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2017.03.25
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カテゴリ:地図
世界が変わった!米国ボストンの公立校が、教室の世界地図をいっせいに変更(イロリオ)

アメリカのボストン市の公立校約600校が、授業で使用する世界地図をそれまでのメルカトル図法からガル・ピーターズ図法のものに切り替えたという興味深い記事。

使用する世界地図がメルカトル図法だったというのは日本と同じ。
高緯度になるほど大きくなるという面積の不正確さがやり玉にあがるのももちろん一緒だ。

ガル・ピーターズ図法はいわゆる正積円筒図法のひとつだが、ランベルト正積円筒図法が投影面が地表と接する接円筒図法であるのに対して、ガル・ピーターズ図法は投影面が地表と交わる割円筒図法。
形が歪むという欠点はあるが、面積に主眼を置くならばメルカトル図法の欠点を補っているといえる。

ボストン市が導入した背景には、地図を変えることで世界観を変えるという目的もある。
つまり、従来のメルカトル図法による政界地図はヨーロッパが大きく描かれることで、西欧中心主義に陥りやすいというのだ。
「国の大きさが不正確な地図を学校で毎日見ていれば、生徒が持つ国のイメージもそれに影響されるはず」という観点から、地図を変えることがパラダイムシフトになるという期待が込められている。

導入コンセプトという意味では、昨年グッドデザイン大賞を受賞したオーサグラフ世界地図の思想と近いものがある。

多くの人々がメルカトル図法を見慣れていることは事実。
たかが地図、されど地図で、世界地図を変えることで世界の見え方が変わるというのは興味深くもある。





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Last updated  2017.03.25 22:50:22
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