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テーマ:たわごと(25914)
カテゴリ:decade(s)企画
本題とは関係のない話になりますが、東日本大震災で津波の被害を受け現在も列車の運行がままならない状態にある三陸沿岸の大船渡線と山田線で、路盤にバスを走らせるというBRTというシステムを用いて仮復旧させる考えを、JR東日本が示したそうですね(参考)。地元では「これは両線の廃線に繋がるのではないか。あくまで鉄道として復旧を」と不快感を示しています(参考)が、宮崎県の高千穂鉄道のように災害が原因で廃止に追い込まれた鉄道路線の例もあるし、正直予断を許さない状況にあるとは思います。また、大船渡、山田両線のBRT化を許してしまうと、同じく災害で長期運休中の只見線、あるいは一日上下20本以下しか列車が運行されていない磐越東線の小野新町駅以東や水郡線の常陸大子駅以北に対しても同様の提案がなされる可能性があります。この問題は、福島県を含む地方の鉄道にとって、対岸の火事ではないと考えます。
しかし、鉄道路線というのも不平等ですよね。大船渡線や山田線よりも普通列車の運行本数が少ない奥羽本線(山形線)の板谷峠越えの区間は山形新幹線と一体になっているため廃線の可能性と縁遠いのですから… いかに普通列車の本数が少なくとも、この路線には山形県と首都圏との最速経路という付加価値があるから廃止しようがない訳で、地方のローカル線にとって単なる地域輸送以上のメリットを提案することが、生き残る道と言えるのかもしれません。 その奥羽本線ですが、「福島圏」と「山形圏」の比較においては、米沢駅の一駅南にある関根駅までが「福島圏」に入っていました。では「郡山圏」と「山形圏」との比較ではどうでしょう。 距離的な境界=郡山駅と山形駅との中間点を調べてみると、山形県最南端にある板谷駅から700メートルほど福島駅寄りの地点にあることがわかります。板谷駅から両駅への片道運賃はいずれも1,110円。ただし、福島駅~郡山駅間のWきっぷを活用すれば1,100円と、わずか10円ですが郡山駅の方が安くなります。列車の運行本数は双方面とも一日上下12本。所要時間は、全区間普通列車を利用する前提で考えると、郡山駅方面が1時間26分、山形駅方面が1時間28分と、いずれの項目も拮抗しています。 とりあえず通常運賃のケースで板谷駅でのデータをまとめると、 【対郡山駅】 運行本数 上下12本 平均所要時間 1時間26分 片道運賃 1,110円 【対山形駅】 運行本数 上下12本 平均所要時間 1時間28分 片道運賃 1,100円 となり、指標は、 【対郡山駅】 運行本数 ± 0.0ポイント 平均所要時間 + 1.1ポイント 片道運賃 ± 0.0ポイント 計 + 1.1ポイント 【対山形駅】 運行本数 ± 0.0ポイント 平均所要時間 - 1.1ポイント 片道運賃 ± 0.0ポイント 計 - 1.1ポイント と、所要時間の分だけわずかに郡山駅優勢の結果となります。ただし、郡山駅方面で東北新幹線を利用すると、福島駅7時11分発の普通列車に接続する便がないことや運賃がかさむ関係で、山形駅優勢の結果となります。 そんな訳で多少ミソはつきますが、一応板谷駅までは「郡山圏」ということにしたいと思います。考えてみれば、板谷峠のサミットは板谷駅の西側にあり、板谷駅付近は阿武隈川支流の松川の源流域にあたりますから、ある意味納得の結果ではあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.02.17 23:06:35
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