存在であり、それをいかに正常なものへと矯正していくか。そこにこそ、社会全体の安逸への道がある。いままでは自殺志願者や少年愛者はどこにいるか分からなかったのですが、すくなくともインターネットに行けばそういう人たちに出会える。ならば、そこに積極的に関わることによって、自殺を思いとどまらせたり、少年愛者たちを犯罪を犯させたりしないことが、社会の良心ある人たちは可能である。だが、社会の良心ある人たちのインターネットリテラシーは低いから、そういうことは行われない。そこが問題であり、そこに改善の余地がある。もし、それらのサイトを規制するだけの対策しかとられないなら、対応はいまよりもっと複雑になると思うのです。インターネットの悪の部分は社会の悪の部分の反映である。自分の写真に手を加えても、自分を変えることはできない。それは当然のことです。だが、インターネットに敵意を持ったTBS・NEWS23の一面的な現状解釈によって、インターネットの素晴らしさが失われつつある…。☆その構造は、奈良県で、深夜の時間帯に、分娩と開頭手術を同時に行うことを拒絶した医療関係者たちを糾弾した毎日新聞と同じ。このケースでは、マスコミが地域産科医療を滅ぼすことに一役かっている。そういう現実があることをネット者たちは知っているが、そうでない多くの市民たちは知ることがない。そのような構造を見逃しながら、産科不足を嘆いている市民は愚かだし、そのようなものを招いたマスコミ者たちは過去の過ちを軌道修正すべきである。というのが私の意見。アクティビズムを視野に入れないマスコミ報道が社会悪になっている。それが明確になったのが、2006年秋だと思うのです。単純な否定・批判はアクティビズムではないとのことで、紹介しましたが、すべては対話を継続するという心がけがあれば、排除するという行動にはならぬのだと思います。若干、横レス気味ですが、アクティビズムと対話の継続との主旨で、したためました。失礼いたしました。そして、ありがとうございました。今、かろうじて開いている自由な言論の場、インターネットの扉を閉めようとしているのは、自由な言論を標榜するマスコミ者たちであることに私たちは気づかなければならない。彼らが扱う主たる武器は、視聴者・読者たちの感情である。従たる武器は、純粋律(直感的に正しいと思えること)を巧妙にあやつる論理である。/font>彼らはすでに募金夫婦で先勝を上げ、次に代理出産訴訟で連勝をたくらんでいる。だが、市民たちは、自分たちが負けていることすら気づいていない。市民たちに発言を強いるのは市民自らの感情であり、市民たちに演説を強いるのは、自らの論理である。だから、言論の場には、自らの悟性・身体性・霊性を見失っている人たちが横溢する。そういう人たちと戦わなければならないのは市民である。代理戦争を行政や裁判所にさせてはならぬ。☆私は、障害児から幼児教育の権利を奪ってはならぬと思う。教室に障害児がいたらやさしく対応すべきだと思う。だが、それがすべての幼稚園生活でつづいたらどうだろう。園児どうしで、噛み付いたり、叩き合ったり、それもこどもたちの成長に必要な経験である。そして、何よりも、自分の娘がクラスメートを誤って死にいたらせしめてしまう可能性がある幼稚園に娘を通わせることはできぬ。それは道理だと思う。では、どういう解決法があるのかといわれれば、それは難しいことなのだが…。☆そのような関係性(コミュニケーション)の中で真実を見つけようとする企みが浅薄であることは分かっているのに、アクティビズム(現実妥当性・実効性)が捨象されたまま、言論の場が一人歩きしていく。そのような状況をいかにして突き抜けていくか…。その答えは、身体性への回帰にしかない。というのが、私の結論である。ということで、今日は甲野善紀氏の映画の試写会にいくことにする。何かの出会い・気づきがあれば嬉しいのだが…。☆追記、昨日の深夜番組に格闘家・須藤元気氏が出演して、自説を述べていた。曰く、1.ゴシップをしない。2.憶測をしない。3.自分のこととして捉えない。4.第二の自分を持て。だそうである。この思いでいれば、自分がいい人でいられるという。当然のことである。だが、私は若い人たちにそれを単純にすすめることは欲しない。とことんゴシップをし、とことん憶測をし、とことん自分のこととして捉え、自分だけで突っ走れ。そうして、大きく傷つけ。傷ついた自分に耐えろ。傷ついた自分を愛でろ。その先にこそ、須藤氏の境地がある。我々は、須藤氏の生き方が「生」の対極にあることに気づかなければいけない。異形のものとして尊敬するのはいいが、その道を歩もうとすると大いに危険である。私はもう若くない。だが、若くいたい。どうすればいいのか。ほんとうのところ分からない…。

  2006年10月27日

• ブログ活動。ジャーナリストとの対話。

  産経新聞のワシントン駐在記者である古森義久氏のブログに書き込んだ。Commented by sponta 小森義久様　おひさしぶりです。と申し上げても、お会いしたのが20年以上前で、私がTBSラジオの無名スタッフの一人だったので、先生のほうはご記憶ではないと思います。私は、先生から著作を頂戴し、長らくその著作が私の本棚を飾っていたことを覚えております。さて、私はブログにおいて、世の中のコミュニケーションがメディア型からP2P型に移行していると指摘しています。また、インターネットが基本的にはP2Pのメディアなのにもかかわらず、それがメディアの一つであるとの認識から過大評価が起きたり、問題がでていると感じています。NBA JAPAN FORUMの問題も、学際的メディアとしてのみ存在するならば、コップの中の嵐として片付けれる。つまり、NBA JAPAN FORUMが便所の落書きに過ぎぬということであって、クレモンス氏やカトラー氏が論客として評価に値しないことは、論じるまでもないということ。ただ、先生の結語のとおり、便所の落書きほどのメディアに日本の税金が使われているとしたらば、問題ではあるわけです。とはいえ、それが言論封鎖として受け取られるならば…。(^^;)☆ 先生は、今年の４月、権威ある?イギリスのタイムスオンラインのリチャードロイドバリー記者の記事のコメント欄に日本人コメント者たちのアスキーアートが載った件をご存知でしょうか。簡単にいえば、日本駐在のタイムスの記者が事実無根の日本バッシング記事を連発していた。それを指摘している日本のネット者がいて、ブログをつくっていた。いつしか、記者本人が逆切れを起こして…。NBA JAPAN FORUMも、社会的認知度が高くなれば当然そのようなことは起こるでしょう。そして、小森先生のような方が早くも指摘しているのだから、世の中の流れはそのように動いていくのではないでしょうか。とはいえ、メディアが急激な変化をしているその過渡的な状況の中で、明らかに誤りである情報が流れ、それが対論・批判と隔離して存在するならば、デマは広がるし、それを援用する人たちが増えるのは忌々しき事態だと思います。問題はならば、どうするか。その答えはすでに出ていて、情報を比較対照する情報センターをつくればいいということです。☆ クレモンス氏もカトラー氏も、意見を言う権利は持っている。ただ、ただその意見が、対立する事実と関連づけられていない。それが問題なのだと思っています。関連づけるという行為なら誹謗中傷にならない。もしくは、破断的に述べるのではなく、情報そのものに真実度の但し書きをつければ主張を強いることにはならないはず。ならば、そういう中立的な参照サイトというのは実現できるのではないかと思うのです。自由な言論空間保持のために、良きサマリア人法も考慮すべきことだと思います。そのようなものの一つの形として「亡命ジャーナリズム」という情報インテグレートシステムというのは成立しないものかと、私は提案しています。国内的には、平成目安箱という提案をしています。(ご興味があれば、スポンタ、平成目安箱とぐぐってくだいさい。)米国ネット論壇のゆがみということを指摘されていらっしゃいますが、それにくらべると、２ちゃんねるで起きている募金活動の不実を批判するムーブメントがいかに健全さであるか…。米国のネット事情には詳しくない私が断じるのは僭越ではありますが、プロ市民たちがネットを自らの新しい根城と誤認して我が物顔に振舞う。そのような例は、日本、アメリカを問わぬものなのでしょうね。☆小森先生のお力で、亡命ジャーナリズムをつくることはできないでしょうか。野党的ジャーナリズムから与党的ジャーナリズムへの脱皮が必要とされる日本のジャーナリズムですが、それが実現すると、与党に利用されるだけになるのは目に見えている。ならば、亡命ジャーナリズムが必要。自説を展開しまして、失礼いたしました。朝刊の新聞コラムを読み、コメントいたしました。Commented by 古森義久 sponta様きわめて有益な情報をいただきました。喜多龍之介氏とタイムズ記者とのやりとりも読みました。東京駐在の欧米記者の偏向は私も感じており、実際の被害にもあいました。その経緯は産経新聞９月２３日の「緯度経度」というコラムに詳述しました。英国のインディペンデント紙の東京特派員（実際には半分以上フリーの契約記者）にみごとにだまされたという経験です。しかし彼らが東京発でなにを書いているかを敏速、かつ継続的に調べて、日本語で日本国民に知らせるというのは、すばらしい発想だと思います。キタさんに、乾杯！というところです。もっとこうした日本側の点検作業を増やしたいですね。平成目安箱もスポンタ通信と合わせて、みてみました。広がればよいと本当に思います。ジャーナリズムと与党、野党の関係ですが、私は言論人として意見を持ち、その意見がたまたま与党の政策と合致していれば、それへの支持を表明し、野党の意見とほぼ同じであれば、結果として野党を支持するという形になる、と考えています。ですからインターネットでもその他のマスコミでも、自分の立場があれば、その結果は世間のだれかとは意見が合うのですから、当面の状況だけで、特定の政治勢力への支持になってしまうという側面を恐れる必要はないと思います。☆ＮＢＲも２チャンネルとは違って、事前の管理者がいて、書き込み内容をチェックすることになっています。この点は平成目安箱と同じのようです。しかしその「管理」が特定方向に偏っていると、これは別の支障が生じるわけです。ＮＢＲも日本側に広く知らせ、第二の喜多さん、第三の喜多さんが出てくれば、いいかげんなことを英語で書いている「欧米識者」たちも、これはまずいと思うかも知れません。私自身は自分のブログで「ＮＢＲ　ＷＡＴＣＨ」というシリーズを始めて、そこでＮＢＲに出てきたユニークな英語論評を日本語にして、日本側に知らせる作業を始めようか、と考えています。（ただ産経新聞に記事を書くという本来の任務を優先させねばなら、そのこととの時間的な調整がありますが）２０年前にお会いしたのですね。よく覚えていてくださって光栄です。Commented by sponta 古森様　コメントありがとうございます。吉行淳之介氏が、あなたのことを最後までサイゴンに残った素晴らしいジャーナリストだと推薦し、宮城まり子さんの対談番組にゲストとしてお呼びしました。吉行氏に推薦されたという意味で、私のなかで古森さんは、山本夏彦氏と同様に仰ぎ見る存在です。私は時事通信社の湯川鶴章さんと知り合いでして、昨今のメディアとネットをとりまく事情について情報交換をしています。メディアが崩壊するという危機感があおられているばかりで、P2Pの時代が来ることを誰も指摘しない現状を不実であると思っています。そして、P2Pの時代にも生き残るジャーナリストとは古森さんのような方だと確信しています。平成目安箱の低層にあるグランドステージは、あくまでもプルのメディアであってその性格から、良きサマリア人的な法律を備えた言論空間であることをめざします。藤田東吾氏が、アパグループと安倍首相の側近が構造計算書偽造に関わっていると指摘したことを、東京新聞以外は報道しなかったようです。スポンサー保護や名誉毀損・裁判をさける意味もあるのでしょうが、マスコミが口封じ的な役割を果たしている現状を改善すべきだというのが、私の主張です。というよりも、そのような情報がマスコミをバイパスして広がっていることが、マスコミの無力さを印象付けるし、P2Pコミュニケーションの時代の到来を印象づけています。自説を主張して失礼いたしました。これからもブログを拝読させていただきます。インターネットというのは基本的にP2Pである。Pushされぬ情報にも重要な情報はあるし、その逆、Pushされた情報にも無価値な情報もある。そして、Pullした情報が望みをかなえているともいえないし、Pullすることが恣意的かどうかも煎じ詰めれば分からない。結論は、メディアもP2Pも等価であり、インターフェイスとしては、P2Pのほうがカスタマイズが容易であり、優れている。だから、私に見えている２ちゃんねると小倉さんに見えている２ちゃんねるは違う。否、世の中に客観的立場などなく、自分という個の視点で事象と接さざるを得ないのだから、そもそもメディアというものが、ひとつの視点・視線で物事を伝達するところに誤解を生む原因があるのだと思う。いままで、学問は世の中を俯瞰することを目標にしてきたかもしれぬが、これからは主観を貫くことで、客観に至る。そういうミクロコスモスがマクロコスモスに繋がる手法に回帰するのではないか…。勿論、マクロコスモスへの整合性を持たぬ個は批判されるし、自爆する運命をたどるに違いない。Commented by sponta たびたびの言及ありがとうございます。先月、ある会合で、「新聞がなくなる日」を書かれた毎日新聞OBの歌川令三先生に、「ネットにより新聞が食われる時代がやってくるのではなく、P2Pの時代がやってくるのだ」と述べました。かつて大宅壮一氏は、テレビの誕生に「一億総白痴化」と紙メディアの崩壊を嘆きました。大宅氏の言葉は至言かもしれませんが、テレビと紙媒体のそれぞれの長所と短所を明確に論じなかったので、テレビも慢心し、紙媒体もヒステリックになったと思えてなりません。現状を嘆いた後に、その後を提示しなければいたずらに感情を煽ることにしかならぬのでしょう。時事通信の湯川さんは、いまのジャーナリズムに求められるものは、アクティビズムと対話だと指摘されています。しかし、アクティビズムと対話は、マスコミ者を高みから引きづりおろす。無名氏たちの合理性ある行動に、感情的な反駁を繰り返すマスコミ者たちの言論は目を覆うばかりです。メディアがP2Pの中のひとつのフェイズに過ぎぬという諦観の中で、これからのパブリック・コミュニケーションのあり方を模索していきたいものです。

