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2021.08.27
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テーマ:読書(8208)
カテゴリ:【読書】未分類

本のタイトル・作者



コロナの時代の僕ら [ パオロ・ジョルダーノ ]

"NEL CONTAGIO"
by Paolo Giordano(2020)

本の目次・あらすじ


地に足を着けたままで
おたくの午後
感染症の数学
アールノート
このまともじゃない非線形の世界で
流行を止める
最善を望む
流行を本当に止める
慎重さの数学
手足口病
隔離生活のジレンマ
運命論への反論
もう一度。運命論への反論
誰もひとつの島ではない
飛ぶ
カオス
市場にて
スーパーマーケットにて
引っ越し
あまりにたやすい予言
パラドックス
寄生細菌
専門家
外国のグローバル企業
万里の長城
パン神
日々を数える
コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと

引用


到来するのは闇夜のようでもあり、また忘却の始まりでもある。
もしも、僕たちがあえて今から、元に戻ってほしくないことについて考えない限りは、そうなってしまうはずだ。まずはめいめいが自分のために、そしていつかは一緒に考えてみよう。


感想


2021年読書:173冊目
おすすめ度:★★★

2020年2月29日から3月4日までのエッセイと、3月20日付『コリエーレ』紙に掲載された「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」。
著者は1982年トリノ生まれ。『素数たちの孤独』は、イタリアで200万部を売り上げたそう(イタリアの人口6,000万人)。

1年以上前。今から思うと遠い、あの時。
それから世界がどう変わったのか(変わらなかったのか)を考える。

医療従事者に拍手をしていたあの、当初の気持ちはどこへ行ってしまったのだろう?
今こそ拍手が必要な時であるのに。

どんな暴力も、理不尽も、非日常も、いつか日常になるのだと知った。
毎日毎日、いちいち反応していたら精神がもたないからだろう。
私たちはコロナウィルスのある世界で生きている。
収まるかと思えば変異種が現れる。
驚異的な速さでワクチン接種が進んでいく。
誰かが作り、調べ、運び、打ち…たくさんの人の手を経て、人類の英知はあまねく行き渡る。
貧富の差を歴然とさせて。

忘れたくない、と著者は書く。
すべてが過ぎ去った後に、「あんなときもあったね」と私たちは言うのだろう。
そして何事もなかったように元のシステムに戻っていく。
それじゃだめなんだ。
忘れたくない。忘れないように。

この新しい感染症が、人種間の、国家間の、民族間の、不平等と不公平をあぶり出したことを。
経済のシステムと資本主義の不具合を露呈したことを。
強者が弱いものをさらに追い詰めたことを。
そして、どんな時でも、人を助けようとした人がいたことを。
家にいることで、自分が出来る範囲で、人が人を救おうとしたことを。

今、そのことを考えなくては、舵をとらなくては、私たちはいつ世界を変えられるのだろう?
全世界に同時に、年齢も性別も国籍も関係なく、皆が共有した災厄。
稀有な共通の記憶を、契機とせずして。

どうすればいいかわからない、と著者は言う。
私だってそうだ。

相変わらず通勤電車に乗り、仕事へ行く。
マスク以外に、たいして変化のない日常。

それでも何かを忘れないとしたら、変えられるとしたら、何を?

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最終更新日  2021.08.27 00:00:16
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