第18話 反省会 その2.
反省会も終わって店を出た後だったよ・・・ 「ま・さ・よ・し~♪」 甘えるような猫撫で声を出しながら俺の腕に絡みついてきた(見た目は)可愛い琴子様。 「な、なんだよ・・・」流石に気持ちわりぃな・・・何て言葉は続けられなかったw というか、そんな言葉を続けたら間違いなく俺は明日の朝日が拝めないだろう。 「ちゃんと前の話、覚えてるでしょうね?」 満面の笑みを浮かべながらそんな事をのたまってきた琴子様。ちっ・・・覚えてやがったか。 俺の持ってるコレクション(エロゲ)を八重にばらされたくなかったら今日のバイト代のうち6割をよこせ、んで、買い物に付き合えって話だったな。 「あぁ、覚えてるに決まってんだろ。てか、忘れたって言ったら何されるかわかったもんじゃねぇよ」 「ふふん、良い心がけだわ。それでこそあたしの見込んだ男ってもんよ」 琴子の見込んだ男ってなんだよw 「ん?なんだなんだ?何かあるのか?」 「あぁ、ちょっとわけあってな、今からちぃと琴子の買い物に付き合うことになってんだよ」 流石に俺の金で、とは付け加えられねぇよwそんなん言ったら八重とすばる。2人して更にたかってきそうだしな。 「ふ~ん、ねぇ正義・琴子。私もついてっていい?」 「買い物って言ってもただちょっと食料品の買い出しをするだけよ?それでもいい?」 「うん、全然構わないよ。私もちょっと欲しいものがあったしね」 「なんだ、食料品を買うだけか。ならオレは帰るわ」 「おっけ、わかったわ」 「で、どこで買い物すんだよ?」 「そうねぇ・・・YOUストアでいいわ」 「で、いいわ。ってなんだよwで、いいわ。ってw」 「ぶっちゃけそこくらいしか買い物する場所なんてないでしょ?」 「まぁ、そうだけどよ。んじゃ、早速行くか?」 というわけで、すばると別れて俺・八重・琴子の3人は町唯一の食品スーパーYOUストアへと向かって歩きだした。 そして、程なくしてYOUストアについたわけだが、かごを手に持ったと思ったらですね? 「はい、正義♪」 なんかすんげぇ良い笑顔でそのかごを俺に手渡してきやがったんですけど? 「はい?」 まぁ、受け取ったけどよ。一応、受け取ったけどよ? 「あんたねぇ・・・こんなか弱い乙女に重い荷物が入るかごを持たせる気なの?」 こいつ、一体どんだけ買うつもりだよwww 「はぁ・・・しゃあねぇな」 女の1人暮らし(以前ちらっと聞いたことがあるが、両親は忙しいらしく、琴子を置いて世界各地を回っているらしい)だから、野菜だったり、お肉だったり。そういったのを入れていく、そう思っていた時期が俺にもありました。 だが、予想に反して琴子はそういったモノには一切目もくれず、インスタント食品の並ぶ売り場へと直行すると、インスタントだったりレトルト食品を手当たり次第かごにバンバン入れてってるわけですよ? 「おいおい、待てよw何でそんなもんばっかりなんだよ」 「ねぇ琴子?ご両親は?料理は作ってくれないの?」 「ちょっと訳ありでねぇ。今は私1人で住んでるのよ」 「あぁ、なんでも琴子の両親は世界各地を回ってるそうなんだ」 「へぇ・・・そうなんだ。結構大変そうだねぇ。でもさ、だからって言っても、これじゃ栄養偏るし、そのうち体壊すよ?」 「ん~・・・でもさ、自分で作って1人で食べても楽しくないのよねぇ。それに、あたしってあんまり料理得意じゃないのよ。それによ?地球・・・っとと、ここのインスタント食品だったりレトルト食品って普通に美味しいからどうしても頼っちゃうのよねぇ」 「まぁ、うまいってのはわかるがなぁ・・・」 「自炊したほうが安くつくよ?何なら私が教えるから自炊しよ?」 「まぁ、あれだ。1人で食うのがアレだっていうならよ。俺が一緒に食ってやるよ」 あ、親父も一緒にって言うの忘れたw 俺の言葉に何故か琴子は頬を少し赤くして驚く素振りを見せてるんですが? 「え?えっ?ま、正義・・・あたしの手料理食べてみたいの?」 「作ってくれるなら?」 「そ、そう。それじゃ、あたし頑張ってみようかな?」 琴子様が少し照れながらそう言ったのをみると八重さんがですね? 「そうだ!ねぇ正義、今度さ、お弁当作ってこようか?」 ぐっと俺と琴子の間にわるように言ってきたんですy 「を?マジでか!?八重の料理はうめぇからな。へへっ、期待してるぜ?」 嬉しそうに言うと、何故か琴子様はムスっとした表情を浮かべて脛に蹴りをですね? 「いってぇええええええ!何すんだよ!」 「別に~?ただちょっとイラっとしただけよ」 「くぅ・・・」 理不尽だわぁ・・・超理不尽だわぁ・・・ そうは思っても口にはしない。俺は大人だから(ただ単に自分のみが可愛いだけ その後も結局はインスタントだったり、レトルト食品ばっかりを買い物かごに入れた琴子様。 会計を終え、店を出た頃には大きな買い物袋が3つ・・・・・ 1つくらい持てよw そう思いながらも、そんな事は言えず、両手に買い物袋を手に家路に着いたのだった。 第17話 反省会 その2.終わり 第18話 YFCの奴らめ その1.へ続く