カテゴリ:人間関係、不即不離
矢野惣一氏のお話です。
人間関係をよくするためには、次の3つのバランスが大事だと言われています。 1、相手に愛を与える。相手に尽くすということです。 相手が困っている時に手を差し伸べる。 親身に相談相手になってあげる。世話をしてあげる。 傾聴、共感、受容、許容を心がける。 2、相手からの愛をきちんと受け取る。相手の好意を素直に受け取る。 自分のことを理解しようとしてくれている。自分の気持を分かってくれた。 親切にしてくれた。自分のことを評価してくれた。 プレゼントをいただいた。 そんなときは素直に感謝の言葉やお返しをするように心がける。 3、自分を愛する。自己肯定感を高める。自分に自信を持つ。 自己嫌悪、自己否定しないで、自分は自分の最大の理解者となる。 どんな状況であっても自分で自分を見捨てない。自分自身を守り通す。 自分の気持、欲求、希望などを分かりやすく相手に伝えられるように努力する。 自分のやりたいことや目標を明確にして取り組むようにする。 これらのどれか一つに大きく偏ると、問題が出てきます。 たとえば、 相手が求めていないものを与えようとすると有難迷惑になります。 小さな親切大きなお世話になります。 しつこいと言って嫌われるようになります。 相手の好意を受け取るばかりでは、依存性が強くなり、自立できなくなります。 またやってもらうことが当たり前になり、感謝の気持ちが湧き上がらなくなります。 自己嫌悪、自己否定の気持ちが強くなると、生きることが辛くなります。 自己内省一辺倒になると、課題や目標に向かうエネルギーが枯渇してしまいます。 この3つが過不足を起こさないように、意識して調整することが大事になります。 他人に愛を与えることに偏っている場合は、他人の好意に甘えることや自分を愛することに力を入れる。 他人からの愛を受け取ることに偏っている場合は、相手からの愛を受け取ることよりも、相手に愛を与えることや自己肯定感を高めることに力を入れるようにする。 人の思惑に振り回されている人は、自分の感情、気持ち、欲求、意志、行動を優先するように心がける。 自分を大切にできない人は、相手の感情、気持ち、欲求、意志、行動を尊重することもできなくなります。 人間関係に問題を抱えている方は、この3つのバランスがとれているかを点検することが大切になると思います。 片寄りを感じたら、すぐにバランスを回復させるように手を打つ。 ちなみにバランスを意識するという考え方は森田理論の重要な考え方の一つです。 神経症的な不安は欲望の反面として湧き上がると言われています。 森田では、不安と欲望のバランスをとるためには、不安を抱えたまま生の欲望の発揮に力を入れることをお勧めしています。 また欲望の暴走を食い止めるために、不安をブレーキとして活用するという側面も忘れてはなりません。 欲望と不安のバランスを心がけると神経症に陥ることは防止できます。 (うまくいかない人間関係は愛の偏りが原因です 矢野惣一 廣済堂出版参照) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.01.09 07:07:33
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