カテゴリ:生活の発見会・集談会
ガンになった人に周りの人はどう接していったらよいか。
モンブラン登山をした鞍本恵美子さんは次のように言われている。 鞍本さん自身乳がんと闘っていた人である。 1、 ガンだと分かったら、本人が知っている否にかかわらず、本人のしたがっていることをやらせてあげるように周囲の人は援助していただきたい。 無理かなと思うようなことでも、それがやれた場合の本人の喜びは大きい。 本当にむりであれば、だれよりも本人がそのことに気づき、途中でやめます。 2、 患者が「痛い」とか「苦しい」とか言ったら、「気のせいじゃないの」とか「少しぐらい我慢しなさい」などと言わず、「そう、痛いの」「苦しいのね」と受けとめてあげてください。 患者は自分の痛みや苦しみが他人に理解されるとは思っていませんが、それでもだれかに訴えずにはいられないのです。 3、 患者が「死」や「死後」のことを口にしたら、「そんなこと考えてはダメ」とか「死ぬわけないでしょう」などと空虚な慰めを言わず、黙って聞いてあげてください。 もし、その人のそれまでの生き方で、褒めてあげられることがあれば、そのことを言ってあげてください。 これを神経症に苦しんでいる人に当てはめてみよう。 1、 いかに神経症で苦しかろうとも、自分の出来る範囲で必要最低限のことに手足をだして生活しましょうということだと思う。 無理は禁物ですが、行動も考えることも内へ内へと自己内省的になることは、症状をさらに悪化させて、蟻地獄の底に落ちていくようなものだという認識を持つことが重要だと思います。 2、 集談会などで神経症の苦しさを訴えられたら、最初から森田的なアドバイスをしてはならないということだと思う。 まずは相手に苦しみを吐き出させることに注力する。 聞く方としては、傾聴、共感、受容の態度を崩してはならない。 3、 相手が破れかぶれになって、「もうどうなってもいい」「死んだ方がましだ」というような言葉をしばしば口にするようになった時。 集談会では「そんなこと考えてはダメ」とか「死ぬわけないでしょう」などと空虚な慰めを言う人はいないと思う。 私はこういう方は、すぐに信頼できる森田療法協力医に紹介することがよいように思う。 我々には限界があることを肝に銘じておくことだ。 (モンブランに立つ 平尾彩子 リヨン社 109ページより一部引用) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.01.03 07:24:22
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