カテゴリ:神経質の性格特徴
今日は「炎の男」といわれたプロボクサーの輪島功一氏を取り上げてみたいと思います。
輪島功一氏は4重苦を抱えたボクサーだといわれていました。 それはアマチュア経験がない、デビューが遅すぎる、身長が低い、リーチが短いということです。目が見えない、音が聞こえない、話すことができないというヘレンケラーを想像させます。 普通ならばプロボクサーになれないだろう。 私なら早々に見切りをつけて次の進路を探すだろう。 ここが我々と輪島氏の違うところだ。 輪島氏は負けん気が強く、しかも粘り強い人だった。 25歳でプロデビューすると、7連続KO勝利でウェルター級の新人王をとった。 これで終わらなかった。その後も快進撃は続いた。 そして世界ジュニアミドル級(現スーパーウェルター級)のチャンピオンになった。 しかも6度の防衛を果たした。圧巻はその後である。 一旦世界王座から転落したにもかかわらず、再度挑戦して2度にわたってチャンピオンに返り咲いている。 一旦負けてしまうと、引退する人が多い中で極めて異例である。 常識的に考えると、ハンディがあるとまともに闘っては勝てない。 輪島氏はハンディをアドバンテージに変えることはできないか必死に考えたという。そこで考えたのが「カエル跳び」だった。 力仕事で鍛えていた足腰のばねを活かすことを考えたのだ。 「カエル跳び」は、まずカエルのように低い姿勢をとって相手の視界から消え、つぎにパッと飛びあがってパンチを繰り出す。電光石火の動きだ。 ボクシングの常識を覆す奇想天外な奇襲戦法だった。 それを見た人が「あれがボクシングか。ボクシングをバカにするのもいい加減にしろ」と極評する声も多かったという。 しかしボクシングのルールには、一度沈み込んでカエルのように飛び上がってはいけないというルールはなかった。 この「カエル跳び」スタイルこそが、輪島氏に幸運をもたらしたのだ。 輪島氏は4重苦を持ちながらも、そのことを嘆き悲しんではいない。 それを補って余りあるものはないだろうかと考えた。 自分が持っているもので、相手を上回っているものはないか探したのだ。 最終的には、仕事で鍛えた強靭な足腰のバネを最大の武器と認識して、それを活かして勝負することを思いついたのだ。 そして一度食いついたら絶対に離さないという目的意識の強さが味方した。 これは我々神経質者にも大いに参考になる話である。 神経質性格には細かなことが気になるという小心な面がある。 ところがそれは感受性が強いという長所でもある。 その長所を活かすことは考えられないだろうか。 神経質者は高性能レーダーを標準装備しているようなものなのです。 持っていない人が喉から手が出るほど欲しいものなのです。 でもその人たちは手にすることができない。 私たちは生まれながらに備わっているものなのです。 あまりに高性能すぎて無用の長物だと否定する前に、どうしたらその機能を活かすことができるだろうかと考える人は味わいのある人生を送ることができる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.01.27 06:20:06
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