  2006年10月22日

• すべてのマスコミ者は、みずからのゲッペルス性を検証しつつ情報発信をすべきである。

  コメントを頂戴したら、お返事が長くなってしまった。また、私の言説の根幹について述べているので、エントリーをあげることにする。☆小倉秀夫さん コメントありがとうございます。＞　今の時代にゲッペルスがいたら、２ちゃんねるに政治宣伝要員を百人単位で張り付け、敵対する勢力に対するデマを繰り返し流すとともに、自分はその事実を信頼する旨を表明する要員を百人単位で張り付けるのではないでしょうか。それはすでに行われています。２ちゃんねるで、ホロン部といわれるものはそれでしょう。ホロン部を解説すると、夕方から夜9時ぐらいの間に反日コメントがたくさんネット上で書き込まれた。それで２ちゃんねる者たちは、集団的な工作が行われたのではないか。と疑った。何よりも、９時過ぎにパタッと書きこみが終了することがおかしい。それで、半島関係の学校のクラブ活動ではないかと推測した。そんな頃に、書き込みの中に、「日本はホロン部」との書きこみがあった。つまり、「日本は滅ぶ」を誤入力した。２ちゃん者たちはいまでも、そういう勢力と粘り強く対抗しています。また、ヨン様の来日のときに、数千人の女性ファンを広告代理店が動員して、ブームをしかけたことがあります。代理店がしかけなくても、ヨン様の魅力はすばらしいからブームはつづく。ヨン様ブームを広告代理店の仕業と見るひともいますが、そんなことはないというのが、ヨン様ファンのカミサンを持つ私の実感です。募金夫婦も簡単にいえばゲッペルスです。幼児の笑顔をつかって、大衆を陽動している。考えてみれば、公共放送の職員の子弟が選民的に他者を出し抜いて手術を受けることを社会全体が応援しろと鼓舞しろというのは、どこかおかしい。社会に含まれるコミュニティーのひとつが、自分たちの構成員を選民的に援護するのは何かなっているが、平等、機会均等を理念とする社会そのものでそれをやったらば、批判されて当たり前。(社員共済や地域運動であればいい…)ましてや、メディア人であれば、人間の生理を利用して言論誘導を試みるのは悪であると自省するべきである。観衆を感動によって操ることの危険さをヨーロッパの演劇人たちが暗黙のうちに感じ、不条理劇を成立させていったことを忘れてはならない。文章、画像、映像ツールを操る術を持ったマスコミ人たちは、自らのゲッペルス性を自覚し、自省しなければならないと思うのです。自らのゲッペルス性を検証するための視点はふたつ。1.　コンテンツの究極の目標が情報発信者の利益ではなく、受信者の利益につながること。2.　受信者にコンテンツの内容を強いないこと。つまり、盲目的にコンテンツの主旨に従わせるのではなく、知性・理性によってコンテンツを評価させること。代理出産夫婦もゲッペルスです。1.に関しては、経済的に恵まれている人にしか事実上不可能な代理出産を不妊治療の標準的な解決策として認めることは、社会全体の不公平感を高めることになる。したがって、受信者全体の利益には繋がらない。2.に関しては、カメラに向かって微笑みながら語りかけることは、テレビタレントである向井氏だからできたテクニックである。職業的に体得された技能を利己的な表現のために流用するのは愚劣である。プロボクサーは試合以外で人を殴るとライセンスを剥奪されるというが、これは類例である。明石家さんま氏が、夫婦喧嘩のときに演技をする前夫人が厄介なことを白状していたが、これも同類である。メディア人はメディアの功罪について自覚的であり、募金夫婦も代理出産夫婦も良識の一線を越えてしまったのだと思う。メディアは人を惑わせ、人間とはかくも弱いものである。ならば、すべてを告白すること、嘆くことはできる。彼らが告白し、嘆かれたら、２ちゃんねる者は許すことができる。もし、それでも２ちゃんねる者たちが許すことができぬならば、私がいよいよ参戦する。ふたつの夫婦はインターネットにサイトを設けているが、一切の情報交換はできていない。インターネットがインタラクティブなメディアというのは虚論にすぎぬことを示している。＞　２ちゃんねるでは、２ちゃんねるに膨大な時間を割くことができる人々の間の共通認識に合致するデマを自浄する機能はない（その種のデマに疑問を呈しても、個人攻撃やら論点ずらしやら揚げ足取りやらでかき消されてしまうし、それにもめげずその種のデマに疑問を呈し続けるのは普通の社会人には時間的に無理）ですから。自浄する機能がないように見えるのは、ログが残っているからでしょう。スレッドタイトルやテンプレイトだけを読めば、自浄作用は確認できる。２ちゃんねるのメイン層は、30代・40代といわれています。といっても、あわせて半分になるのかどうかぐらいでしょう。言論のレベルや関心の対称などをみていても、10代や20代の人たちが少数派であることが想像できます。２ちゃんねらーという人がいるのではなく、多様・多数な人たちがいて２ちゃんねるなんです。ダン・ラザー氏の降板にいたらせたブログジャーナリズムと同じように、ひとりのブロガーが有名メディア人の不実を指摘したのではなく、非組織である多くのブロガーが参加したのです。いま、デマがデマとして流通しているのは、それがエンタテイメントになっているからです。社会の秩序や生命を脅かすような事象であれば、デマがはびこることはないと思っています。たとえば募金夫婦の場合は、募金活動そのものの偽善性を問うものであり、正しい募金と間違った募金の違いを明確にすべきというムーブメントをつくろうとしている。２ちゃんねるの批判をデマだと反論することもできぬ。そして、指摘されていることが事実だから、当事者たちは資産を公開することもできぬ。私は自営業なので、通勤時間に当たる分量をブログを書くことに当てているとうい感じです。多くの２ちゃんねらーたちも、仕事の合間の休憩や店番などで書き込んでいるのではないでしょうか。一人一人の僅かな時間が合わさって、大きなパワーとなっていく。マンパワーの負荷分散システムだといえます。一時期、厨房と批判される書き込み者が沢山いましたが、ネット上の言論空間は、すでにパソコンやインターネットしか知らぬ人が書き込めるレベルを凌駕している。そういう感じです。そういうレベルの書き込み者たちは、ネットゲームに移行しているのかもしれません。私とてネット情報で分かった気になっていたら、池田先生から「本を読みなさい」と指摘された。いま、その本を世田谷図書館のネットで予約をしていますが、そういう時代。この日本に消費者だけの人がいないのと同様に、ネット者だけの人などいないのです。定住していても、ノマド(遊牧民)にはなれるのです。☆小倉さん。　コメントありがとうございました。ご指摘されたことは、いままで、このブログでずっと書いてきたことです。とはいえ、あらためて書くことも有意義なことです。そのようなキッカケを与えていただいたことに感謝いたします。

