Pastime Paradise

　いきなりクリスマス・ソングの定番をすらすら挙げてみる。
　まずはワム！（WHAM!）の“Last Christmas”、でもってマライア・キャリー（Mariah Carey）の“All I Want For Christmas Is You（恋人たちのクリスマス）”。勿論、ジョン・レノン（John Lennon）＆オノ・ヨーコの名曲“Happy Christmas（War Is Over）（ハッピー・クリスマス（戦争は終わった））”もあり…おっと、山下達郎さんの“クリスマス・イブ”も忘れちゃいけない

　個人的に最も思い入れがあり、好きなクリスマス・ソングといえば、84年の冬、ブームタウン・ラッツ（THE BOOMTOWN RATS）の人相の悪いvo.ボブ・ゲルドフ（Bob Geldof KBE ←ナイトですぜ）が発起人となり、英国の錚々たるミュージシャン達が集まって結成されたチャリティ・プロジェクト、バンド・エイド（BAND AID）の“Do They Know It's Christmas ?”だ。
　MTVの初代VJだった故・渡辺実さんの紹介の後、PVが初めて流れた時の興奮と感動は未だに忘れられない　おおッ、ぽーやん（Paul Young）にカルチャー・クラブ（Culture Club）のジョージ＆ジョン、それにデュラン・デュラン（DURAN DURAN）にスパンダー・バレエ（SPANDAU BALLET）！U2のボノにポリス（THE POLICE）のスティング！うぷぷッ、マリリン（Marilyn）までも!? ―翌日、レコード屋を何件も回ったっけ（その時は、まだ発売前なのを知らなかった）。

　以降はクリスマスとは関係ないが、バンド・エイドに端を発した各国のチャリティ・プロジェクトをついでに御紹介。

　米国では、金ピカ衣装のマイケル・ジャクソン（Michael Jackson）のおかげでチャリティ感ゼロだった、翌85年5月リリースのUSAフォー・アフリカ（UNITED SUPPORT OF ARTISTS FOR AFRICA）の“We Are The World”。シンディちゃん（Cyndi Lauper）のパワフル・ヴォーカルと、ブルース・スプリングスティーン（Bruce Springsteen）のしゃがれヴォーカルが印象的だった。

　カナダでは、ノーザン・ライツ（NORTHERN LIGHTS）が“Tears Are Not Enough”をリリース。ブライアン・アダムス（Bryan Adams）やコリー・ハート（Corey Hart）などが地味に頑張っていた記憶が…。

　ドイツでは、やたら硬派なバンド・フォー・アフリカ（BAND FUR AFRIKA）が“Nackt Im Wind”という、これまたやけにシブい歌をリリース。一連のエイドものでは、このドイツ版が最も格好いいと思うが、ネーナ（NENA）のメンバー以外は誰一人知らない（＾＾ゞ

　ヘヴィメタ界も負けじとヒア・アンド・エイド（HEAR'N AID）を、どういうわけかディオ（DIO）のロニー・ジェイムス・ディオ（Ronnie James Dio）が中心となり結成。間奏のギター演奏の長さには気が遠くなった。けど好き♪

　　　　

　チャリティ・ブームから早20数年。ブームはあっという間に去ってしまったが、今なお過酷な境遇で生きている人は大勢いる。どうか、世界中の人々に素敵なクリスマスが訪れますように

　　本日のひまつぶし

　・チャリティ・ブームの火付け役！BAND AIDの“Do They Know It's Christmas ?”→こちら
　・ライオネル・リッチー（Lionel Richie）のアップが怖い！USA FOR AFRICAの“We Are The World”→こちら
　・地味すぎませんか？NORTHERN LIGHTSの“Tears Are Not Enough”→こちら
　・知らない人ばかりだが、なんか格好いいBAND FUR AFRIKAの“Nackt Im Wind”→こちら
　・亡きケヴィン・ダブロウ（Kevin DuBrow）に合掌。HEAR'N AIDの“Stars”→こちら
　・せっかくなので、WHAM!の“Last Christmas”もついでに→こちら
まだ爽やか青年だった頃のジョージ・マイケル（George Michael）が懐かしい。後に猥褻罪で捕まり、まさかのカミングアウトがあろうとは、この頃は思いもしなかった…。