カテゴリ:人間関係、不即不離
スーパー銭湯に行くとサウナがあります。
サウナから出ると、すぐに水風呂がありますね。 水風呂に入るときは、サウナで体を十分に火照らせた後に入ります。 すると、火照った体が一瞬で中和されて、爽快な気持ちになります。 身体に心地よい刺激を与えて、疲労を回復させる効果があるように思います。 この順序を逆にして、まず水風呂に入り、その後サウナに入る人は見たことがありません。 水風呂から入ることは拷問を受けるようなものです。 苦痛以外のなにものでもありません。 この順序をきちんと守ることで、爽快な刺激を体に与えることができるのです。 サウナに入るときは、順番を間違えることはありませんが、人間関係では順番を間違えている人が多いように思います。 信頼関係ができていないにもかかわらず、一方的に注意、指示、命令、非難、否定してしまう人のことです。これは先に水風呂に入り、そのあとでサウナに入ろうとするようなものです。 親子関係、夫婦関係、上司と部下の関係、同僚との関係、友達関係、近隣の人間関係、自治会の人間関係などを思い出してみてください。 私も拙速に相手にそのような態度をとることがあります。 やってしまった後で、いつも後悔しています。 でもなかなかその態度が改まりません。 こういうことを繰り返していると暖かい人間関係を築くことはできません。 対立関係に陥りやすく、その後ずっと恨み続けることに発展しやすい。 つまり人間関係が遮断されてしまう方向に向かうことになります。 こういうことが繰り返されると、最後は孤立してしまうと思います。 すでに信頼関係ができていると、少々きついことを言ってもあの人は私のことを思って助言してくれているのだと素直な気持ちで受け入れることができるようになります。 信頼関係を築くためには、日ごろから、相手の話を価値批判しないでよく聞く。 受容と共感を心掛けて、絶えず温かい言葉をかける。 相手が喜びそうなことを見つけて、実行に移す。 相手に寄り添い、ともに楽しむといった時間を過ごすことが大切です。 注意、指示、命令、非難、否定したくなった時は、相手との信頼関係はできていますかと自問自答することが大切です。 それが作られていないときは、それらはすべて自重しなければなりません。 信頼関係ができると、相手から攻撃されることに絶えずビクビクすることがなくなります。 自由に自分の思ったことを表現できるようになります。 自由自在な人間関係に変わってきます。 他人と付き合うことで、初めて自分の人生が豊かになることを実感できます。 森田理論では信頼関係のない状態の時、自分の気持ちや考えを相手に強要することを「かくあるべし」押しつけると言います。「かくあるべし」を押し付けるという態度が神経症の発症の大きな原因になるとみています。葛藤や苦悩でのたうち回るようになるのです。 「かくあるべし」というのは、他人に向けられているように思われがちですが、その矛先は自分にも向けられているのです。この方がより深刻です。最愛の味方であるべきはずの自分が、自分に対して敵対しているのですから、生きること自体が辛くなるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.06.03 23:08:13
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