  2006年10月21日

• いま、インターネットで起ころうとしていること。水野美紀さんのブログの場合。

  ネタもとは、インプレスのインターネットウォッチである。情報を要約すると、水野美紀さんの彼氏?が携帯電話を紛失したら、それがフラッシュの編集部に持ち込まれ、プライベート写真が流失した。水野さんのブログには、無名氏たちからの励ましのコメントが集まっている。☆フラッシュは光文社が出版していて、光文社の親会社は講談社だ。つまり、業界の末端業者が経営に苦しみながら、しかたなくイエロージャーナリズムがやっているのではない。大手の出版会社が自社ブランドに瑕がつかぬように子会社をつくって、イエロージャーナリズムを展開している。構造的には、銀行が消費者金融会社をつくっているのと同じこと…。☆水野氏は、「落し物を拾ったら、交番へ届けましょう」と書いている。私もそう思う。ただ、問題はそうではない。拾ったものを売ることは盗むことであり、犯罪である。所有権のない人物であることを知りながら買うことも犯罪に加担したことになる。質屋が盗品を扱うことが禁止されているのと、同じ理屈だ。ましてや、日本の大企業のひとつである講談社の関連会社が、写真著作権に反する行為をした。水野氏は芸能人だから、肖像権については主張できる立場にあるかどうか、微妙な問題があるが、写真著作権を無視したことは事実だろう。勿論、水野氏は芸能ジャーナリズムと良好な関係を保たなければ、芸能活動に支障が出る。そもそも彼氏が落し物をしたのが悪い。だから、出版社を批判したり、裁判をおこすことはしない。だが、だからといって、落し物がそのまま流通してしまうこと。それを大手出版社が臆面もなく行うことが批判されるのは当然だと思われる。☆すべてのコメントが励ましではない。だが、水野氏は「ありがとう」とのエントリーをあげた。１割２割の批判、嘲笑、嫌悪のコメントがあったとしても、すべてを受け取り、励ましととらえ、感謝の言葉を捧げる。そのようなことがネットでのコミュニケーションの本道ではないだろうか。そして、このようなことが遭った後も、彼女が、「私は携帯を拾ったら、交番へ届ける宣言をします」と、他者に対して何物も強いるコメントをしない。その眼力を尊敬します。…水野さんは、私よりも明らかに魂のランクが上です。☆芸能ジャーナリズムは、口コミの延長線上にあるから、P2Pのネットワークが広がれば価値が下がるのは当然である。今回のフラッシュのケースは、芸能ジャーナリズムにおいて、エスタブリッシュ組織がP2Pに対して不利なことを印象づけた。なぜなら、芸能ジャーナリズムは権威によるオーソライズを必要としないからだ。噂は、噂であることですでにエンタテイメントなのだ。☆先に放送されたジャンクスポーツにおいて、長島一茂氏が、新人時代に仮病をつかって練習をさぼったことを謝罪していた。謝るべきは長島氏ではなく、裏取り取材もせずに報道したスポーツ各紙である。世の中の基本は、P2Pコミュニケーションであり、その中のひとつのフェイズとしてメディア・コミュニケーションがある。そして、メディアの信頼性が虚構であり、メディアの傲慢さだけが印象づけられるこの頃である。拾ったものを売るのも、買うのもいけないこと。そんなことを指摘しなければならない日本のマスコミ。…いやはやなんとも、である。

  2006年10月12日

• ２ちゃんねるを無責任な誹謗中傷で批判すべきではない。

  森井教授のインターネット講座への随想である。Unknown (スポンタ) 2006-10-10 19:41:23 「無責任な誹謗中傷」と、訂正されていますが、誹謗中傷であるかどうかは、事実性との対照によって成立する事案です。したがって、真実を語らない相手との議論では、常に誹謗中傷で訴えられる可能性があります。また、匿名者たちに無責任を責めるのは無価値でしょう。尊敬できる匿名者たちをささえるのは、無私の精神です。２ちゃんねる者たちの意見は、誹謗中傷ではなく、否定的な意見でもない。事実、真実を知りたい。そういう呻きと嘆きです。悪態、罵倒、AAや嘲笑があったとしても、それがテンプレートに反映されることはない。２ちゃんねるとはそういうメディアです。 ☆「誹謗中傷」という概念に出合ったのは、ライブドアPJで市民記者を始めたときである。１年以上前の六本木ヒルズの会議室で、金科玉条のように誹謗中傷はあってはならぬと主張する主宰者の言説に感じた空虚さを思い出している。人間は嘘を言われたときよりも、真実を言われたときのほうが、本気で反駁する。発言する側は自分が嘘を言ったのなら、はぐらかすか謝る。だが、真実を語ったときは突っぱねる。訂正も謝罪もしない。発言された側は、嘘であれば相手にしない。問題にすること、裁判にすることで悪い噂が広がることを避ける。だが、それが真実であれば、真実を捻じ曲げるために裁判を起こす。発言者を訴えるのだ。そして、誹謗中傷かどうかが決定するのは、裁判所で事実が確認されるときである。嘘かどうか真実を知っているのが訴える側が主導権を持っている場合がほとんど。だから、裁判は訴えられる側に有利に進む場合が多い。そして、真実など、当事者が口をつぐんでしまえば闇の中に葬られてしまうのだから、誹謗中傷という概念そのものに実効的な価値は低いと考える。

  2006年10月10日

• マスコミ者たちのインターネット＆２ちゃんねるへの誤解の原因。

  9 ：名無しさん＠七周年：2006/10/10(火) 03:24:37 未だにどこの媒体も会の言い分だけで記事書いてんのか。 抗議の内容に詳しく触れる媒体はねーの？ ないんだな。わかりましたorz 上記は、２ちゃんねるの募金夫婦関連の書きこみである。これに限らず、テレビ、新聞、雑誌など、既存メディアの多くの記事がインターネットを取材源にしている例が散見される。だが、あまりにも誤解が多いことに嘆かされる。あまりに誤解が多いので、箇条書きにする。☆・インターネットはプルのメディアなので、自分が引き出したコンテンツは自らの主観性を明確に表現する。…ネットでエッチ画像を見た人は、自分がエッチ画像を見たかったことの証明である。・ネット情報で感情を乱すことは、自分にその情報を処理する能力がないことを現している。…こどもに刺激の強い情報を与えることと同様に注意が必要である。・２ちゃんねるは掲示板ではなく、公開されたログの残るチャットである。…スレッドで問題は提起するために立てられるが、スレッドの中身は発言者たちの会話である。自分と同じ発言をする人や、同様の意見を述べれば、「自作自演」「工作員」「既出」と指摘される。したがって、予定調和的な賛成意見は存在意義を持たない。差分のない個は参加できぬコミュニティーである。そして、説得力を持たぬ差分を持つ個はその脆弱さを指摘される。・２ちゃんねるは単なる広場に過ぎない。渋谷のハチ公前で集会が起きたからといって、ハチ公を処罰するような馬鹿げた話が横行する。…書きこみが1000件を越えるたびに新たなスレッドが立てられ、新たなチャットがスタートする。チャットのはじめに、いままでの経緯をまとめるテンプレートが存在するが、それは結論を表現しているのではない。いままでの話題の経緯と、それぞれの意見をまとめているだけである。結論がでていれば、チャットは成立しない。だから、２ちゃんねるでバッシングや批判が起きているというのは間違っている。正しくは、論争が起きているということだ。２ちゃんねるで誹謗中傷が起きているとして、裁判沙汰になっているが、２ちゃんねるが何かを誹謗中傷したのではない。誰かが問題を指摘した。だが、誰も反論しなかった。もしくは、できなかった。ということだ。反論できなかった側は、誹謗中傷としてメディアを訴えるが、そこに法的な根拠があるのか、私は疑わしいと思っている。何故なら、京都大学のキャンパスで多くの学生がオウム真理教に入信した。だが、一連のサリン事件の被害者たちは京都大学に対する訴訟権利を持たぬとされている。「摂理」の婦女暴行事件はもっと分かりやすい。私たちが規範のひとつとしている言論の自由を守るとはそういうことだ。殺人犯が犯行現場に行くのに地下鉄を使ったら、地下鉄運営者は罰せられるのだろうか。そんな馬鹿げた話をすることもあるまい。☆「日本の既存ジャーナリズムの特長は、エリートサラリーマンたちが運営していること」は、あえて言うまでもない。私が指摘したいのは、それがどのように発現するかだ。・日本の新聞が署名記事ではないのは、会社という主体に記者が寄り添うことによってはじめて情報を発信することができたからだ。・日本の新聞が「真実」などといって、「主観的であること」を隠蔽しているのは、イデオロギーではなく、営利的視点において主観的であることが社会的批判を浴びることが分かっているからである。・表面的に「真実」「客観」という十字架を背負ってしまったため、その具現化においては「主観的情報発信」が跋扈する。つまり、人は主観を求められた場合に客観的であろうと努力する。一方、真実性・客観的であることを求められたとき、その達成することが不可能の命題に対して、主観的であることで報いようとする。何故なら、真偽の定まらぬ客観に身をゆだねるよりも、自らの主観に従順にしたがったほうが真実に近いと直感するからだ。その一方で、自分たちの求心力の源泉が言論そのものに関するものではなく、経済的理由であることを読者に悟られたくないので、紡ぎ出された主観の足元は覚束ない。・マスコミ者は、マスコミ企業のサラリーマンとなったのだが、その心根の底では言論人に憧れている。そして、言論人に嫉妬している。だから、自分が反論すると痛手を負うような言論人たちには反論せず、自由にものを言う無名人たちに反感を持ったり、噛み付いたりする。マスコミ者たちが展開する２ちゃんねるバッシングの根っこに、そのような構図が広がっていることを、私は確信してやまない。追記：２ちゃんねらーたちは、コミュニケーションを閉じていない。言葉遣いは荒いのが欠点。だが、それも論点を明確にするためだ。彼らは、有効な議論を展開するために論点を整理し、テンプレイトをする。検索が可能な今、教えて君であることは許されない。検索しないことは、老眼鏡をしないこと。入れ歯を入れぬこと同様に、他人を批判する類のことではない。

