カテゴリ:森田番外編
2008年赤塚不二夫の葬儀の時タモリさんが弔辞を読み上げた。
その内容が森田的でとても参考になります。 あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。 それによって人間は、重苦しい意味の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を絶ちはなたれて、その時その場が異様に明るく感じられます。 この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。 すなわち、「これでいいのだ」と。 赤塚先生はほんとうに優しい方です。シャイな方です。 マージャンをするときも、相手の振り込みで上がると、相手が機嫌を悪くするのを恐れて、ツモでしかあがりませんでした。 あなたがマージャンで勝ったところを見たことがありません。 タモリさんは新宿の歌舞伎町でライブみたいなことをやっていた時、突然赤塚さんがやってきたそうです。 ライブが終わった時、突然私の前にやってきて、「君はおもしろい。お笑いの世界に入れ。8月の終わりに僕の番組があるから、それに出ろ。それまで住むところがないなら、私のマンションに居ろ」と言いました。 タモリさんは早速赤塚先生の目白のマンションに居候しました。 しかも赤塚さんが持っていたベンツを自由に乗りまわしていました。 それに対して、苦情や不平や不満を爆発させるようなことは一切なかった。 赤塚先生は、自分の所有物でも、必要な人が必要な時に使うのが理にかなっていると考えているような節がある。 赤塚さんは仕事で家に居ないことが多かったのですが、たまに家に帰って来ても居場所も寝場所もない状態でした。 時にはロッカーを倒してその上に布団を敷いて寝ているようなこともあった。 金や物に全く執着しない不思議な人でした。 だまされることも多かったが、人を恨むということはなかった。 また人の悪口を聞いたことがない。 人を非難・否定することとは無縁の人でした。 赤塚さんは2回結婚している。 最初の奥さんと離婚した時には、家や土地の財産をすべて渡して、娘の養育費もきちんと出していた。その奥さんは再婚したが、ときどき赤塚家にやってきては茶飲み話や相談事に付き合ってくれていたという。常識では考えられないことである。 赤塚さんは、困った人を見ると放っておくことができない性分です。 家出人や浮浪者のめんどうを見ていた。家に連れて来て泊まらせていた。 赤塚さんのマンションを自宅代わりにして、着替えなども置いて自由に飲んだり食ったりしている人が何人もいた。 赤塚先生は、楽しいことが大好き。ギャグが大好き。 どんちゃん騒ぎが大好き。酒が大好き。女性も好き。 赤塚先生の知り合いには、タモリ、所ジョウジ、鳳啓介、青島幸雄、由利徹、たこ八郎、稲川淳二さんなどがいるが、類は友を呼ぶではないですが、みんな自由奔放で好きなことを好きなだけやって生きてきたような人ばかりである。 でもなぜか思いやりがあり憎めない人たちばかりなんですよね。 最後に赤塚先生の特徴をまとめてみました。 ・所有物やお金に対する執着心が全くない。 ・世話好き、面倒見がよい。その程度が常識を超えている。 ・みんなでワイワイガヤガヤ騒ぐのが大好き。 ・ナンセンスで面白いことには目がない。 ・無類の人間好き。 ・肝臓を壊すほどの酒好き。 ・グチ、不平不満、他人の悪口や批判とは無縁の人である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.08.06 07:44:55
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