かつて安保闘争というのがあった。
子供だった私は、なんのことか分からず、
「アンポハンタイ」というフレーズが面白くって、
「アンポハンタイ」などと連呼して、遊んだものだ。
そういうことで、問題意識もなく、なにがどう反対なのかも、
ずっと分からずに来たのだけれど、
反対した人たちの主張は、アメリカとの安全保障条約を締結すると、
戦争に巻き込まれる、
安保は日本をアメリカの戦争に巻き込むもの・・ということだったはずだ。
いろいろなその他の思惑もあったのだろうけれど・・。
しかしその後、日本は戦争に巻き込まれることもなく、
むしろ安保条約のおかげで、安穏と、平和と繁栄を謳歌してきたわけだ。
今では、「アメリカとの同盟関係は日本の要」といって誰もはばからない。
アメリカの傘の下にいることを、面白くなく思う人も、
「しかし、今現在はこれがもっとも有効な政策」と考えているはずだ。
さて。本日、集団的自衛権容認が、閣議決定される。
「日本は戦争をする国に」「戦争に巻き込まれる」と目下、
反対している人やマスコミって、
多分、安保反対と、主張した流れの人たちなのだろうけれど、
じゃあ、今、安保条約をどう捉えているのか、聞いてみたいと思う。
皮肉じゃなく。
今の日本と日本人に、戦争に向かおうなんて、
意思も気合も度胸もエネルギーも、あるわけもなく、
集団的自衛権行使を容認しようがしまいが、
なにかが大きく変わるとは、考えにくい。
これまでが、そうだったように。
だったら、威嚇する周辺国への対応策としても、
いざとなったら、やりますよ・・という姿勢を見せるのは、
戦略として、すなわち抑止力として、
むしろ必要かつ有効だと、私は思うんですけど・・ね。