  2006年10月10日

• 渦中の栗を拾った人たちのその後。佐々木氏・歌田氏が抱きつづけるものは…。

  「…ちゃんを救う会」の両親をテレビ朝日の番組に出演させたテレビマン。募金活動をオーマイニュースが擁護し、読売新聞が２ちゃんねるを批判している姿を見ると、GripBlog関連でM氏擁護論を張った人たちと同じ惨禍を感じてしまう。過大な特権意識の副作用として生じるちっぽけな同朋意識で、疑惑に満ちた自分たちの隣人を擁護するなら、それは手痛いしっぺ返しを食らう。依然として、当該国営放送夫婦はネットに登場しないし、都合のよい情報しかリリースされていない。人様に募金を募る前に、まずできる限りのことをすべきである。批判に答えて住宅購入に関わるローンの存在を明らかにしたようだが、ローンは解約されたとは聞かない。自己資金3000万円を募金に加えたそうだが、その行為は、そんなお金が彼らにあったことを証明するにしかすぎない。北朝鮮の拉致家族の帰国が大規模な拉致があったことを立証したのと同じこと。そのような人たちの行動を擁護する既存メディアの住人たちの神経は…。映画製作の借金を抱え、リハビリ中の大島渚監督を支える小山明子をテレビに出演させ支援するのとは別の次元の話だ。もちろん、ヤクザの掟よろしく、「人のシノギの口を出してはいけない」といわれればそれまでだが…。☆ところで、泉あい氏、M氏関連で渦中の栗を拾った人たちはどうしているのだろうか…。佐々木俊尚氏は、ご存知のようにオーマイニュース日本版で存在感を示している。googleの専門家である佐々木氏は、「記事の内容、説得力」などという古めかしい論理を持ち出して、湯川さんとの共同著作もある北海道新聞・ロンドン駐在の高田氏との論戦中のようである。検索エンジンの隆盛の背景にあるのは、個々のコンテンツの恣意性(自己都合による発言)にあきれ果てたネット者たちが、コンテンツの斜め読みを多数することで、自らの脳裏に総合した文脈を成立させる習慣ができつつあるということだ。産経新聞がいかに自らを正論だと主張しても、それが正論であるかは、朝日新聞や２ちゃんねるとの対照によって、正論かどうかが読者の脳裏で判断される。死ぬ死ぬ詐欺まとめサイトにしても、すべての情報を得た上での募金については反対していない。☆キャプションやリード文で内容が把握できぬものはすでにスパムである。そういう視点からコンテンツをつくっていかなければ、オーマイニュース日本版のメディアとしての価値があがることは絶対にない。２NNにおいて、スレッドタイトルはキャプションであり、テンプレートはリード文として機能している。だから、2NNはニュースサイトの形をしているが、検索結果を表示したロボットサイトでしかない。私の場合は、白バックの文章をリード文とすることで、本文とリード文の重複をさけている。☆一方の歌田明弘氏。私は彼から名指しで無視されたという微笑ましいエピソードを持っているが…。（＾o＾）彼は、いまだに週刊アスキーでコラムを執筆中だ。ひさしぶりに彼のブログ2006.10.06を覗いてみて驚いた。「双方向であればあるほどメディアはよくなる、か？」というタイトルでエントリーをあげている。私は、ウェブ2.0の前に退行現象(ウェブ1.5)がくると予測している。この歌田氏の言説はそのもの。そして、あまりにひどい。ほとんど引きこもり系であるといってよい。「参加型メディアの落とし穴」としているが、簡単にいえば自説が受け入れられぬ者のだだっ子である。議論は厳しいものであり、そこで挫折したり、敗北することがあるのは当然である。だが、そういうものを一切否定して、マイナスの部分ばかり見ている。ネットに自分の意見を書くと反論ばかりが集まると不平を言うが、自分自身の意見そのものが反論のはず…。まずは、そのことに気づくべき。-------------------------------------このところ私が思うのは、「参加型にすればメディアはよくなる」と素朴に信じるのは考えものではないか、ということだ。もはや誰でも不特定多数に情報発信はでき、匿名の個人でもへたなメディア以上の影響力を持つことができる。つまり、メディア批判のメカニズムはすでにできているのだ。また、ネットでは、どんなに偉そうなメディアの記事だろうと、つまらなければアクセスされない。そうした批判のメカニズムもある。(歌田氏のブログから)-------------------------------------そもそも、事実を書かずに意見を書くから問題になるのだ。(オーマイニュース日本版はその最たるもの。鳥越編集長は、変な顔マークをつくり、感情で記事を書け。副編集長は記事はストーリーだ。と市民記者たちを煽る…。)…ちゃんを救う会にしたって、思いを語らず、事実を語ることに終始すれば、あのような批判も受けずに済んだはずだ。代理母だって、事実を語ることに終始すれば、どうだったろうか。結局のところ、事実の脆弱さを自覚した当事者たちが自己都合の言論を目論んで情報を発信するから、炎上するのである。説得しようとすることは、勝とうと思うこと。「勝つと思うな思えば負けよ」。勝とうと思って情報発信することはディベートであり、そこに有用性はないのだ。※真理谷円四郎的議論のすすめ。上村愛子氏は、彼女にとって切実でないボクシングについて自らの感情を語ったからブログが炎上したのである。乙武氏は、障害者である自分とその取材対象であるスポーツ以外のことにも発言権があると錯覚し、皇室について自説を展開したからブログが炎上したのである。薮本元日本テレビアナウンサーは、自分の元勤務先の同僚に対して、自らの感情を強引に一般化・合理化して論じたからブログが炎上したのである。自らの経験を自らの力量で語るならば、炎上する危険などありはしない。中学生が中学生の経験なりに、自らの生活とその周囲を語るならば、誰も批判はしない。中学生が大人のふりをして、大人の事情も無視して論説するから批判を呼ぶのである。だが、ありのままの自分を見せることができない。自分の殻をやぶるのが難しい。純粋律(誰も反論できぬ理)を操って自己韜晦(自分を隠すこと)を行って憚らない。そして、表現の本質が自己韜晦であることも認めようとしない。婦人家庭欄の記者が政治を書き、政治欄の記者が風俗記事を書くこともできるのがネット。だが、そういう自分のフィールドでないところで記事を書くには、十分な配慮が必要なのは、改めて指摘することはないだろう。----------------------------------------これまでのメディアは、権力といかにして戦うかが大きなテーマだった。しかし、これからはそればかりでなく、強力な情報発信力と影響力を持ち、感情的な反発もときに示すネット世論とどういう距離をとるかが、メディアでも個人の情報発信者でも同じぐらい重要なことになってきていると思う。(歌田氏のブログから)-----------------------------------------歌田氏の言説を下敷きに述べるならば、これからは、マスコミ者たちが以前のような、「強力な情報発信力と影響力を背景に感情的な発信」をすることが許されぬ時代だ。感情的で空虚な抽象論を語っているものは、その価値の低さゆえにバッシングされる。だが、事実をともない論理性を持った慎み深い言論は、その範囲にはない。そして、一番留意すべきは、事実を提示することが市民記者の役割である。事実を提示しない市民記者とは、ギョーカイ人ファンに過ぎず、市民記者とは別の人種である。-------------------------------------------メディアがネットに進出し、ネット世論に敏感になっていけばいくほど、右に書いたことは大きな問題になるはずだ。いずれネット外の「アンダーグラウンド」だけの言論というのも生まれる可能性があると思う。(歌田氏のブログから)-------------------------------------------そして、何よりも一番起こってはならぬことが、歌田氏の捨てゼリフとでもいえるこの文言である。ネットは、リアルな世界を反映したものでなければならぬ。世の中に存在するプラスのエネルギーとマイナスのエネルギーの量が等しいならば、善意の量と悪意の量は同じ量存在する。人間には喜怒哀楽があり、喜びと楽しみだけでは生きてはいけぬ。ならば、インターネットも喜びや楽しみを集めるばかりではなく、悲しみや怒りと対峙せねばならぬ。それらを置き去りにして、劣情の連鎖反応を放置してはならぬ。日本に一誌しかないIT専門週刊誌の貴重なコラムの論者がそのような引きこもり系の論理を展開する現実を激しく憂慮する次第である。２１世紀に我々が持たなければならない唯一の規範は、「コミュニケーションを閉じてはならぬ」。それしかない。

