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森田理論学習のすすめ

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2017.07.21
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カテゴリ:行動のポイント
以前、タレントとして活躍されていた島田紳助さんが報道番組「サンデー・プロジェクト」のキャスターをされていたことがあった。田原総一朗氏を始めそうそうたる論客が出演されていた。
その時期に話題となっている政治や経済の問題を掘り下げて議論する番組であった。

お笑い出身の島田さんは果たしてうまく乗り切れるものだろうかと思っていた。
島田さんも引き受ける事は決めたものの、日増しに「自分に出来るだろうか」という不安ばかりが募っていったという。最初の1年間は、毎週土曜日の晩にあすこそは辞めると言おうと思っていたそうだ。
うまく進行できないということが、自分にとってすごく辛かったという。
政治や経済の問題について、野球で言えば、打ったこともないような内角の球が来るわけですよ。
こんな内角の球は、どう打ったらいいのか皆目見当もつかないというような球が。

半ば逃げ腰ではあったが、それは心の1部の問題で、実際の島田さんは、放送に合わせて時間をかけて取り上げるテーマについて予習を欠かさなかった。ビジネスにおける情報収集や下準備のように、番組と真摯に向き合っていった。
番組を降板する頃には、国会議員の立候補者として名前が取りざたされるまでになったと言われる。

島田さん曰く
自分には無理だからと言って、それを正当化して最初から何もしないということが1番よくない。
出来なかったら出来ないなりに、精一杯自分ができる範囲内のことするのが大切なのではないか。
サンデー・プロジェクトのスタート直後の島田さんは、未知の領域であり、全く何も出来ないような状態であった。
それでも引き受けると言ったからには、少しでもやるべき事、自分の出来る範囲内で精一杯やっていく。
「よくわからない」などの屁理屈をこねて逃げ回るようではダメだと島田さんは身を持って力説しておられる。
(島田紳助の話し方はなぜ9割の人を動かすのか 久留間寛吉 アップル出版社参照)

これと同じような話は森田先生にもある。
突然に富士川博士から、東洋大学の「教育病理学」の講義の口を授けられた時は、思いがけないことであり、僕はとくにその方面の研究をしたものではないから、ずいぶん見当のつかない恐ろしいことであった。けれども、僕の平常のことを知っている人に見込まれたことなら、なんとかならない事はなかろうという要領で、さっそくこれを引き受けたのである。
その時は本当に恥以上であって、恥ずかしい恐ろしいになりきって、一生懸命に下調べをして勉強するほかに道はない。それで恥を突破して次第に向上するのである。(森田全集第5巻729ページより引用)

この2つのエピソードから学ぶ事は何か。
人から依頼されたこと引き受けようか、あるいは断ろうか迷う事はよくある。
依頼されるということは、その人に任せればなんとかなるのではないか、と思って依頼されているのである。
依頼する人の人物を見て、この人なら途中で投げ出さないで成し遂げるだろうと判断して依頼しているのである。

片や依頼された自分にとっては、うまく責任を全う出来るだろうかと不安になるのは当然である。
ましてや、全く今まで経験したことがない事はネガティブな思考に陥りやすい。
そのような状態で引き受ける事はうまくいかないのは目に見えている。
無責任な態度であるという人もいるだろう。
特に神経質性格の人はそのような考え方に向きやすい。

森田先生は、このように迷う場合は有無を言わずに、引き受けなさいと言われている。
そういうチャンスはいつもいつもめぐってくるとは限らない。
せっかくのチャンスをみすみす逃していると、そのチャンスは他の人に与えられる。
あとで引き受けっておけばよかったと思っても、後の祭りである。

そしていったん引き受けたからには、その責任を果たすべく、精一杯の努力をすればよい。
一生懸命努力をしたにもかかわらず、結果が思わしくないときはそのときに考えたらよいことだ。
とにかく、人から依頼された事はよっぽどのことがない限り引き受けた方がよい。
気が進まないとか、自信がないとかいうのは屁理屈だ。

森田先生も1時間の講義をするのに、 8時間の時間を使って準備をしておられたという。
神経質性格の人は、チャンスはいろいろ目の前に与えられるが、悲観的、否定的な取り越し苦労を繰り返した挙句、最終的には辞退するということが多い。
そうなると、後から振り返ってみた場合、辞退してよかったということは当然あるだろう。
でも、数は少ないのではないか。
もしあの時引き受けていたら、今の私の人生は大きく花開いていたかもしれないと後悔することが多いのではないだろうか。

以前の生活の発見誌に、「自信というものは、行動していくことで少しずつ積み上がっていくものです」とある。
よく、 「私は自信がないからやりません」という人がいますが、何の経験もなく自信があるというのは、自信ではありません。
少しずつ行動や実践することで、自分にもやれることが積み重なり、そして「できる」と言えるようになった状態が本当の自信です。
そういう経験もなしに、最初から「私はできます」と言う人がいるとすれば、それは「自信」ではなく「過信」しているに過ぎないのです。





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Last updated  2017.07.21 06:30:04
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