てれすけ・な・チェレステ

旧ブログからの移植（２０１０・１・８）


ホイール選定候補は、当初ShimanoのRS80かフルクラムのレーシング3が有力だったんだけど、いろいろ情報を集めていくうちに、「手組みホイール」にたどり着いた。
決定打は、なんといっても、"疲れにくい"、"いま履いているホイールより軽い"・・・この2点だ。

で、今日は交換後の初試走です。
試走といっても、通勤先との短距離往復コース。
しかしその通勤先がとんでもなく山の上にあるので、往きは激登り、帰りは激下りである。

まずは往きの感想・・・登り易い・・・これが第一印象。全体的にホイールが軽くなったせいもあるのだが、それよりも、ペダルを踏んだときにホイールがしなる感じがして、反面、引き足が楽になった（速くなった）。
スポーク本数が増えているから、剛性が以前よりも高くなっているように思われがちだが、よくよく考えてみると、スポークは張力によって剛性を出している。
すなわち、スポークが天に向かって上に向いているときはその張力でハブを吊って支えているのに対して、反対側の地面に向かって下に向いているスポークは、張力が弱まり、しなるのである。
ところが、本数の少ない完組みホイールのほうが、1本あたりの張力が手組みより多大な為、手組みよりもしならないのである。
つまり、手組みのほうが、スポーク1本あたりに掛かる負荷が少ないので、少ない張力でハブを支えることができる・・・と、いうわけだ。
(この現象は、材料力学と機械工学の知識があれば、納得できる。)

よって、登りでは、アベレージスピードが2.0km/h弱はアップしていた。これはかなりのタイム短縮になった。
かといって、疲労感は以前に比べて少なかった。
正月休み＆ここ最近の寒波による悪天候つづきで、約2週間ほど乗っていなかったのに（若干メタボったのに）、このホイールで、いきなりレベルアップしたよ。

つぎに、仕事が終わって早速下りを試走開始。
すんげ～。コーナリングが怖くなくなった。めちゃめちゃハンドリングが安定している。
リムとブレーキパッドの相性が良いのか？以前よりもブレーキタッチが素直になった。つまり、減速したいときに減速し、止まりたいときに止まれるようになった。至極平凡なことではあるが、自分の脳に手が反応し、ブレーキがそれに応える・・・という、一連の動作は、瞬時に行われなければならない。よって、オレ的には、合格なわけである。

全体的にロードノイズが激減してくれたおかげで、これまでのような姿勢制御に注意をはらう必要が無くなったので、ペダリングに集中しやすくなった。
結果、疲労度が軽減し、そのおかげで往復の合計タイムが、以前よりも20%は短縮された。完組みホイールより断然安いのに、これってすげー費用対効果だ！

完組みしか選択肢がないと思っていたオレ（つまりシロウト）からすれば、この手組みは大・大・大正解だ。
ビジュアル的には、スポークの本数が増えたので、見た目が古臭くでキライという人がいるだろうが、オレは逆にこっちのほうが好き。

以上が、坂の上り下りにおける、手組みホイールのインプレッション。

つぎに「平坦路での高速巡航はどうなんだろう？」について。

【某・1kmほど平坦な道にて】
以前の完組みだと、漕ぎ出しでモタつく感じは否めず、その代わり15～35km/hぐらいまではスムーズに加速していった。
45km/h～62km/hでは、ホイールどうのこうのどころではなく、単純に空気抵抗で前に進まないので、ツライのひとこと。

今回の手組みでは、0～20km/hまでの加速が明らかに良くなった。
20～30km/hの速度域では、加速感が感じられない。つまり、ペダルを勢いよく漕いでも、レスポンスが悪いといった印象だ。
40km/hを超えるときは、一苦労あり。
その後、50km/h以上に突入すると、そこからさらに加速させるときの挙動は、手組みの方が若干良いかな。
恐らく、高速域で加速しようとするとき、オレは上半身使ってダンシングさせて無理やり車体をねじろうとするので、このときアルミの車体がねじれない分、手組みホイールが代わりにしなってくれるので、路面からの急激な衝撃を身体に伝えにくくしてくれたおかげだろう。

しかし、前回も言った通り、スポーク本数は1.5倍近く増えているので、60km/h以上になると、空気抵抗が増したのは明らかに体感できた。（ゴォーという風切り音がホイールから聞こえてきた。）

【これまでのまとめ】
登坂＝手組みの勝ち
平坦路＝(1)低速域＝手組みの勝ち
(2)中速域＝完組みの勝ち
(3)高速域＝△（一長一短、この辺は人によって好みが分かれる。オレは手組みが好き。）
(4)超高速域＝完組みの勝ち

追伸：手組みをすすめてくれた店長よ、ありがとう。