  2006年10月08日

• 日本をリンチ社会にするな。…向井亜紀夫婦に恩赦を与えよ。

  簡単にいえば、彼らがやっていることは、日本で禁止されていることをアメリカで行い、それを日本に持ち込んだにもかかわらず、自らの行為を正当化しようということだ。cf:人工授精でさえも医師の倫理問題として大きな議論がなされ、その運用に対してはさまざまな配慮がなされてきた。代理母については、そのような議論がなされていない。成されていないということは、議論により、現行の規範が修正される可能性がないということ。cf:もし、日本社会が代理母を認めるならば、まず最初に代理母を利用して欲しいのは皇太子殿下ご夫妻である。雅子妃の心痛は余りあるし、金銭を伴わずに自らの肉体を提供する女性が名乗りを上げることは目に見えている。一番合理的に代理母の導入を社会が受け入れられるケースは、天皇家しかあるまい。だが、どう考えてみても、そのような経緯で生まれた子を実子として戸籍に記入することには違和感が残る。ならば、とうてい日本社会が代理母を認めることはない。☆日本には、不妊治療や母子問題、臓器移植について、悩む人たちが沢山いて、日本の倫理規定の厳しさに不満を持っている。当該夫婦たちは、彼らが自分たちに寄せる同情が基本的には違うものなのに、それを援用することに羞恥心を持たない。cf:シロカネジャーナルで、ヨン様のレストランのご近所迷惑を指摘しづづける女性は、近寄ってくる嫌韓国派や右翼たちを拒絶した。☆西洋の中世では、魔女裁判というコミュニティーの合意の上によるリンチ(火あぶり)が行われた。不成仏霊の祟りを恐れる日本ではリンチによる処刑は、遺恨を未来に残すことになるから禁じ手である。だから、日本の近世では、村八分というコミュニティーの合意による異分子への対応が行われた。当該夫婦の子どもであることは社会から明確であり、すでにさまざまな波紋を呼ぶことは必至である。それを村八分と呼べるものかどうかは分からぬが、すでに社会的影響からは逃れぬことはできぬだろう。ならば、それでいい。当該夫婦自ら火あぶりにかかろうとして、裁判を起こすことは日本社会への挑戦である。異端者であろうと、その排除において遺恨を残してはならぬ。それが日本的な伝統であり、精神である。ことは、法務大臣が言及せねばならぬような事態になっている。ならば、やはり明確な判断を下すべきではなく、恩赦や特赦によって、当該夫婦の要求を受け入れ、事実上の門前払いをすべきなのだ。追記：すでに国内には数十件の代理母出産の事例があるという。私には、そのような選択をした関係者が、今回の向井夫婦のアピールを迷惑に思っているに違いないと感じている。何故なら、彼らは自分が「ズル」をしたことを分かっているのだから…。他人のズルが認められているのに、自分のズルが認められないとダダをこねる人はサイテーだ。母性を純粋律に自らを肯定する人たちに煽動されてはならぬ。個の感情は個の感情にすぎない。イクラを見て、おいしそうだと思う人もいれば、目をそむける人もいる。そんなものさ。母性が体験する出産も、男性が体験する射精も、ともに主観的出来事にすぎない。もちろん、決定的に量差があることは否定しないが…。☆向井夫婦をそんな袋小路に迷い込ませてしまったテレビマンたちの軽薄…。そして、テレビマネーの恐ろしさを感じている。

  2006年10月05日

• 特赦、恩赦でいい。司法は明確な判断をくだすべきではない。

  個の多様性を許容することが、社会の健全さにつながる。ならば、向井氏が自らを表現しているように、少数派としての存在を否定してはならぬのかもしれぬ。だが…。否、ならば、向井氏は自らを少数派として規定し、その範囲において自己の権限を制限すべきである。ましてや、彼らの経済力の源泉はテレビ視聴者や試合観戦者といった不特定多数であり、それらに依存して代理出産が可能になった(許されたこと)を考えれば、それは当然のことである。善は善としてまっとうに遇せられるべきであり、悪は悪としてまっとうに遇せられるべき。同様に、少数派は少数派としてまっとうに遇せられるべきなのだろう。否、彼女は自らを少数派と言っているが、それは事実誤認。現実は特例だろう。それも、テレビ資本などによるバックアップによって実現できた特例…。確かに私たちは視聴率を上げることに貢献したかもしれない。だが、彼女たちの行為に諸手をあげて賛成したわけではない。彼女たちの問題と不妊治療の問題は別である。臓器移植の問題とも別である。生命倫理に関する問題である。その問題は深遠な問題であり、司法などという法文と判例でがんじがらめの機関で扱えるような問題ではない。だから、司法は判断を下すべきではない。特赦でも恩赦でもいい。彼らの文書を受け入れてしまえばいい。彼らはすでに社会的な反駁を受けている。否、ある意味、そういう反駁を楽しんでいるともいえる。賢明なる私たち日本人とそのコミュニティーは、それらにけっして同調してはならないのだ。特赦・恩赦を発行することは、司法・行政の敗北ではない。極めて平和的な門前払いである。☆特例を持ってして、日本の公序良俗が乱れることなどあってはならないし、もし、司法がそのような脆弱性を持つのならば、日本というコミュニティーの一員として、そのような問題をつきつけることは自粛しなければならぬというのが、私の見解である。母性というものが包容力して発揮される場合はすばらしいが、それが自虐的な開き直りに変化し、攻撃的に出た場合はやっかいである。何故なら、すべての個が母性の御世話になったこの世に誕生しており、そのことをむげに否定することができないからだ。☆さて、特例とは、反グローバリズムであり、グローバリズムと反グローバリズムの共存こそが、インターネットの時代の最大課題になってくる。つまり、反グローバリズム⊂グローバリズム。ローカル⊂グローバル。SNS⊂オープンメディア☆全体と部分の調和は難しいんだけど、最終的には、部分は全体になるし、全体は部分になる。この世の中は、アインシュタインがイメージしたような、そんな、フラクタル(入れ子構造)な世界のはずだよ。ま、そんなこと、あの夫婦には理解できないだろうな…。

