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カテゴリ:GIS
坂東市は、市内にある消火栓と防火水槽の位置情報を載せた電子地図「消防水利デジタルマップ」を完成させ、7月から運用を開始した。
消防団員向けに独自に開発した地図で、迅速な消火活動を後押しするのが狙い。 インターネットを利用できるスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末、パソコンを使って見ることができる。 市のホームページからアクセスし利用できる。 消防団員は所属する消防分団を画面で選択してから、火災現場の住所を入力。 分団倉庫から火災現場までの最短ルートが示されるので、それに従って現場へ向かう。 市内に点在する1416の消火栓を赤印で、724の防火水槽を青印で表示した。 火災現場の半径100メートル範囲内は赤色マーカーで囲み、距離感を瞬時に把握できるよう工夫した。 使用する機器に衛星利用測位システム(GPS)機能が付いていれば現在地表示が可能。 火災現場に近づくと自動的に地図が拡大される機能も付けた。 市によると、パソコン関連知識が豊富な市職員が、インターネット検索大手・米グーグル社の地図表示サービス「グーグルマップAPI」を利用し、約3カ月間で開発した。 余分な機能は付けずに使いやすさを最大限に考慮。 コストが掛かっていないので、開発費はゼロという。 消防団員以外でも、無料で利用できる。 市は今後、他の自治体への技術協力も検討しており、担当者は「消火栓と防火水槽の位置が容易に把握でき、消火活動に役立つ。 迂回(うかい)路もすぐ分かるし、赤色マーカーを見れば中継放水の時、使用するホースの本数が簡単に分かる」と使用するメリットを話している。 (茨城新聞より) -------------------- これは実用的なシステム。 GPSを利用した経路検索は導入している消防署も多いが、ここは消火栓や防火水槽との関連付けが肝だろう。 使用するホースの数など、消化対応の方法が見える化することは延焼を防ぐ意味でも大きい。 安全安心に関わる重要な機能を備えており、なおかつ業者の提案でなく市の職員がグーグルマップAPIで開発したというのがすごい。 「余分な機能は付けず」という哲学もいい。 これは使い勝手のいいGISに共通することでもあるのだが。 グーグルマップベースだけに、GUIも問題ないだろう。 この仕組みは今後近隣自治体に波及していきそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.07.23 00:22:55
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