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2010.02.04
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カテゴリ:その他の動物


 昨年の9月に殻径1.8mmの「超極小カタツムリ」を紹介した。その時は知らなかったのだが、本年の第1回目に紹介したトクサオカチョウジガイの写真にも何個か写っている様に、この手の微小なカタツムリは植木鉢の下の土から極く普通に得られる様である。その土から得た貝の写真を撮って見たところ、昨年の「超微小カタツムリ」とかなりよく似ていた。其処で、その気になって調べてみると、どうやらこれらはコハクガイ科(Zonitidae)のヒメコハクガイ(Hawaiia minuscula)らしい。



ヒメコハクガイ1


土の中から出て来たヒメコハクガイの貝殻.殻径1.5mmと小さい

左上と右にボワーと写っているのはトクサオカチョウジガイ

(写真クリックで拡大表示)

(2010/01/08)

 実は、保育社の「原色日本陸産貝類図鑑」には検索表が無いので諦めていたのだが、東海大学出版会の「日本産土壌生物」にカタツムリの検索表があるのを思いだした。その検索表を辿ると、マイマイ目(柄眼目)→殻口内に歯状突起などがない→殻はそれ程薄くはない(半透明で薄くて脆いことは無い)→殻口縁がうすくて単純(殻口縁が反曲しない)→低円錐形状で臍孔[裏側中心部の窪み]がある(蛹形や塔状ではない)→低層周縁が丸い(鋭い龍角はない)→殻表は平滑、光沢がある、白色~黄褐色(殻表に成長脈が無く褐色でない)、で簡単にコハクガイ科ヒメコハクガイ属に落ちてしまった。

 しかし、同属の解説の方には、3種が記録されており移入種であると云うこと以外は大したことは書いていない。

ヒメコハクガイ2
汚れを少し落として台紙の上で撮影.巻きほぼ4層で

縫合(巻いた殻と殻の間)はやや深い

明確な成長脈は認められない

(ピクセル等倍、拡大不可)

(2010/01/08)

 保育社の図鑑にある記述はどうかと言うと、ヒメコハクガイ属にはヒメコハクガイしか載って居らず(他の種は珍種か?)、その解説を読むと「殻はうすく小さく、殻高1.3mm、殻径2.1mm、4層。白く、やや透明。螺塔は低く、螺層はふくれ、緩やかに増大する。体層の周縁は丸く、縫合はやや深い。殻口は丸い。広い臍孔がある。(中略)原産は、北アメリカのオハイオ州で、明治時代の中ごろに日本へ移入されて、現在では全国にひろく分布している」とある。

 今日の写真の殻径は1.5mm、以前のは1.8mmだから、少し小さいが、小さ過ぎると言うことはない。殻の形状に関する記述も一致する。また、移入種で全国に広く分布しているならば、我が家の庭にいてもおかしくない。

ヒメコハクガイ3
同一個体の裏側.貝殻はかなり薄いが半透明と云う程ではない

臍孔(中心部の窪み)が非常に大きく内側の殻が見える

(ピクセル等倍、拡大不可)

(2010/01/08)

 Web上の情報を調べると、植木鉢の下には、ヒメコハクガイの他に同科別属の只のコハクガイも多いらしい。コハクガイの貝殻は名前の通り琥珀色をしているが、死後は白色化するのでヒメコハクガイと区別が難しくなるとのこと。しかし、大きさが違う。保育社の図鑑に拠れば、コハクガイの殻径5mmで、4層半とある。写真のカタツムリは既に4層(巻数)あるから、4層半に成長しても殻径5mmにはなり得ない。

 また、関西大学の「微小貝のホームページ」を参照すると、写真のカタツムリはヒメコハクガイに大変よく似ており、他に類似のカタツムリは無かった(但し、コハクガイ科の種類数は多くなく、只のコハクガイも無かった)。

 ・・・と云う訳で、この微小カタツムリは、些かいい加減ではあるが、ヒメコハクガイと考えることにする。

ヒメコハクガイ4
螺塔は低く、殻口は丸い

(ピクセル等倍、拡大不可)

(2010/01/08)

 先日、フキの葉裏で虫を探していたところ、別の微小なカタツムリを見付けた。殻径1.8mmとこれも小さいが、チャンと中身のある生きているカタツムリであった(近日中に掲載予定)。調べたところ別科の貝であったが、今日のヒメコハクガイも貝殻だけではなく、是非生きているところを撮りたいものである。生きているときに白っぽい色をしていれば、ヒメコハクガイであることが確実になる。







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最終更新日  2010.02.04 16:50:12
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