  2006年10月04日

• 【ネットで変わる、自説を主張する人がすべき手順】　　　向井亜紀氏、募金夫婦氏にコミュニケーションを拒否することは許されない。

  コミュニティーの秩序が、コミュニティー全体のルールや管理者の権力に委ねることだけでは達成されぬことを指摘しつづけている。換言すれば、すべてのコミュニティーの一員は、コミュニティーから排除される覚悟を持てば、そのコミュニティーに存在し続けたまま、ルールに背くことも、管理者の権力に逆らうことも可能だということだ。☆「…ちゃんを救う会」は「こどもの笑顔」という麻薬をつかった印象操作であると指摘したが、向井亜紀氏の場合は、「母性本能」という麻薬をつかったご都合主義的なプロモーションだった。確かに、それらは当事者の夫婦にとっては善であり、必然だとしても、それが日本というコミュニティー全体にとってどうかと考えれば、善でも必然でもない。お金の力を借りて手術の順番を狂わせたり、他人に自分の子ども産ませるのは、不自然である。当事者でない我々は、隣人の情という哀れみの心で、コミュニティーにとっての不自然や悪を許容してはならぬ。だが、現実には、そのような善意（隣人の情）は純粋律であるために批判にさらされない。我々コミュニティーの構成員は、善意こそが、コミュニティー全体を崩壊させる要因となることに気づかなければならぬ。戦争時、「両親や姉妹を守る」という純粋律によって、若者たちが戦場に借り出された…。中東の自爆テロも、隣人愛の結果である。インターネットが個とメディアを近づけた今。個のプロパガンダを許さぬ気風をネットに湧き起こさなければならない。☆「…ちゃんを救う会」はNHKのスタッフの両親が行い、代理母は民放のドキュメンタリー番組として放映されるとともに、テレビタレント、プロスポーツ者によって企画された。ふたつとも不特定多数の大衆を意識した職業人夫婦によってなされたことが興味深い。彼らにとって大衆はどういうふうに捉えられているのだろうか…。大手メディアに属する人たちはインターネットを個人メディアと誤解して、ブログで自説を展開し、炎上事件を勃発させる。市民参加型ジャーナリズムも同様で、空虚な自説が横溢したサイトの人気は持続しない。今回のふたつの事象もほとんど同根を持っている。それらが社会の片隅で起きることならば、手術の順番への横入りも、代理出産もあっていいと、私は思っている。だが、それが白昼堂々、臆面もなく、それが正義であり、人の道であるとして行われるならば、批判すべきであり、社会は拒絶すべきだと主張して憚らない。☆私は、マスコミとはすべからく、日本の公序良俗の維持を究極の目標として営まれるものだと信じている。なかには低俗番組として罵られるものもあるが、それらは反面教師ともいうべきものであって、その表現で日本の公序良俗が変化するとことなどありえない。つまり、「８時だよ、全員集合」で、食べ物を乱暴に扱うシーンがあり、そのマネをこどもたちがやったとしても、食べ物を乱暴に扱うことがいけないことという日本の公序良俗は変わらない。だが、今回の代理母の件は大きな問題を孕んでいる。それは、司法が行政の行為を否定することにより、社会全体に及ぶべき状況にきている。代理母を成し遂げた両親の経済力の殆どをテレビマネーにつながっているのだとしたら、テレビは反省すべきではないか。これこそ、テレビ局の倫理委員会にかけるべき事柄である。☆向井亜紀氏が代理出産を米国女性にさせ、その子を実子として戸籍に載せるべく、品川区役所を相手に訴訟を起こしている。最近、品川区役所の入籍届けを拒否する判断が適当ではないとの判断が出たようだ。日本の戸籍法も品川区の運用規定も、あらかじめ代理出産児に関する規定を用意しているはずはないから、品川区の役人や代表者は、品川区および日本社会の公序良俗に基づいて、入籍届けを拒否したということなのだろう。私たちは、ふわふわと日本の公序良俗の中で生きているが、それらを真剣に考えさせられたのが品川区役所である。そして、彼らは、目の前の人たちの体温に屈せず、厳しい判断をして、拒絶したに違いない。ふわふわとした日常感覚でいる一般人が考えるならば、「他人の子宮を借りて自分たちの精子と卵子で子どもをつくること」を、正常なる人間の営みと許容することなどできるはずはない。臓器売買が禁止されていることと同様に、代理母は女性が体を売ることではないとのこと…。ならば、無償で、見ず知らずの人に自分たち夫婦の精子と卵で赤ちゃんを産んで欲しいと頼めるというズーズーしさも理解しかねるし、その気持ちに気づかない本人は勿論周囲の人たちの存在も理解を超えている。☆だが、だがである…。テレビの現場にいたこともある私には、彼女の行動が極めてテレビ的センセーショナリズムであり、視聴率という数字を考えるならば、イケイケドンドンで現場が暴走したことは容易に想像できる。(もし、私が関係テレビマンだったとたら、堂々と代理母肯定論を論じていたはず。その場合もコミュニケーションは閉じない。)だが、それは、どうみても日本の公序良俗に反する行為である。たしかにいままでもテレビに俗悪番組はあったが、それを視聴者たちは反面教師として捉えていたし、それに影響されて悪ふざけをする子どもたちがいても、それが悪いことと認識していた。そして、そのようにして、日本の公序良俗がけがされることはなかった。だが、今回は違う。向井氏はテレビ番組という権威をかりて自らの立場を肯定し、それが日本の公序良俗として恥ずかしくないものだという御墨付きを貰おうとしている。それは代理母出産を強いてしまった個としては、切実な願望なのかもしれぬが、そういう異端者にコミュニティーのルールや運営者が対応することそのものが、日本の公序良俗にとって害があると私は考える。彼らの行為は、まず、インフォーマルなコミュニティーで精査されるべきであって、そこで合理的・論理的な合意がなされたのち、行政や司法の手を煩わせるべきである。それが、インターネットが成立した時代の言論提出のための身だしなみ的な手順とならなければならい。掲示板やブログはそのためにあるといっても過言ではない。そのようなことを一切拒絶する向井亜紀氏のブログを、私は暗澹たる思いで眺めている。One for All.All for one.私は、Allの気質はすでに日本のコミュニティーに宿っている。と確信する。事実、二千万円以上の募金が集まり、テレビタレントはワイドショーに出演しつづけている。だが、Oneのほうは疑わしい。私には、当該国営放送職員夫婦とテレビタレント夫婦が、One for All.の言葉に報いているとはとうてい思えない。☆募金を募ることも、公権力を訴えることも、自己都合において、大衆を動かそうという行為である。ならば、自らの立場を明確にし、対話することが求められる。自己都合とは何かと定義するならば、匿名では、この案件が成立しないということ。そして、情報発信者と利益者が同じであることが事態を分かりやすくしている。匿名者の意見は感情の発露であっても、社会の利益につながることもある。今回のケースのように、実名での情報発信には匿名よりも一層の注意が必要。江戸川のクレーン船が巻き起こした東京大停電の損害賠償をリファレンスすれば、責任などとれるはずがない。なのに、責任などという概念を持ち出して実名信仰を続けようとする人たちの思惑は何なのだろうか…。その思惑の背景は次のようになる。・実名で活動している自分を既得権益と感じ、匿名者に優越感を得ること。(ときとして、自らへの合理的な批判を、批判者が匿名者であることを指摘することですり替え、反駁する。)・有名人であることを利用して、多大な影響力を行使すること。(有名税に対する当然の権利でもあるかのように…)どのような場合でもコミュニケーションを閉じてはならぬ。それが２１世紀の掟であると、私は確信する。コミュニケーションは閉めてはならぬ。ずっと開けておかなければならぬ。ただし、都合の悪いことがあったら、逃げる。逃げるのだ。私は、そのことまでは否定しない。

  2006年10月03日

• ウェブ1.5とは退行現象である。そして、インターネットの特長はボーダーレス(国境を越えること)ではなく、エグザイル(亡命)である。

  パソコン通信(net)から発展したインターネット(inter-net)の理想は、「世界中の人と繋がること」である。あらためて言うこともないが、アメリカ東部の学者同志の論文交流メディアが源流であり、つながることの有用性を感じた多くの人たちが、閉じられた島宇宙だったパソコン通信をつなげて行ったのである。かく言う私もニフティーサーブの住人であり、メイルやフォーラムを楽しんだ時期があった。だが、ウインドウズ95の登場とともに、インターネットに移行。自分でホームページをつくり、掲示板をつくり、ブログをつくり現在に至る。そして、実にさまざまな問題があり続けてきたのだが、インターネットは、「つながることは良いことだ」という理念・理想を投げ出したりはしてこなかった。だが、それが、2006年夏。大いに揺らいでいる。自由な言論の場とされた２ちゃんねるは閉鎖が噂されるし、巻き返しがなされるかと思われた市民参加型ジャーナリズムは、オーマイニュース日本版で根本的な構造不良を暴露した。ブログが新たな自由な言論の場になる可能性を感じさせた現状も、産経新聞が誕生させたイザにおいて、その可能性がゼロに等しいことを証明した。エバンジェリストたちは、ウェブ2.0を喧伝し、オープン、ユーザー主役、外部性と謳っているが、現実に登場するコンテンツたちは正反対。その理由は何か…。その理由は簡単である。インターネット全体の広告収入がすでにラジオを抜き、新聞・雑誌の広告収入量に近づいているからである。いままで、インターネットはマニアックな数人の才能がリードしてきた。アップルしかり、マイクロソフトしかり、グーグルしかり、ブログしかり、ベッコウアメしかり、価格ドットコムしかり、mixiしかり、…である。その後、彼らがCEOとなって、ベンチャーな体制でビジネスとしてプロモートされてきた。だが、ここにきて、トラディショナルなメインストリームな組織や集団がインターネットに参入してきた。企画の立ち上げ時からすでに資金勢力の監視下におかれる。結果、彼らの持つコンサーバティブな精神とご都合主義・合理主義・利益主義が、インターネットの理想・精神と相容れない状況が表面化してきた。もちろん、トラディショナルでメインストリームな組織や集団は、強大なパワーで宣伝や工作活動をするだろう。たが、それらがインターネットの理想や精神と相容れない限り、長期的に見れば、そのようなものたちが成功するはずはない。そのとき、さまざまな失敗例が大きな傷跡を残したインターネットは一瞬の空白の時期を迎えるのだろうか。そして、その空白の空間を埋めるものは何か。それは簡単である、エグザイル。亡命メディア(Exiled contents)である。２ちゃんねるはすでにExiled contentsだそうだ。googleもExiled contentsである。何故、亡命せねばならぬのか。インターネットメディアが亡命してしまったことで国内の空洞化はないのか。IIJさんあたりがそろそろ問題にしてもよさそうなものだが…。

