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テーマ:鉄道(22154)
カテゴリ:企画モノ
前々回、前回と福島県内を走るJR東日本在来線の線区別輸送密度をみてきましたが、福島県内にはこの他にも、民鉄や第三セクターの路線が4本あります。これらの路線の輸送密度についても、一応調べてみたので紹介したいと思います。
【福島交通飯坂線】 ◎輸送密度 福島駅~飯坂温泉駅間 4,355人/日(2005年参考) ◎コメント 福島市の近郊電車として機能している飯坂線。1時間に2~4本の運行本数が確保されていることからもわかるように輸送密度も地方の民鉄にしては非常に高い数字となっています。 ただし、長期的にみると、輸送密度は低落傾向。福島西道路をはじめとした沿線地域の道路網の発達や飯坂温泉の衰退が、主要因と考えられます。 廃止が俎上に上ることは多分ないと思いますが、沿線地域の定住、交流人口の増加に努めるとともに、低落傾向に歯止めをかけて欲しいものです。 【阿武隈急行線】 ◎輸送密度 福島駅~槻木駅間 1,685人(2010年参考) ◎コメント 全線の輸送密度しかわからなかったのですが、福島県側と宮城県側とを比較すると、列車の運転本数が多い上に駅間距離が1~2キロ程度と短くすべての列車が福島駅へと直通する福島県側の方が、宮城県側よりも輸送密度が高いものと推察されます。 とは言うものの、東北本線のバイパス線として建設された経緯があり列車の相互乗り入れを前提として全線が交流電化されている路線としては、若干淋しい輸送密度。全線開業から25年が経過したこともあり車両の老朽化も著しい上に列車の相互乗り入れもあまり進んでいない現状を考えると、車両の「非電化化」がそろそろ検討されて良い時期かもしれません。 この路線のメリットは、沿線人口が比較的多いにも関わらず並行する道路の整備状況があまり良くない(整備の計画もない)こと。地域の足として、まだまだ活躍できる余地があると考えます。 【会津鉄道会津線】 ◎輸送密度 西若松駅~会津高原尾瀬口駅間 756人(2010年参考) ◎コメント 首都圏と会津とを直結する幹線鉄道としてクローズアップされることが多いこの路線ですが、輸送密度的には1,000人/日を大きく下回り、将来的な存続が危機的な状況にあります。電化区間や首都圏からの直通列車の運行が会津田島駅以南に限られていることもあり、人口の多い会津若松市にとって上京時のメインルートになり得ず(磐越西線⇒東北新幹線がメインルート)、観光、ビジネスよりも通勤、通学の需要が大きくなっているのだろうと推察します。 前途は厳しいですが、会津若松市と南会津郡とを結ぶ足でもあり、是非とも存続して欲しい路線の一つです。 【野岩鉄道会津鬼怒川線】 ◎輸送密度 新藤原駅~会津高原尾瀬口駅間 756人(2009年参考) ◎コメント 会津鉄道とともに、首都圏と会津とを直結するルートを形成する路線。とは言うものの、沿線人口が非常に少ないこともあり、輸送密度は会津鉄道と同レベル。存廃の是非は沿線地域の観光開発次第ということになるかと思われますが、新藤原駅で接続する東武鬼怒川線の輸送密度も2,000人/日を大きく下回ると推定されている(こちらのブログによると、2009年の推定輸送密度が1,580人/日程度になる)ことから、厳しい状況が今後も続くことが想定されます。最悪の場合、東武鬼怒川線と会津鬼怒川線の双方が一気に廃止される可能性すらあります。 そんな事態を想定しつつ、289号線や400号線といった、東北新幹線の駅や東北自動車道のIC周辺からアクセスしているな国道を活用する対策が、沿線地域には求められているのかもしれません。 東武鉄道 伊勢崎線・桐生線・東上線・越生線日光線・鬼怒川線・野岩鉄道 会津鉄道私鉄沿線 東武にのって お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.09.06 19:57:57
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