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2015.08.11
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カテゴリ:地図作成
インクリメントPは8月10日、金沢大学と共同で、自動車向けの自動運転支援地図の開発を開始したと発表した。

自動運転システムの注目度は国際的にも非常に高く、日本国内では人口減少と高齢化が進むなかで安全・安心に移動できるモビリティ環境の構築が求められている。これを受け、金沢大学の研究チームは2月に国内で初めて地域高齢者の移動支援を目的に、市街地での自律型自動運転自動車の実証実験を実施した。

同社では金沢大学と共同で自動運転支援地図フォーマットの検討を行い、実証実験システムで利用可能な自律型自動運転支援地図を開発、提供する。このプロジェクトでは、2020年ごろをめどに地域高齢者の移動手段に活用する実現性検証の実施を目指している。

自律型自動運転システムと高度な地図情報との協調制御を公道で実証実験することにより、多様な道路交通環境下での知見をフィードバックすることが可能になり、自動運転システムの実用化に向けた研究開発の加速が期待されるとしている。


(CAR Watchより)
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自動運転支援の地図はトムトムやHEREなどが様々な地図メーカーが検証を重ねており、自動車メーカーと協力しながら実証実験を行うなど着々と実現へ向けて動いている。
先日ドイツのアウディ・BMW・ダイムラーの3社連合がHEREを買収したというニュースが流れたが、これもまた自動運転支援用の地図を自動車メーカーを中心に展開していという思惑が背後にあることがささやかれている。

日本でもすでにゼンリンが高精度地図データベースの整備に向けて動いているが、記事の通りならインクリメントPが参入することになりそう。
今回の開発は金沢大学との共同事業とのことで、具体的に自動車メーカーと歩調を合わせているわけではないにせよ、開発が上手くいけば各メーカーが手を挙げることになるのではないか。

もっとも、地図が自動運転支援のどの部分を担うのか、という点については記事でも触れられていない。
一般的にはセンサーによる自動運転の先読みデータとして地図が有効とされているが、コスト面やメンテナンスの負荷なども考慮した上で適切な役割分担が検討されるべきで、その辺りは自動車メーカーも含めた形で実験を行いながら現実的な方法を探っていくことが重要になる。

ともあれ、ゼンリンとインクリメントPという国内でシェアを二分する民間地図データベースがそれぞれのアプローチで自動運転支援地図の整備に乗り出していることは大きな意味を持つことになる。
今後の地図データのあり方において、自動運転支援への対応が重要な要件になることは間違いなさそう。






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Last updated  2015.08.11 00:25:14
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