「裏山の宇宙船」 笹本祐一
おっ、おらも、裏山さ行って、宇宙船さ掘ってくるべ。ネコミミ!?ネコミミ!?ネコミミ!?まあ、夏休みと言えば、海、山と同じくらいメジャーなのが、発掘!?とにかくただひたすらにUFOを掘り起こすお話です。マジ?ソノラマ文庫創刊30周年企画で、笹本祐一さんの作品の復刻なんですけどねぇ、完全版とか、永久保存版とかそんなのを無視して、買ってしまいました。笹本祐一さんの事は、何一つ知らないんですよねぇ・・・、エリアルの人?まあ、放電映像さんのイラストだけで買ったんですけどね。とにかくこの人はネコミミを描かせれば最強だと思いました。イラストに吊られて買ったけど、こんな名作に出会った幸運に感謝したい。とにかく面白かった。墜落した宇宙船らしきものを発掘するなんて、浪漫じゃないですか、男の浪漫ですよ!?それに、メインとなる、民俗伝承研究会のメンバーがこれまた個性的で予測不可能。とにかく何が起こるか分からなく、文のツッコミで、崖から転落する昇助とか、町を一気に停電にしたり、大雨を降らせたり、化け猫騒ぎを起こしたり、もう、やることなすことハチャメチャすぎで実に楽しい作品でした。ヒロインが暴力型、コレは素敵な要素です。むしろ、幼馴染なんですけど、田舎という環境ではそれは要素でも何でも無いんですよね、残念。旧版は1994年に刊行されたと言われても、古くさくないし、むしろ、田舎という雰囲気が何というかノスタルジックでたまらない。むしろ、何時までも変化しない田舎のイメージだから、10年も前の小説なのに古くささを感じさせないだけでしょうが、やっぱり田舎は良いですね。しかし、天人伝説が、天人化け猫伝説に切り替っていたのは驚いたというか、ビックリでした。天女の羽衣に一体何をミックスしたんですか?どんな昔話なんですか、無茶しすぎですよ・・・。でもとにかく、田舎、田舎、ビバ田舎!!田舎で暮そう、田舎サイコー!?裏山の宇宙船著者:笹本祐一イラスト:放電映像出版社:朝日ソノラマ発行年月: 2005年 06月サイズ:新書 / 427p本体価格:1,100円 (税込:1,155円)