カテゴリ:人間関係、不即不離
嘘にはつかないほうがよい嘘と、ついたほうがよい嘘があるような気がします。
加計学園問題については、菅官房長官が嘘をついていたことが明白になりました。 今になって、民進党が指摘していた文部科学省の秘密文書が存在することが明らかになりました。 するととって返したように、改めて徹底的な再調査を行うことにしたという。 再調査を行わないと、東京都議選に悪影響を及ぼしかねないという世論の動向を無視できなくなったのです。実際に都議会自民党には国政レベルの逆風が吹き荒れました。 こういう嘘は早晩追求されればされるほどすぐに明らかになります。 そして、明らかになった時点では反論できなくなり自分の方が窮地に追い込まれます。 それでも言い訳や反論を繰り返していると今まで積み上げてきた信頼は地に落ちてしまいます。 それはいずれ真綿で自分の首を絞めるように効いてきます。 こういった嘘は自分たちの立場や利益を都合の良いように守ろうとしており大変見苦しいと思います。 最初から否定するのではなく、再調査を約束すれば済むことですが、力に任せて闇に葬ろうとしたのでしょう。 考えてみれば、この世の中は嘘で満ちあふれています。 インターネットを見ていると、 「株をやっている人に絶対に儲かる銘柄を教えます」という宣伝がやたら多い。 そんなに儲かるのなら、人に教えないで、自分ひとりでやっていれば、今や億万長者になっているはずだ。 自分が億万長者になっていないのに、どうして明日の儲かる銘柄がわかるのだろうか。 銘柄教えてその銘柄が思惑から外れて値下がりしたとしても、その人が責任をとる訳ではない。 すべて自己責任である。せっかく高いお金を支払って教えてもらった銘柄が下がったとしたら、踏んだり蹴ったりである。 こんなことは冷静になって考えると誰でもわかることだが、だまされて財産を失う人が後を絶たない。 最近田舎に住んでいるお年寄りを狙っての訪問販売業者が多い。 家の床下にもぐりこんでシロアリの検査をする。そしてシロアリがいるのでシロアリ駆除しないといけない。駆除しましょう。あるいは喚起を良くするために、送風装置をつけないといけない。などと言って高額な商品を売り込むのである。 あるいは、水道水の検査をして、不純物除去を目的として30万円以上もするような浄水器を売り込むのである。 その手の訪問販売業者が多く、昼間は家でゆっくりしているととんでもない目にあうという人もいる。 オレオレ詐欺は今や日本の風物詩となっている。どうしてあんなものに騙されるのかと思うが、やっているほうは電話1本で100人に1人、500人に1人がひっかかってくれれば充分にやる価値があるのだろう。 でもこんなことで人をだましていると、自分の将来は次第にじり貧になっていくのではなかろうか。 私達は嘘や詐欺に引っかからないように注意しておく必要がある。 だいたい働かないで宝くじが当たるような不労所得が入ってくるような甘い話があるわけがない。 親の遺産を受け継いだり、生命保険や損害保険で思わぬお金が入る事はあるが、それ以外は考えにくい。 儲けたいと思う気持ちが強ければ強いほど、嘘や詐欺に引っかかりやすくなる。 それは自分の頭の中で客観的な考え方が出来なくなっているのだ。 しばらく時間をおいて考えると容易に判断できることが、気持ちが高揚しているために冷静さを失っているのだ。そういう時はいくら気持ちが高ぶっていても、即決してはいけない。 しばらく決断まで時間を置くことである。 そして、冷静になったときにメリットとデメリットを書き出して比較してみるのである。 あるいは第三者の意見を聞いてみることである。 短絡的に即決をするとあとでバカを見るのは自分である。 一般的に神経質者は取り越し苦労が多く、様々な角度から比較検討してみることが多いようだ。 迷ってばかりでチャンスを逃すことが多い。 しかし、いったん弾みがついてしまうと、猪突猛進でどこまでも突っ走ってしまうとこともある。 では、普段の生活の中で嘘は絶対についてはいけないかというとそうでもないと思う。 私たちは小さい頃からウソをついてはいけないと教育を受けてきているので、何でも正直に話さなければならないと思っている。 そういう「かくあるべし」を前面に出してしゃべっていると、人間関係が円滑に進まない。 例えば、ちょっと濃いめの化粧をしている女性に向かって、ちょっとけばけばしいなと思っても 、「きちんと化粧されていますね」というのが常識である。「気持ち悪いですね」というのは非常識だ。 あまり趣味がよいとは言えないようなバッグを自慢された場合、 「希少価値のあるバックなんですね」と返答をする。これらは、ついてもよい嘘だと思う。 むしろ人間関係を円滑にするためには、つかなければならない嘘だと思う。 自分の身を相手の立場に置いて考えれば、言っていいことと、言ってはいけない事はおのずから明白になる。 森田先生は、 「かくあるべし」から出発するのではなく、人情から出発した方が良いと言われている。 虫の好かない相手であっても、知らんぷりをするのではなく、せめて挨拶くらいはする。 自分の信条に合わないから、無視するというのは潤滑油が切れた歯車を無理矢理に回すようなものである。ついてもいい嘘というのは人間関係を豊かにして潤いをもたらす。 だだし、その嘘も度が過ぎると、相手に「イヤミ」という嫌悪感をもたらすので注意が必要だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.07.06 06:30:07
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