カテゴリ:観念重視から事実重視への転換
今日は嫉妬心について考えてみたいと思います。
同僚が素敵な人と結婚した。 同僚がみんなの前で上司から賞賛された。 知り合いの人が豪華な家を新築した。豪華な乗用車を購入した。 友達がゴルフコンペで優勝した。 自分とあまり能力の差はない人が課長に昇進した。 などの出来事があると、嫉妬心がメラメラと湧き起こることがあります。 これは無意識のうちに、その人と張り合っているということだと思います。 しかし、現実には相手に負けてしまってみじめな気持ちにとらわれているのです。 心の中では、相手より自分のほうがすぐれているはずだ。 だから自分のことを認めて正当に評価してほしいという強い願望があるのです。 ところが、その願いが叶られないので失望して逆恨みしているのです。 嫉妬心の強い人は、人間関係において、相手のことを常にライバルとみなしているのです。 そして相手に勝つことを意識して、いつも闘いモードになっているのです。 常時注意や意識が相手のほうに向けられて、緊張状態にあるのです。 それがゆきすぎると、生意気だ、我が強い、強いプライドを持っているなどと言われることもあります。 嫉妬心の強い人は、他人から認められることに大きな価値があると思っている人です。 自分で自分を認めたり評価しても、それが何の意味があるのだという気持ちなのです。 本来自分で自分を認めて励ますことは大切なことですが、自分に自信が持てないので、そこに価値を見出せないのです。 対人恐怖症の人は、他人の思惑が気になって苦しくて仕方がないと言います。 注意や意識が他人の言動にばかり向いていて、あまり自分の気持ちや意志の方には向いていません。 他人に認められたり、ほめられたりすることで自己の存在意義を持ちたいと思っているのです。 たまには評価されることがあるでしょうが、いつもそのようなわけにはいきません。 むしろ非難されたり、否定されることの方が多いと思われます。 この方法で自己の存在価値を満足させることは不可能です。 それでは、自分で自分のことを認めるという自己肯定感はどうすれば獲得できるのでしょうか。 他人の言動に振り回されるのではなく、自分自身の気持ちや考えを大切にすることだと思います。 自分の気持ちはどうなのか、自分はどう考えたのか、何をしたいのかという視点に立って、現実、現状、事実にしっかりと足をついて、そこから出発するという態度が大切なのだと思います。 これは森田療法理論の事実本位の生き方につながるものです。 相手の言動に振り回される生き方よりも、自分の感情や気持ち、意志を大切にして生きていきたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.01.17 06:30:07
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