  2006年10月01日

• 吹き荒れるウェブ1.5の嵐。

  ウェブ2.0は虚論であることはすでに述べている。ウェブ2.0の定義は、オープン性(誰でも参加できること)、フラット性(ユーザー主役、つまり、参加者も運営者も出資者も平等であること)、外部性(参加者が増えることがユーザーの利益になること)である。現時点において、ウェブ2.0を実現しているのは、悪名高き２ちゃんねるだけである。偽悪のダンディズムが横溢するメディアは自由な言論が成立しているが、その理由を匿名に帰結する人がいるが、それは誤りである。２ちゃんねるが自由な言論の場として成立しているのは、訴訟案件を運営者である西村氏が引き受けているからである。イザを誕生させた産経新聞は、オーマイニュース日本版を比べ、登録制度を簡略したイザのほうが２ちゃんねる的であるとし、自らを誇って見せたが(産経新聞イザ・ザ・ペーパー欄2006.09.20)、それは空虚である。イザ編集部は登録ブロガーに、誹謗中傷にあたるブログのエントリーの削除要求をした実例を知れば、イザ編集部が自由な言論の場を提出していないことは事実であり、オーマイニュース日本版と大差はないことが分かる。☆いままでがウェブ1.0であり、ウェブ2.0が将来であるというのが昨今の論調である。先のエントリーでは、ウェブ1.0とは何かを確認すべきだとの指摘をしたが、では今、目の前で起きていることは何かということも指摘すべきだと痛感したのが、ここ数日の私の感慨である。いま、インターネットで起きていることは、ウェブ1.5である。ウェブ1.5とは何かといえば、インターネットの退行現象である。時事通信の湯川氏によれば…、wikipediaの共同創業者Larry Sangerさんが、wikipediaを進化させたThe Citizendiumを作ったのだとか。（原典Sanger forks Wikipedia）みんなが好き勝手に編集するのではなくて、専門家に編集者になってもらうのだそうだ。また記事を書く人は実名で書くことが義務付けられるのだとか。ということだそうだ。ウェブ2.0がスローガンとして持てはやされている一方で、クローズドでエスタブリッシュなコンテンツが現れようとしている。☆平野啓一郎氏は、自らのブログで不平を述べてる。彼は、自分のWikipediaを自分で見て、「ウェブ2.0の世界において、「名誉」を守るということについて」とのエントリーをしている。曰く、「彼女の無思慮な言動は、私を深く傷つけたし、私はそれを、金輪際、忘れることが出来ないだろう」とのことだ。私は、彼の盗作の事実関係についてはまったく興味がない。したがって、その事実関係についてリファレンスもしていない。ただ、呆れてしまうのは、ウィキペディアはウィキペディアでしかないことに彼が気づいていないことだ。もし、本人としてWikipediaに不満があるならば、すべてのWikipediaの事項は書きかけ事項のはずだから、自ら書き込めはいいだけのことだ。実名で書き込んでもいいし、匿名で書き込んでもいい。そのように、Wikipediaは永遠のベータ版であり、Wikipediaをオーソライズする権力はないのだ。ただ、平野氏がWikipediaにオーソライズする権力の幻を見たとするならば、それは集合知とでも言うもの。ならば、対話を継続することでしか対峙することはできぬ。☆そんなことを書いていたら、ことのは騒動のM氏のWikipediaの記述が削除要求を受けているようである。私は削除の依頼主も存じ上げないし、それが妥当性もよく分からない。ただ、ネットでは言葉狩りではなく、項目狩りとでもいうものが起きてくるようだ。そう考えてくると、「wikipediaを進化させたThe Citizendium」が何故登場したかがよく分かる。The Citizendiumの存在価値は、Wikipediaの信頼度を向上させるためではない。The Citizendiumというピューリタンな場所をつくることで、Wikipediaの好悪併せ持つ自由な言論の場の存続を図ったのである。だから、いかにThe Citizendiumがさびれようとも、Wikipediaの存在価値はありつづける。ふりかけと言えばこどもの食べ物だったところに、永谷園は大人のふりかけを登場させた。アイスクリームはこどもの食べ物だったところに、ハーゲンダッツは高級戦略・大人のアイスクリーム戦略を立てた。さしずめ、The Citizendiumはドンジャラ。ドラえもんが牌に描かれている麻雀のようなものかもしれない。こどもたちがドンジャラをやったとしても、大人が麻雀をやめないのは道理である。因みに、私は検索エンジンをYAHOOとgoogleを使っている。googleではコアなところに行き過ぎる場合はYAHOOで検索をする。The CitizendiumとWikipediaの関係は、YAHOOとgoogleの関係に近いのかもしれない。そして、googleの検索エンジンが自由な言論の場を成立させるための最後の砦となる。平野氏やM氏の擁護派がgoogleのリンク削除を求めたら、インターネットは完全に滅亡する。そういう未来を危惧している人がどれほどいるのだろうか…。☆フラットは、民主主義同様に、コミュニティーの理想である。インターネットがフラットを理想に求めることに不自然はない。冷たい言い方かもしれぬが、自分が傷ついたことを公言し他者を責めるような人物は、フラットなインターネットで発言する資格はない。つかこうへい氏のセリフを援用すれば、「傷つくことだけ上手になって」である。傷痍軍人が自らの傷口をさらして募金を募るようなことは恥ずべき行為。フラットなインターネットは戦国時代。下剋上の時代なのだ。そのことを肝に銘じて発言せねばならぬのだ。☆また、自らが被害者であることを訴えることは被疑者・犯人をつくることでもある。客観的な尺度というものが事実上存在できぬなら、自らが被害者になることは根拠もなく犯人をつくることだ。つまり、勝者は敗者を生むのだし、敗者は勝者を生む。そして、勝者必滅の因果が必定とするならばなんら価値のないこと。講道館柔道をつくられた嘉納治五郎先生は自他共栄と言ったが、勝者も敗者も作り出してはならぬというのが、フラットな理想だろう。「盗作された」との売られた喧嘩を買うべきか、買わざるべきか。現実的には判断に苦しむべき問題である。だが、そのこととネット上の問題はいささか次元が違うのである。☆フラットに耐えられる個であるかどうか。真理谷円四郎。禅茶。武家のたしなみから学ぶべきことは多い…。

  2006年09月30日

• 純粋律と個の発信。すべてのプロパガンダが否定されるインターネットの世界。

  イザの副編と名乗る人には理解されなかったようだが、純粋律とは「平和を愛する」や「家族を愛する」ということ。それらが自分の心に向かった問いかけならばいいが、それが他者や社会に向けて発せられるときは、注意が必要である。ましてや、「自分の国の平和を守る」や「自分の家族だけが幸福であって欲しい」という気持ちを含んでいるならば、それは必ず社会から拒絶される。ことの仔細を探るほどの緻密さを持っていない私だが、そういうものが、今回、２ちゃんねるで論争が巻き起こったことの根源にあると感じている。もうご存知かもしれぬが、ふたつのサイトを見に行ってもらいたい。さくらちゃんを救う会のサイトさくらちゃんまとめサイト☆難病を抱えたこどもを持つ両親の思いは察するにあまりあるが、それがあのようなサイトの表現になったとき、その情報が受け手たちにどのように受け取られるのか。そのことをメディアで働く両親が理解していなかったとしたら、メディア人失格だと思う。煽動することと、理解してもらうこと、共感してもらうことは違う。両親はメディアの人脈もあり、有名人たちを使うとともに自らの職制を隠してテレビにも出演したという。私とて、純粋律を否定することはできぬから、なんともいいにくいのだが、過去を排して関係者たちは誠実になるべきだと思う。それができぬのならば、詐欺的要素のパーセンテージは極めて高くなる。☆「チェーンメイルは悪」。これはすでに純粋律となっているから、mixiはそれを根拠に、「善意とはいえ、チェーンメイルを行うのはやめて欲しい」との告知を出している。関連スレッドは、当該両親の実名、職場、住所などが晒されている。２ちゃんねるの管理者は募金活動を行っているのだから、スレッドを削除することはしない方針とのことだ。すでに2600万円が集まっているという責任を考えるならば、情報の開示は当然のことだと思われる。社会に何かを発信するとき、個に求められるのは誠実である。そして、その誠実というものが、さまざまな事情で行うことができぬならば、匿名になるしかない。それがインターネットの掟である。そして、個が発信するとき、それは何らかの社会的な価値を持つものでなければならず、私情や私怨ゆえの発言だとしたら、それは必ず批判の矢面に立つ。いかがわしい団体を使っていること、資産があること、国営放送局の職員で高給なこと、有名人やマスコミ人脈を使ったことを批判されているが、根本的な問題はそこである。☆今回の件で分かったことは、善意を隠れ蓑にしたプロパガンダを、インターネットが許さないこと。マスコミ人や有名人たちが特権を利用して暗躍したとしても、プロパガンダの規模が大きければ大きいほど、多くの人たちの目に触れるのだから、当然のようにそのご都合主義は暴かれる。もうひとつ別の見方をすれば、悪意のプロパガンダの巣窟としてインターネットを指弾する人たちは、善意のプロパガンダをしようとしている人たちである。善意であろうと、悪意であろうと、多くの言論に晒されても堪えうる力強さを持たねばならぬ。それがインターネット。お金があろうが、人脈あろうが、そんなことは関係ない。極めてフラットな世界なのだ。ま、金もなく、人脈もない私が遇されるわけでもないのがインターネットのもうひとつの側面でもあるのだが…。

