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森田理論学習のすすめ

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2014.09.30
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カテゴリ:森田番外編
人間の脳の働きから意識と無意識について考えてみたい。
脳は行動・実践の司令塔である。行動・実践には意識的行動と無意識的行動がある。

そのうち無意識的行動には2つある。
自律神経よる生命維持と無意識による行動である。

自律神経は交感神経と副交感神経がある。
呼吸や内臓の働き、血管の収縮、血糖値などを常に調整している。
別に意識しなくても問題なく生命維持が行われている優れものだ。

無意識的行動とは、車の運転、自転車に乗る。箸で食べ物をつかむ、楽器の演奏をする。
歩く。走る。クロールで泳ぐ。スポーツで身体を動かすなどはすべて無意識に行っている。
無意識的行動は身につけるまでは多少試行錯誤を繰り返した。
そのうち身体が動作を習得して無意識にできるようになった。
この場合よく考えると、動作を習得するまでは意識的行動であった。
しかしいったん習得してしまえば、頭の中では別なことを考えていても、動作としては問題のない行動ができるようになった。

人間の行動の90%までは無意識的行動であるという。
それで日常生活はうまく進行している。むしろ無意識だからこそうまくいく。
車の運転でも、楽器の演奏でも、ゴルフのパターでも無意識に淡々と体の動きに合わせているときのほうがうまくいく。

逆に、ここで意識が出てくると、途端に無意識的行動が乱される。
迷いが生じてうまくいかなくなる。
そもそも意識化が起きるときは迷いや不安がある時である。
無意識的行動にまかせているとうまくいかないのではないかという予期不安がある。そこで意識化が起きる。
行動するにあたって、是非善悪の価値判断をしているのである。
今まで蓄えられた経験、記憶を総動員して意思決定を行っているのである。
そして無意識に割り込んで、意識化された結論を指示命令しているのである。

われわれが問題にしている神経症の悩みは、常に意識化された悩みである。
是非善悪、価値判断の段階で容易に結論が出ないで迷っている状態である。
森田でいう神経症が治るということは、この意識化された状態から、無意識状態に戻すということです。
反対にとらわれるということは、坂道を転がる雪だるまのように、意識化に注意を向け続け、継続的に刺激して、大きくしているような状態である。

ですから気になることに対して意識化が継続するということはよくないことです。
意識化したものは、無意識に転換することが大切なのである。
そのためには、気になることに注意を向けて意識化を刺激しない。

無意識化するために2つの道がある。
一つは、将来の展開がよくなるものと人のためになることには積極的に手を出す。
そして不安を解消して無意識化する。
もう一つは、不安を抱えたまま次の段階に進むということだ。
そうすると次の不安に注意を向けることになるので、以前の不安は次第に薄まり無意識化される。
ほとんどの場合この方向で対応すればよいのである。





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Last updated  2014.09.30 06:53:16
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森田生涯@ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
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