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テーマ:日々自然観察(9874)
カテゴリ:昆虫(甲虫)
体長は9mm(図鑑では6~9mm)のかなり小さいカミキリムシである。ほぼ毎年今頃、我が家の庭に出没するのだが、結構敏感な虫で直ぐ逃げるし、留まるのは葉っぱの裏側であったりして、今までチャンとした写真が撮れなかった。今回は産卵で疲労困憊していたのか、逃げもせず、充分に撮ることが出来た。
上から見ると全体に黒っぽく、胸部背面や腿節(特に前肢)に赤い斑がある。図鑑に拠れば、これらの色彩には変化が多いとのこと。鞘翅は少し白っぽく見えるが、これは白い毛が密生している為で、下地は黒い。横から見ると、腹部の先半分位は、やや淡い橙色をしている。
キクスイカミキリは、カミキリムシ科(Cerambycidae)フトカミキリ亜科(Lamiinae)トホシカミキリ族(Saperdini)に属す。このトホシカミキリ族は大きな族で、九州大学の日本産昆虫目録をみると70種もある。体長20mm以下(多くは10mm前後)の細めの小さなカミキリムシで、ハンノアオカミキリの様な緑色の金属光沢を持つ種も多いが、リンゴカミキリやこのキクスイカミキリに似た比較的地味な種類も多い。
以前紹介した、やはり小型のルリカミキリは、族は異なるが亜科までは同じである。ルリカミキリでは複眼が上下に分かれていたので、このキクスイカミキリではどうだか見てみた。下の写真でお分かりの様に、触角の基部をグルリと取り巻いていてはいるが、分離はしていなかった。
何故、このカミキリがほぼ毎年我が家の庭に現れるとと言うと、それは菊が植えてあるからである。キクスイカミキリは、菊の大害虫なのである。菊の園芸種(在来品種)や野草ではヨモギがよくやられているが、今回は「北米原産シオンの1種(紫花)」(通称友禅菊)に来ていた。害虫としてのキクスイカミキリは、また別に紹介しよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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キクスイと言うからにはもしや?と思ってましたが
やはり「菊」を害する、それも「大害虫」でしたか! 今回はシオンのようですがアーチャーンさん、 これもまたルリカミキリのように無罪?釈放ですか? >害虫としてのキクスイカミキリは、また別に紹介しよう。 期待しております。 (2010.05.13 11:41:14)
当方も少し前にUPしたところなので親しく読ませていただきました。ドクダミにとまっていました。
(2010.05.13 18:37:16)
snowrun29さん
>キクスイと言うからにはもしや?と思ってましたが >やはり「菊」を害する、それも「大害虫」でしたか! ----- 本当に「大」害虫なのか知りませんが、保育社の甲虫図鑑には「大害虫」と書いてあります。 >今回はシオンのようですがアーチャーンさん、 >これもまたルリカミキリのように無罪?釈放ですか? ----- もうかなり弱っている様なので、その儘にしておきました。シオンの方は、近日中に切り戻しをするので、孵化した幼虫はあの世行きになると思います。 >>害虫としてのキクスイカミキリは、また別に紹介しよう。 >期待しております。 ----- 大してことありませんので・・・。 (2010.05.14 08:11:03)
ukon6624さん
>当方も少し前にUPしたところなので親しく読ませていただきました。ドクダミにとまっていました。 ----- 今、キクスイの季節ですから色々な所で掲載されていると思います。ドクダミの近くに菊はありませんでしたか? (2010.05.14 08:12:23) |