  2006年09月29日

• ペ・ヨンジュン氏に語る。　悪い家族も家族である。コミュニケーションの阻害要因に留意すべし。

  市民参加型ジャーナリズムにを考えるとき、ペ・ヨンジュン氏が語る「家族」という概念は分かりやすい。1.家族とはコミュニティーである。家族から離れる子どもがいることは、その本人が不幸になるだけでなく、すべての家族の構成員が悲しい思いをするのだ。2.素行の悪い子がいたとしても、家族の絆が切れることはない。3.怖いお父さんがいることで、子供たちが黙ることを強いられ、コミュニケーションがとれなくなることは悲しい。今回の白金のレストランの件は、そういう問題である。1.一部のファンが白金近辺で迷惑行為をしている。だが、それをファンではないと考えてはいけない。2.レストランの経営陣が家族(父親的立場)の一員であるならば、子的立場であるファンたちを指導すべきである。3.ファンサイトの運営において、厳しい言論統制をすることは仕方ないが、排除された言論が集う場所(アンオフィシャルサイト)の存在を容認しないと、さまざまな問題が長期的に表れてくる。4.家族を言うならば、すべての構成員はフラット(すべての家族が主役＝関係者・ファンは平等)でなければならぬ。芸能活動ならばオープン性(誰でも参加できる)は当然のこと。外部性(家族が増える幸福を家族全員で享受できる)もなければならぬ。つまり、家族という概念はウェブ2.0的イデア(考え方)なのだ。☆そのうえで、私がペヨンジュン氏でしかなしえないことは次のことである。すべての家族にクレデンシャルを提供し、その家族がブログを持つ。(ブログといっても毎日日記をつけろというのではない。新学期が始まったときにするような自己紹介。あいさつ文。その程度のものがあるだけでいい。個のインデックスがあればいいのだ。)ブログはコミュニケーションを活性化するとともに、IDとしてトレーサビリティー発揮するツールともなる。個人情報とパブリックの間のバッファーともなる。簡単にいえば、ペ・ヨンジュン氏が事務所を持つように、個々のファンも情報エージェントを持つ。そのことで、本当の意味でのフラット化。ユーザー主役が確立される。でなければ、いかに彼が「家族」と連呼しようとも、虚しく響くだけだ…。市民や消費者といった求心力が弱く、誇りの低いコミュニティーでは成立することができなかった個人情報エージェントというシステムが、ペ・ヨンジュン氏の家族というイデアで創造されるキッカケができぬものかと思っている。(名前・生年月日・住所・電話番号のワンストップサービスの弊害を是正するためのシステムが必要であることは間違いない。そのキッカケを家族という概念でつくることが可能なはずだ)☆さて、昨日のドラフト会議。私は、野球好きのお客さんと一緒に、映像編集の傍ら観ていた。私よりも数年年上のお客さんは、ドラフト会議が出来レースだと言って憚らない。東海大学の原のくじを引き当てたときの藤田元司監督は、くじの箱をかき回しすぎだった。と、何十年前のことを指摘する。そして、松井秀喜のくじを引いた長島監督も怪しいと…。そんなこともないだろうと私は半ば反論をしていたのだが、2NNを観て驚いた。楽天傘下のニュースサイトが、くじ引きが行われる２時間前に、駒大苫小牧の田中君が楽天に入ることをニュースとして掲載していたそうである。２ちゃんねるの議論では、八百長との批判があったが、次第にこれは談合であるとの方向に流れている。確かに、数億円と球団の将来がかかる案件だ。建設業界の例にならって談合が行われてもおかしくない。一方のニュースメディアの事情はどうかといえば、ニュースのほとんどはニュースではなく、報道解禁日、報道解禁時間などに縛られて作業をしている。いままでドラフト会議は、11時からテレビ東京でオンエアされることが多かったから、ドラフト＝１１時という感覚が私には残っている。同様な感覚が当該サイトの編集マンにあったとしても、おかしくない。さらにいえば、昨年、当たりくじに押してあった赤い印判を当たりと間違えて、大問題となる事件が起きた。なのに、なされた改革は、当たりくじの確認をドラフト運営側がするというものだった。構成を期すならば、ワールドカップの組み合わせ抽選のような、箱の中が見える形でのより透明度の高いくじの引き方を模索することもできたと思う。☆もちろん、世の中のすべてが出来レースで、世の中は悪に満ちているなどと批判するつもりはない。公に知らたくないことがあってもそれは仕方のないことだと思う。今回にしても、駒大苫小牧の田中君はすこし微妙だが、愛知名電高校の堂上君はよかったのではないか。ただ、公正をアピールしながら、その陰で自己都合による暗躍がなされているのならば、それはあるべき社会の有様ではない。☆善なるものは善を持って処すべきであり、悪は悪を持って処すべきである。ただ、人にも社会にもコミュニティーにも善と悪が等しく存在する。ならば、それらと上手く折り合いをつけていく。それが生きていくということなのだろう。

  2006年09月26日

• ペ・ヨンジュン氏に誰か伝えてください。　　　　市民参加型ジャーナリズムの必要性。

  市民参加型ジャーナリズムとは、こういうことである。私が考える市民記者とは、商店街でひったくりがあったとき、ドロボーよと騒ぐ人がいて、追っかける人がいて、警察に電話する人がいて、トウセンボする人がいて、足を引っ掛けて倒す人がいて、組み伏せる人がいて、殴る人がいて、殴るのはやりすぎだと止める人がいる。そういうイメージです。(インテグレート)だから、プロの警察官のように、一人で犯人を捕まえてしまうものを望むダンドウさんたちとはまったく考えが違います。そう書いたら、納得してくれる人がたくさんいた。というか、私としては、同じことを言い過ぎていて、もうほとんど同じことを言いたくない状況。ま、まだ、「だっちゅーの」の段階であり、「がちょーん」のように突き抜けてはいない。谷啓氏を遠く仰ぎ見るばかりである…。☆さて、今朝。「これぞ市民記者だ」とかみさんがのたまう。私は、オーマイニュース日本版編集部のセリフを思い出すとともに、「どうせNIMBY(反対じゃないが、俺んちの裏庭でやるのだけは勘弁してくれ)じゃないの?」と切り返した。阪神タイガースのスカウトの娘さんや、名古屋で警察の不正を暴き続ける人など、さまざまな人がいる。かみさんが出合ったブログがどういうことなのかは分からないが、なんとなくそんなことを感じて、シロカネ・ジャーナルというブログにいってみた。白金に誕生したペ・ヨンジュン氏が経営する、じゃなかった、ペ・ヨンジュン氏が筆頭株主をつとめる会社がつくったレストランを周辺住民の立場で記録しているブログである。当該ブロガー曰く、レストラン側が対話に応じないので、警察に連絡をしているが、問題はなかなか解決しない。…とのこと。きっと、彼女がブログを書いているのは、コミュニケーションを求めてのことだと思う。だが、そこで集まったのは、野次馬の罵声と、右翼や嫌韓国勢力の書きこみだった。ことの本質とは無縁なそれらに違和感を感じた彼女はTB、コメント欄を閉じ、コピイ&ペイストを禁じた言明をしている。これは、誰でも自由にものが言えぬ日本でないことの一例だ。ブロガーはやじ馬の罵声と援用しようとする言論者たちに、自らの発信意欲が萎えされられることを拒否して、コメント欄とTBを閉じたのである。☆当該ブロガーの発信の動機はNIMBYかもしれぬ。だが、その問題の根源が筆頭株主の知名度・人気によるものだとしたら、その当人が解決をはかるべきであり、少なくとも対話を促すべきだ。当該ブロガーの目的は対話である。だが、レストラン側は対話することは自分たちの立場を悪くすると判断して対話しない。勿論、対話が実現したとき、当該ブロガーは自説を主張する。その内容や行いによって批判を浴びることも覚悟しなければならぬ。だが、対話を求めることが否定されてしまったら、この世の中のコミュニティーは成立しない。警察は、取り締まることしかできぬ。裁判所は、勝ち負けを争うことしかできぬ。マスコミも、告発することしかせぬ。そんな世の中でいいのだろうか。折角のインターネット。世界中の誰とでも繋がることができるメディア。そこで対話が成立せずして、どこでコミュニケーションができるのだろうか。対話を促す場所、対話する場所の提供。それが市民参加型ジャーナリズムだ。イザに限らず、企業体がネットでのコミュニケーション不全に陥っている例をここにも見る。ネットも、個も、企業も永遠のベータ版である。そして、ログは残ってしまう。そんな至極当たり前のことを忘れてしまっては、何の発展性もない。☆当該ブロガーは問題提起をしたのである。ならば、ペ・ヨンジュンファンは、自らの行動に反省するとともに、レストランに対して事態の収拾・改善を求める活動を開始しなければならない。家族とはそういうことである。家族の一員が事件を引き起こしたら、菓子折りを持って頭を下げて近隣を廻るべきである。わがカミサンは、エックスジャパンのファンたちを引き合いにだし、ピアスやヘァダイで奇抜な格好をした若者たちが、会場周辺に迷惑をかけぬように、掃除をし静粛につとめたことを想起していた。わたしは、ペヨンジュンファンである日本の家族たちが、エックスジャパンのファンたちと同等か、それ以上の良識を持っている集団であると確信している。だが、そういうムーブメントがペ・ヨンジュン氏の日本の家族たちの間で起きないのはなぜか。その理由は簡単である。彼らのコミュニティーの基盤がレストランのオーナー会社だからだ。かつて、ペ・ヨンジュン氏のファンサイトは、誹謗中傷で荒れ、スバムばかりか、クラッシュの標的にもなった。そのような経緯において、極めて窮屈なファンのコミュニケーション文法・文脈が成立している。結果、誹謗中傷などの排除方法と同様に、運営母体に都合の悪い言論も排除されているのだろう。私は、妻からの伝聞により、ペ・ヨンジュン氏は崇高なる魂の持ち主であるとの印象を持っている。ならば、今回の件をきっかけに、なすべきことがあると考える。インターネットにおいても、自由な言論の場は成立していない。だが、ペ・ヨンジュン氏のような力を持ってすれば、事態はまたたく間に改善できる。世界中の誰もそのことを理解しなくても、彼だけは、そのことを実感として受け止めることができるだろう。ペ・ヨンジュン氏からのメイルを待っている。この問題を解決することは、白金だけの問題ではない。家族全体の問題である。そして、それは映画をつくることなどよりも、この世界にとって意味がある。それは、映像の仕事と折り合いをつけながら市民参加型ジャーナリズムを提案しつづけている私だからこそ、断言できる。どなたか、私のメイルを韓国語に翻訳していただいて、彼の眼に触れるようにしていただけると嬉しい。インターネットが世界中の誰かと繋がるツールであることを信じている。追記：シロカネ・ジャーナルさんの意向もあり、リンク、コピイ＆ペイストはしていませんので、googleしていただければ当該ブログに行き着くはずです。

  2006年09月25日

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